落合住宅機器の歴史を辿る【平成17年度(2005年度)】

投稿者:落合智貴
ライブドアのホリエモン社長が過激な発言で世間をにぎわしたのがこの頃です。
小泉政権の長期化で政治・経済共に比較的安定していたため、世の中全体が少し強気に出ていたのかもしれません。
戦後最長のいざなぎ景気を超える勢いだと言われ、一時はデフレの脱却を期待する向きもありました。
今となってはリーマンショック前の”束の間の宴”だったと言えるかもしれません。
ホリエモン

この年の当社の目標は次の3つでした。
1、営業体制の分業化
新人が在庫発注を一人で担当する体制がようやく定着し、欠品が少なく安定的な在庫管理が出来るようになったのがこの頃です。営業担当者不在の場合にも業務担当者がきちんとフォローする体制を意識してきたのもこの頃からでした。各営業マンが、個人商店ではなく、組織的な動きができるようにしたい。そんなことを目指して努力していきました。

2、在庫配置の最適化・入荷品全品把握
倉庫の棚のラベル表示をきめ細かくするように推進しました。昔の当社は商品がどこにあるかはベテランでないと分からないといった状態でしたが、初めての社員やお客様でもすぐに分かるような表示を進めていきました。
入荷検品の体制なども整え、お引取予定の商品がどこのお客様宛の商品かを明示するなど工夫をしました。
仕入れたのに売上が計上されていない商品はないか?などを追及するためのチェック体制を整えました。

3、全部門黒字化の達成
当社は営業・工事・物流管理の3部門が収益を生み出していますが、全ての部門の損益計算書をつくり問題点を明確にしていきました。特に当時は物流部門が赤字体質であり、配送件数の増加を目標に意識改革を進めていきました。今では物流管理部も黒字が普通になってきましたが、この頃の努力が実ってきたのかなと思います。

今振り返ってみますと、当時の売上高上位10社のうち、なんと5社のお客様がその後倒産しています。「金儲け」はしたいですが、良い時ほど気を引き締めなければいけないというのが教訓ですね。

LIXILショールームにて「主力メーカー商品説明会」を開催

投稿者:落合智貴
LIXILカンバン
当社主催の「主力メーカー商品説明会」はコロナでの3年間の中止を経て、昨年はTOTOショールームで再開しましたが、今年は昨日(11月30日)西新宿のLIXILショールームの会議室をお借りして行いました。

1, ダイキン工業「2024年度空調機器のポイントについて」
2, フネンアクロス「単管式継手XJシリーズ、水溶性スペーサー付き伸縮継手」
3, ミナミサワ「自動水栓ラインアップ」
4, LIXIL「サティス他最新機種について」
5, オンダ製作所「Revosで大流量確保! 異種管継手各種ご紹介」
6, クラフトバンク「設備工事のDX化! 職人・事務・経営者の情報連携を実現」

説明会と、LIXILショールーム見学に加え、懇親会も大いに盛り上がりました。
メーカー様の発表の詳細は後日このブログでお伝えします。
参加いただいたお客様、メーカーの皆様、本当にありがとうございました。

【LIXILショールームでキッチン・バス・トイレなどを見学】
LIXILショールーム

三多摩管工事協同組合との懇談会

投稿者:落合智貴
11月22日に立川において開催された、三多摩管工事協同組合様との懇談会に、東京管工機材商業協同組合の理事長として参加いたしました。
両組合の理事長挨拶のあと、三多摩組合様から令和6年1月1日に発生した能登半島地震の復旧応援についての報告がありました。
能登半島地震では給水本管が多く破断し、多くの地域で長い期間断水が続きました。
日本水道協会(日水協)が全国の水道局に応援を要請し、傘下の管工事組合がそれに応える形で、割り当てられた復旧エリアの工事にあたったそうです。
三多摩管工事協同組合様としては1月から5月までの間、38班・延べ1,380名ほどを派遣したとのことです。
宿泊施設の確保、宿泊所から現場までの移動、必要な資材の調達など、大変ご苦労されたとのことです。特に資材の調達は、現場から離れた資材置き場まで取りに行かなければならないことが多く、道路の寸断や渋滞によって時間がかかったそうです。
東京で大きな震災が起きたらどう対応するか、多くの宿題が残されました。

