映画「国宝」

投稿者:落合智貴
管工機材業界の大先輩に勧められて、映画「国宝」を見てきました。
渡辺謙さん演じる歌舞伎界の大御所の子として生まれた横浜流星さんと、暴力団の親分の息子で歌舞伎の家に引き取られた吉沢亮さんが、歌舞伎界の女形として成長していく物語です。
何よりも凄かったのが、すでに人間国宝になっている女形役の田中泯さんを含め、もともと歌舞伎役者ではない役者さんが見事に歌舞伎を演じている所です。
相当な稽古を積んだに違いないことが明らかに分かりました。

映画を見る方の立場によって、心に残るポイントは様々だと思います。
私が考えたポイントは3つです。

1, 自分が生まれた境遇をどう考えるか?
御曹司として順風に見える人にも葛藤があります。プレッシャーと感じる人もいれば、不自由を感じる人もいるでしょう。
逆に他人から見れば御曹司として生まれればどれだけ楽だったかと考える人も多いと思います。
2, 親としての目線
自分の息子とそうでない子がいた場合、どちらに期待をかけ、どちらに厳しく接するか。
厳しく接した場合に脱落してしまうリスクをどこまで許容するか。
3, 個人の目標と家族の幸せのバランス
個人の目標を家族が心から応援してくれる場合ばかりではないと思います。
世間から成功者と目される人が必ずしもプライベートで幸せとは限らないケースは多いように思います。

歌舞伎のような厳しい世界ではありませんが、中小企業の事業継承でも同じような葛藤を経験することがあると思います。親から自分への継承、そして自分から子への継承。その他の選択肢も考えなければなりません。
優先順位をどうつけていくか?
その選択自体が自分の“生き様“そのものであるように思います。

映画国宝