落合住宅機器の歴史を辿る【昭和55~57年度(1980~1982年度)】

投稿者:落合智貴
昭和57年2月19日の金曜日、会社創立30周年の当日に新宿の京王プラザホテルで「創立30周年記念式典」を行いました。当時私は小学5年生でしたので出席していませんが、カセットテープの音声と写真のアルバムが残っています。お得意様や仕入先様など200名以上が集まり立食形式のパーティーでした。

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中山隆博専務(私の父です)が司会を務め、落合義作社長(私の祖父)が挨拶。
ご祝辞として当時のお客様代表の千代田設備工業の横田社長様、仕入先様代表で松下電器産業の藤岡所長様のご挨拶。橋本総業の橋本政雄社長様が乾杯のあいさつをしました。
パーティーの余興として3名の歌手に歌を披露していただき、中締めはお客様の細谷工業の細谷社長様に務めていただきました。

創業者にとって30周年は大きな区切りであったと思います。戦後の混乱期に鉛クズを集めて、鉛管に替え、水道屋さんに鉛管を売るところから事業が始まりました。戦後の高度経済成長に乗り、この当時で従業員17名。売上高を10億円に初めて乗せたのがこの年でした。
創業者の落合義作は慶応大学時代の同級生が皆一流企業に就職し活躍しているのに負けたくないという気持ちが強かったようです。30年間で会社の基礎を作り、後継者を育て、事業が永く安定して経営できる基盤を作り上げた感慨はひとしおだったかと思います。
あれから40年以上。70周年を超えてなお事業は存続しています。
日々コツコツと仕事をしてきた従業員の皆さんの努力も忘れてはなりません。
会社の基礎を作った先人たちに感謝したいと思います。

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【前列に着席しているのが役員 後列以降が会社の創業期を支えた社員の皆さん】

パナソニックハウジングソリューションズがYKKに売却

投稿者:落合智貴
11月17日、YKKとパナソニックハウジングソリューションズ(以下PHS)の共同記者会見が行われ、パナソニックの100%子会社であるPHSの株式80%をYKKが取得すると発表されました。

【YKKAPの堀秀充会長(左)とパナソニックハウジングソリューションズの山田昌司社長(右)】
パナソニックYKK
YKKAPはYKKグループの中で窓やサッシに強みをもつ建材メーカーであり、PHSはバス・キッチン・トイレ・内装建材などに強みを持つ会社です。PHSは旧松下電工の事業を源流としています。
記者会見の中でYKKAPの堀会長は約1年前(2024年)にパナソニック側から株式売却の提案があったと述べ、省エネ・IOT・リフォーム対応などYKKAPが得意ではない事業を手に入れることがメリットであると説明しました。窓や外構を得意とするYKKAPと住宅設備など内装を得意とするパナソニックには重複事業が少なく、今後は住宅資材の70~80%を提供できる会社になると発言。YKKAP5616億円、PHS4795億円の合計1兆0411億円を10年後には1兆5000億円に伸ばしたいと目標を掲げました。
PHSの山田社長は、YKK創業者の吉田忠雄とパナソニック創業者の松下幸之助は理念が似ており、カルチャーの親和性が高く、販売ネットワークやYKKの海外工場での生産協力などシナジーを活かしてソリューションを提供したいと強調しました。パナソニックのブランドは維持し、人員整理も行う予定はないとの説明もありました。

ここからは個人的な感想です。
パナソニックの住設事業は従来、松下電器産業と松下電工という源流を同じくする会社が重複する事業でライバルとして競い合っていました。その後「ナショナル」ブランドを「パナソニック」ブランドに統一し、パナソニック電工に会社を統合し、その後パナソニックの一事業部であった時期を得て、パナソニックハウジングソリューションズ(PHS)という独立子会社になった経緯があります。組織が変わるたびに社員の帰属意識や一体感が薄れ、現場から気持ちが遠のいているのが私の印象です。今回のYKKグループ入りに関しても、パナソニックブランドを維持するのであれば何のための株式譲渡かが良く理解できません。
一方YKK側の戦略ですが、記者からのYKKAP堀会長への質問で、TDY(TOTO・大建工業・YKKAP)とのアライアンスはどうなるか?というのに対し、“TOTO・大建への説明はこれからである“との回答でした。”パナソニックもTDYアライアンスの中に入れたい“との発言もありましたが、パナソニックのアラウーノやビューティートワレといったトイレ事業でTOTOと競合する状況をどう整理していくのかは見通せません。
今後の動きに大いに注目していきたいと思います。

日栄インテック エンビレスシリーズ

投稿者:落合智貴
11月15日、東京ビッグサイトで開催された「2025みらい市」を見学しました。
日栄インテックでは「エンビレスシリーズ」を展示していました。
ステンレスや銅管の配管に使う支持金具は電食を防ぐために“デップ“と呼ばれる樹脂素材をまいた支持金具が使われています。
日栄インテックで販売しているオレンジ色の“耐熱100”はデップの耐熱温度を100℃まで高めた商品です。
今回はさらに水用に使えるブルーの製品も発売しました。
“耐熱100”が従来の“デップ“よりも配管のスベリが良く施工しやすいと好評だったため、ブルーの水用も発売したとのことです。
日栄インテック

落合住宅機器の歴史を辿る【昭和58~60年度(1983~1985年度)】

投稿者:落合智貴
昭和58~60年度は私が中学生の3年間です。
中2の時に祖父落合義作(当時社長)の自宅を二世帯住宅にリフォームし、引っ越しをしました。父の養子縁組とともに中山智貴から落合智貴に苗字が変わるのは子供心に複雑な心境でした。昭和60年8月には祖母落合照子が亡くなったのは祖父にとってはショックな出来事だったと思います。私は中2から陸上部に入り、長距離チームの駅伝メンバーとして練習の日々でした。

【後列中央が中2の筆者 初代、2代目、3代目が揃った写真はあまり残っていません】
智貴中2

政治の方は中曽根内閣の長期政権の最中です。日本専売公社がJTに、国鉄がJRに、日本電電公社がNTTにと民営化を進めたのが中曽根内閣の功績だと思います。
日本戦後政治の総決算を謳い外交でも存在感を確立していったのがこの頃でしょう。

当社は8~9億円の売り上げを確保していましたが、ナショナル製品の拡販に力を入れている時期であり、利益率は今より4~5ポイント低かったです。1000万円以上の貸倒れが時々発生し、なかなか内部留保がたまらないという状況でもありました。

イーロジット戦略物流セミナー

投稿者:落合智貴
【イーロジット角井代表と元アスクル岩田氏との対談】
イーロジット

10月23日に物流系コンサルタント会社のイーロジット主催「第25回戦略物流セミナー」が開催されました。
アスクル創業者の岩田彰一郎氏やMujinの滝野一CEOなど多くの専門家が登壇しました。
Mujinは自動化ロボットを使って工場や物流の現場の無人化を進めている会社です。人手不足が深刻な昨今はニーズが大変多いそうです。

物流系スタートアップ企業も多く登壇しました。
ドローンを活用した技術や、AIを使った配車システム、無人小型ロボットなど、最新の技術を世に出そうと必死に開発競争を繰り広げている世界を目の当たりにしました。
LOMBYはラストワンマイルを無人ロボットで配送するシステムを開発しています。
南大沢のセブンイレブンでは試験的に運用を進めているとのことです。
物流の世界がAIやロボットの活用で日進月歩の進化をしている勢いを間近で感じることが出来る学びの場となりました。
【南大沢の街を移動するLOMBY】
LOMBY