【三多摩管工事協同組合様は「復旧支援の記録」を作成されました】
三多摩管工事能登半島地震

落合住宅機器の歴史を辿る【平成18年度(2006年度)】

投稿者:落合智貴
長期政権であった小泉純一郎首相から安倍首相(第一次)に交代したのがこの年です。小泉政権時代には景気は上り調子であり、企業業績は比較的堅調でした。ここから首相が毎年変わるという事態が始まります。

建設業界ではいわいる「構造計算書偽造問題」が発覚し、A一級建築士やH社社長らが国会証人喚問を受けるなど社会的にも注目されました。
この事件により建て直しを余儀なくされたマンションもあり、以降建築確認申請が厳しくなりました。

この年に当社が取り組んだことを挙げてみます。
●在庫品揃えの強化
未来RM25サイズ 目皿の皿のみ ビニマス200サイズ スリムダクトのホワイト色 塩ビ合フランジ ・・・ 
など在庫アイテムをかなり増やしました。
●工具展示会の初開催
この年に初めて会社の駐車場で開催しました。翌年からは近所の渋谷本町区民会館を借りて実施しています。
●工事部新入社員を採用 職業訓練校に派遣 
東京都立城南職業能力開発センターの配管科に6か月間通ってもらいました。今では大きな戦力です。
●物流部門のカイゼン提案制度
物流会議の中で、カイゼンした方が良いと思うポイントを各社員に挙げてもらい、順次実施していきました。
棚の配置、倉庫の蛍光灯の増設、棚のラベルをわかりやすくする、重量ラックの設置 etc・・・ 
1年間で55項目のカイゼンが行われました。
●倒産保険の加入
当社は得意先の倒産による貸し倒れが比較的多い会社でした。
これらを保全するために倒産保険の加入を決断しました。

55周年2007年H19
【平成19年2月には創立55周年を迎え、OBの皆様にも集って頂きお祝いを行いました。】

日栄インテックの耐熱バンド

投稿者:落合智貴
10月23日~25日に東京都立産業貿易センター浜松町館で開催された「第56回管工機材設備総合展」で日栄インテックの新商品を見つけました。
ステンレス配管に使用する支持金具は、鉄とステンレスの電位差による腐食を防ぐため、絶縁することが必要です。
通常は青い絶縁素材をまいた「デップ」と呼ばれる支持金具を使います。
しかし「デップ」では高温に耐えられず、絶縁素材が溶けてしまう事故があったそうです。
そこで登場したのが、日栄インテックの「耐熱100」シリーズです。
0~100℃に耐えられる仕様となっており、オレンジ色をしています。
60℃を超える高温の配管にはこちらをお使いください。

日栄インテック㈱

祝 ブログ開設10周年!!

投稿者:落合智貴
平成26年(2014年)11月3日にブログを始めてから今日でちょうど10年となりました。
週に一回必ず記事をアップすることが10年続けられるとは思ってもみませんでした。
管材業界での商品情報、時事ネタ、読書感想などを投稿しておりますが、日々感じたことを投稿することは、自分の情報感度を上げるのに役に立っているように思います。
時々“ブログ見てますよ!”と声をかけてくださる方もいて、張り合いも出てきます。
「落合住宅機器の歴史を辿る」シリーズは古い投稿を再投稿する形でアップしていますが、自分でも読み返すたびに歴史の重みを感じる機会になっています。

10年前の初めての投稿のタイトルは「管工機材設備総合展(平成26年10月)開会式」でした。
今年10月23日に行われた第56回管工機材設備総合展の開会式では東京管工機材商業協同組合の理事長として、共催者スピーチとテープカットをさせていただきました。
10年後にこんな形で展示会に関わるとは感慨深いですね。
これからもこのブログをお読みいただければ幸いです。

【第56回管工機材設備総合展開会式 東京都立産業貿易センター浜松町館】
開会式両理事長1
【左が共催者の筆者 右が主催者の東京都管工事工業協同組合の五十嵐理事長】

