投稿者:落合智貴
新型コロナウイルスの感染拡大により世界中が混乱する一年となりました。本来ならば東京オリンピック・パラリンピックが開催され、多くの外国人が日本を訪れ歴史的な賑わいを見せるはずでした。五輪は1年延期が決まり、コロナへの対応が続きます。4月には安倍首相により初めての緊急事態宣言が発出され社会活動が大きく制限されました。当初はウイルスの実態がよく分からず、できるだけ自宅から外に出ず人と接触しないことが最も効果が高いとされていました。4月12日に当社の近くの病院で起きた約90人の集団感染が大きく報道され、病院前のバス停を利用していた社員が数人いたことから、当社は二週間の会社休業を決断しました。その後感染は一時落ち着いたもののも新規感染者数は第二波、第三波と続き、年明け1月から3月まで二度目の緊急事態宣言が出されました。
安部首相は9月に自身の病気を理由に退陣し、菅義偉内閣が発足。デジタル庁やこども庁の創設など新たな方針を掲げました。コロナ患者による病院の逼迫と休業を余儀なくされた飲食店からの悲鳴の間に挟まり、菅内閣は常に難しい運営を迫られる状況が続きました。
景気は飲食・旅行・イベント業界を中心に大きな打撃を受ける一方、各種助成金・給付金・無利息融資などが実施され、企業倒産数はむしろ減少しました。
テレワークが推奨され、Zoomなどを使った商談やWeb会議が進むなど、働き方が一気に変わった一年となりました。
当社は中野区江古田に移転して2年目となりましたが、売上高で前年比95%、売上総利益で84%とコロナによる建設需要減の影響を受けました。しかし5月の売り上げが前年比50%未満になったことで、持続化給付金と家賃支援給付金を受給。また感染対策のために社員の出社を抑制し、休業扱いとしたことで雇用調整助成金を受給し、売上の減少をカバーしました。
新たな試みとしては、会社近くの国際短期大学とインターンシップの実施を始めました。1年生の学生を8月に3名、3月に2名受け入れ、配管材料に関する座学やTOTOショールームの見学に加え、伝票整理・エクセルデータ作成・在庫発注・棚卸・配送同行など5日間の職場体験をしていただきました。学生及び当社のスタッフにとっても良い経験になるのではないかと思い、今後も続けていきたいと思います。
月別: 2024年1月
40年周期の日本
投稿者:落合智貴
2024年が明けましたが、年始から能登半島震災や羽田空港の飛行機事故など不穏なスタートとなっています。一方、株価は年初から上昇基調で、能登半島の復興への願いと共に今後の経済活動には期待感が高まっているように感じます。
来年2025年は昭和100年にあたります。同時に昭和20年の終戦から80年にもあたります。
半藤一利著「昭和史(上・下巻)」と、吉崎達彦著「1985年」という二つの書籍において同じ説に言及があります。
それは『日本の盛衰40年周期説』
日本が40年おきに上り坂と下り坂を繰り返しているというものです。
江戸時代末期に徳川幕府が力を失っていきますが、開国を求める諸外国の要求に応じざるを得ないと徳川幕府が考えたのが明治維新の3年前、1865年頃だったそうです。
その後日本は欧米列強からの植民地支配を防ぐために“富国強兵”と“殖産興業”を進め、1905年に日露戦争で勝利するまでになります。ここまでが上り坂の40年です。
その後日本は領土拡大を目指して軍部主導で無謀な戦争に突入していきます。
1945年の敗戦までが下り坂の40年。
焼け野原となった日本は経済重視の政策を進めて戦後復興を進め、GDP世界第二位まで上り詰めます。上り坂の40年の果てに1985年のプラザ合意がありました。日本の貿易黒字とアメリカの貿易赤字を是正するためにドル安・円高をアメリカから求められたもので、バブルの発生とその崩壊の原因になったという説もあります。1ドル250円近かった円相場がプラザ合意の3年後には120円近くまで円高になります。製造業を中心に成長してきた日本ですが、円高を受けて次々に製造拠点を中国などに移し、空洞化が起こります。
バブル崩壊後の下り坂は、円高・デフレ・人員過剰が常態化し、物価も賃金も30年近く横這いという状況が続いています。
プラザ合意からちょうど40年後が来年2025年です。
『日本の盛衰40年周期説』が本当なら、そろそろ上り坂に転ずることになります。
この1~2年、その兆候は見えてきています。円安・インフレ・人手不足が足元の状況です。半導体工場の相次ぐ建設をはじめ、海外から日本に製造拠点を戻すメーカーが増えており、内需が大きく改善することが期待されています。
“景気は気から“とも言います。これから来る上り坂40年を楽しみにしたいと思います。
東管機組合 賀詞交歓会 2024
投稿者:落合智貴
2024年の東京管工機材商業協同組合の賀詞交歓会が1月10日に東京ドームホテルで開催されました。コロナ五類となって初めての賀詞交歓会となり、昨年よりも50名ほど多い650名ほどの参加だったそうです。
