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東京都中野区江古田4-23-15
TEL:03-5318-9701(代)
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営業時間:8:30~17:30(土曜日は12:30まで)
定休日:日曜・祝日・第一土曜・第二土曜
© 落合住宅機器株式会社
ホームページ制作会社の株式会社韋駄天様にインタビューを受けました。
私の祖父である落合義作が戦後の復興期に鉛管の販売からスタートした会社です。当時の水道の給排水は鉛管が主流でしたが、鉛管は重たくて曲がりやすかったので運搬が大変だったと思います。自動車やトラックの普及もまだまだでしたから、当時は肉体労働の側面が強かったでしょうね。
配管材料も鉛管から鉄管や塩ビ管が主流になり取扱品目は年々増えていきました。昭和45年に落合鉛工から現在の落合住宅機器に社名を変えるころには住宅機器に主力製品をシフトしていき、豊かな住生活を追求した時代の流れに合わせていったという事だと思います。
昭和から平成に変わるころには日本はバブルを迎えますがそれまでは順調に売り上げを伸ばしていました。しかしバブル崩壊と同時に、私の父である2代目社長の落合隆博が急死します。そこで私が3代目を継ぐわけですが、このころが一番危なかった時期かもしれません。その後も景気の悪さは10年、20年と続き、リーマンショックでもかなりの打撃を受けました。私が社長になってからは常に危機と隣り合わせだったと言えるかもしれませんね。
初台の旧本社は賃貸マンション併設の7階建でしたが、もうすぐ築50年を迎えるという事で、給排水の老朽化や耐震性の不安もあり、建替えを検討することになりました。同じ場所で再開するという選択肢もあったんですが、近隣の道が狭い事や、スクールゾーンの為に車両通行禁止時間があることなど、お客様の来店や納品に制約が多いという問題も抱えていました。今回移転した中野区江古田の社屋は初台でのデメリットを大方解消できたものになったと思います。倉庫面積も初台の1.5倍以上になり、品揃えの強化が出来ます。全館空調など働くスタッフにも配慮した素晴らしい社屋が出来たと思います。
当時初台にあった当社と幡ヶ谷にあった嶋鉄商店は徒歩で10分くらいの距離にあり、日頃から商品を貸し借りする仲でした。嶋鉄商店は後継者がいなかったことで廃業を決断されたのですが、そうするとそこで働くスタッフとお客様は大変困るわけです。一番近くの同業者である当社が営業を引き継ぐことでみんながハッピーになるのではないかと思い、私から統合を提案しました。今では旧嶋鉄商店のお客様も当社の欠かせないお得意様になっていますし、移籍したスタッフ2名も伸び伸びと働いてくれています。
まだまだ成功とはとても言えませんね(笑)。平成26年(2014年)に当社のネット通販サイト「設備ロジス.com」をスタートしたのですが、そのころには当社の在庫アイテムは6000を超えており、品揃えがかなりの強みになっていました。その品揃えを多くの人に知ってもらうにはネットが一番だと思ったんですね。ネットがなければ出会うはずのない日本全国遠方のお客様から注文を頂くのは醍醐味ですね。サイトの見せ方などネットの世界は日進月歩ですからこれからの創意工夫で大きく事業が拡大する可能性を秘めていると思います。
会社というのはいろんなバックボーンを持った人たちが集まっています。全体最適を意識しながらも、彼らの良さをうまく引き出し、能力を大きく発揮できる雰囲気を作るのがトップの役割だと思います。入社前や入社後に得た経験や知識を全社員が惜しみなく発揮できたらきっと強い会社になるでしょうね。令和の時代は、育児や介護、自身の体調など多くの事に配慮しなければならない時代になると思います。誰かが休んでも仕事が回っていく仕組みを作っていったり、スタッフを多能工化するなど工夫をしなければ生き残っていけなくなると思います。とにかく社員の皆さんにはやりがいをもって毎日楽しく働いて欲しいと思います。
東京オリンピック・パラリンピック後の反動減や人口減少など、今後の景気にはマイナス要素が懸念されています。管材業界も後継者難や人手不足などで益々淘汰されていくでしょう。令和の新時代は、“前年比アップ”みたいな量的成長ではなくて、質の向上を追求する考えに変えていかなくてはならないと思います。販売する商品も、豊かになった日本の社会に求められる高品質・高付加価値の商品が多くなってくると思います。いずれにしても、当社の役割はお客様がスムーズに工事を進めて頂くお手伝いをする事です。これをきちんとできるかどうかが成長の前提であると肝に命じなければならないと思います。