落合住宅機器の歴史を辿る【平成19年度(2007年度)】

投稿者:落合智貴
アメリカのサブプライムローン問題がヤバそうだぞ、と囁かれる様になってきたのがこの年でした。その後リーマンショックを招きます。
この年は耐震偽装問題の影響で建築基準法が改正され、建築確認申請に大変時間が掛かり、着工にも大きな遅れが出るという事態が起きました。
2008年の北京オリンピックを間近に控え、原料素材の上昇が商品単価を大きく押し上げたのもこの年の特徴でした。

当社としては新しい試みが多かった年でもあります。
1、TDYリモデルスタイルフェアと松下電工汐留ショールームの見学をバス動員にて実行
2、初めての「主力メーカー商品説明会」をTOTO新宿スーパースペースで実施。
3、会社ユニフォームとしてジャンパーと作業着を作成
4、ヤクルト球団の年間ボックスシートをやめる(現在は巨人戦に切り替えています)
5、年間売上1000万円以上のお客様に年末ジャンボ宝くじを進呈
6、インターネットバンキングを開始

業績の方はまずまずで、バブル崩壊以来最高の粗利益率を上げることができました。

会社創立55周年記念行事として、ダイキン滋賀工場見学会と京都観光に行きました。
京都御所や金閣寺、嵐山を観光したのも楽しい思い出になりました。

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(55周年記念旅行 京都御所にて記念撮影)

東京みらい市2024を見学

投稿者:落合智貴
10月11日(金)~12日(土)に東京ビックサイトで「東京みらい市2024」が開催されました。約15,000人が来場、WEBも含めると約27,000人が見学したそうです。

荏原製作所では分割搬入可能な増圧直結給水ポンプを展示
エバラ

テラルでは自動と手動を組み合わせた災害対策用井戸ポンプを展示していました
テラル

愛知管工機材設備総合展2024を見学

投稿者:落合智貴
10月10日から3日間、愛知県の吹上ホールで開催された管工機材設備総合展の開会式に出席してきました。
愛知管工機材店開会式
積水化学工業のブースでは「エスロン ラクのびペックス コルゲートウォーム」を展示。
戸建やマンションなどの住宅用給水・給湯配管として使われている5mm保温付き架橋ポリエチレン管と同等の優れた保温性を持ち、被覆保温材部の耐傷性と伸縮性を向上させるとのことです。
らくのびペックスコルゲートウォーム動画
セキスイ

落合住宅機器の歴史を辿る【平成20年度(2008年度)】

投稿者:落合智貴
当社は昭和37年(1962年)に松下電器産業の代理店となりました。当時の管材業界では松下電器の代理店はまだなく、管材業界として初めて代理店となった、数少ない会社の一つでした。松下電器の代理店であることは当時としては対外的な信用が非常に大きく、当社の創業者で私の祖父はこれを大変誇りに感じていました。
昭和40~50年代は代理店としてナショナル製品の拡販に大変力を入れていたのですが、平成に入ってからは力及ばず販売量が減ってきました。その間、松下電器は松下電工との合併や、ナショナルブランドを全廃しパナソニックブランドに統一するなど組織再編が進み、当社も代理店としての地位を平成20年度をもって返上することになりました。

この年当社は「圧倒的な品揃えとフレキシブルな配送体制を確立しスムーズな流通体制をご提供すると共に、メーカーとお客様を主体的に引き合わせ新商品等の情報を積極的にご提供する。」との経営方針を立てました。
松下電器を中心とした住宅機器商品だけでなく、配管材料の販売に軸足を重く置いていくという決意を表したものであり、配送社員の一人当たり配送件数を増やしていくことなどに力を入れました。
品揃えや物流体制の効率化が重要な課題であるということを改めて確認した年になりました。

比較的安定した業績を上げた平成18~20年度でしたが、群馬のゼネコンI社の倒産による連鎖で、当社の得意先も2社倒産しました。
この時の貸倒れは4000万円を超え、さらにこれ以降リーマンショックの苦しみが始まります。