1月1日に発生した能登震災の犠牲者のご冥福を祈り、参加者全員で黙祷を捧げてからの開会となりました。
ご登壇された方々のご発言は下記の通りです。
●向山英雄 東京管工機材商業協同組合理事長
能登震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに被災された方々にお見舞い申し上げる。2024年は人手不足が注目されている。管工機材業界に若くて有能な人材が入ってくるように尽力したい。業界でもスポーツに協賛する会社が増えており、認知度を上げていきたい。
●牧原秀樹 衆議院議員
能登の震災では断水で水が供給できないことが一番困っている。水道インフラの大切さを思い知らされた。今年は世界各国で選挙の年で台湾や米国の選挙に注目。政治刷新本部のメンバーとなり政治改革を進めていきたい。2024年問題の人手不足には適切に対応していきたい。
●竹島睦 足立敏之参議院議員秘書
能登震災の復旧に当たっている建設関連の皆様に感謝したい。国土強靭化が大事。公共工事予算の確保に全力を挙げていきたい。
●石島秀起 東京都議会議員
昨年は関東大震災100周年だった。「TOKYO強靭化プロジェクト」では防災計画の改定をした。富士山噴火への対応も検討している。
●濱坂隆 経済産業省製造産業局素材産業課企画官
能登震災への対応は人命救助が第一。インフラ復旧、物資の供給などプッシュ型で対応している。昨年はカーボンニュートラルやGXに取り組んだ。2025年の大阪万博には積極的に参加してほしい。
●五十嵐隆 東京都管工事工業協同組合理事長
昨年の管工機材展では機材商組合がAKBの参加やユーチューブの情報発信をするなど新しい試みを評価したい。今年は工事組合の展示会に協力頂きたい。SDG‘Sの取り組みを紹介した「2023年版管工機材の教科書」は活用させてもらっている。
●橋本政昭 全国管工機材商業連合会会長
水道インフラの維持管理が重要。全管連の藤川会長とは今回の能登震災の対応で連携をとっている。各地区の防災協定はまだ締結できていない地区が多い。
落合住宅機器の歴史を辿る【令和3年度(2021年度)】
投稿者:落合智貴
コロナ禍となって2年目のこの年は10月~1月中旬を除くほとんどが”緊急事態宣言”もしくは”まん延防止等重点措置”期間となり、マスク着用が日常となる日々が続きました。2020東京オリンピック・パラリンピックは1年延期により実施されたものの無観客という異例の開催となり、当初期待していたインバウンドによる経済効果は得られず、むしろコロナ対策でコストがかかる大会になってしまいました。
令和3年3月にはルネサス茨城県の半導体工場の火災があり、三菱電機の空調機がほとんど製造できない状況に。コロナ禍の影響としては、アメリカでコンテナ船の滞留があったほか、ベトナムのロックダウンによってワイヤーハーネスが供給不足になるなどウォシュレットや給湯器などの製造に大きな遅れ。また2月24日にはロシアのウクライナへの軍事侵攻。多くの商品でサプライチェーンの寸断が相次いだ年となりました。
世界的なサプライチェーンの混乱は資材価格にも大きく影響し、鉄・塩ビ・銅などは一年のうちに2~3回の値上げを行い、配管材料などは年間を通じて20~50%程度の価格高騰となります。
サプライチェーンの混乱の影響で会社の売上は前年を大きく下回ったものの、在庫評価益のおかげで売上総利益はほぼ前年並み。しかしコロナ関連の助成金が前年より少なくなったため、最終利益は赤字に転落しました。
【コロナ対策のため、創立70周年祝賀会はマスク着用で開催しました】
2月19日には会社創立70周年を迎え、明治記念館にて社員・仕入先様など54名の参加により祝賀会を開催しました。
“まん延防止等重点措置”の期間中だったため、マスク着用・お食事なし・スピーチのみという異例の祝賀会となりました。私から「落合住宅機器70年の歴史」を写真をお見せしながら説明した他、橋本総業㈱橋本政昭社長、㈱アペイド小川堅介社長、古川肇税理士、ユアサ商事㈱田中謙一専務にご祝辞を賜りました。
謹賀新年 2024
新春を迎え皆々様のご多幸をお祈り申し上げます
旧年中は格別のご厚情を賜り誠に有難うございました
昨年はコロナ五類への移行など行動制限のない日常が戻ってきたものの、ウクライナに続き、パレスチナ紛争が勃発するなど世界情勢は依然として厳しい状況が続いております
日本経済においてはデフレからインフレへの転換点となる重要な局面に差し掛かっていると感じており、この変化を皆様と共に乗り越えていきたいと存じます
今後とも社員一同益々努力していく所存でございます
本年も何卒ご指導を賜ります様宜しくお願い申し上げます
令和六年 元旦
〒165-0022
東京都中野区江古田4-23-15
落合住宅機器株式会社
代表取締役社長 落合智貴