【この年、東管機組合の理事に就任。第四支部新旧理事で記念撮影】
untitled

ベン 相模原イノベーションセンターを見学

投稿者:落合智貴
ベン正面玄関
自動弁などを製造している株式会社ベンさんは岩手県にメインの工場を持っていますが、神奈川県相模原市には電磁弁などの組立てを行う工場があります。
工場のほか、倉庫機能および、イノベーションセンターと名付けた研修所が併設されており、販売店や工事会社様への啓蒙活動に活用しています。
実際の商品を分解・組立てを行い、自動弁の構造を体感する研修も行われています。
今年の6月にベンの販売店で構成される「関東桃友会」に当社が加入したのを機に、「ベン相模原イノベーションセンター」を見学させていただきました。

ベンの歴代製品をズラリとパネル展示しています。
ベン一覧表
実験施設では配管に水・お湯・蒸気などを流し、減圧弁や逃し弁、電磁弁などの効果を体感することができます。
ベン実験

国際物流総合展2024を見学

投稿者:落合智貴
東京ビックサイトにて9月10~13日に開催された「国際物流総合展2024」に行ってきました。
当社が5年前に初台から現在の中野区江古田に引越す前には、新倉庫や配送体制をどう構築していくかを勉強するために物流関連のセミナーや展示会によく顔を出していたのですが、久しぶりに展示会に参加してみました。
今回の展示を見て、AIやIOTを使った倉庫管理や配車の技術が進んでいることを実感しました。

【トヨタL&Fの自動搬送ロボット】
トヨタ
【AUTO STOREは高さを有効に活用した今注目の設備です】
autostore

意外な会社が出展?!
LIXILはIOTを使って、パブリックトイレの使用頻度や故障などの異常を管理できる「LIXIL Toilet Cloud」を展示。
よく使う便器とあまり使われていない便器の清掃頻度を見える化することで清掃の効率化を実現できるとの事でした。
lixil

落合住宅機器の歴史を辿る【平成21年度(2009年度)】

投稿者:落合智貴
前年度9月にリーマンショックがあり、一年を通してその打撃を受けたのがこの年度でした。
経済のいろんな指標が3割減になりました。
住宅着工件数は前年の109万戸から79万戸へと28%減。
この年以来、100万戸を上回ることは一度もありません。

当社の業績も売上高前年比23%減。粗利益で31%減と大きく落ち込みました。
こうなると黒字を出すのは至難の技です。この年以来3期連続の本業での赤字が続くことになります。
本業の経常利益は約1800万円の赤字。リーマンショックの影響を受けた得意先の倒産による貸倒れの計上を含めると、全社の税引き前利益はなんと4600万円以上の赤字になりました。
当社歴史上最大の赤字だと思います。今振り返ると、バブル崩壊よりももっと苦しい3年間だったと感じます。
鳩山内閣
政治の世界では自民党が下野し、民主党の鳩山政権が誕生しました。
脱ダム宣言など、公共投資の大幅な削減がなされ、建設業界はリーマンショックとのダブルパンチを受けたことになります。
現場が少なくなり、数少ない現場を多くの業者が奪い合いました。価格競争が大変激しくなり、価格を下げても下げても他社がもっと下げてくる。そういったいわゆる「デフレスパイラル」が施工会社でも、流通・メーカーでも進んでいくことになります。
建設現場に従事する職人さんの数もこの年を境に減少し、以降の人手不足に繋がっていきます。
かつてのように職人が“稼げる仕事”ではなくなったということだと思います。

スパイラル ショートエルボ【オス×メス】登場

投稿者:落合智貴
当社では、ダクト配管に使う亜鉛スパイラルには東洋アルチタイトの製品を扱っています。
この度、SEエルボ(ショートエルボ)150φに【オス×メス】タイプが発売されました。
レンジフード内など狭いスペースでご活用いただけます。
在庫はまだしておりませんが、ご要望がありましたらお問い合わせください。
図面はコチラ

SEエルボ

フネンアクロス研修会

投稿者:落合智貴
8月22日に東京フネン特約店会の研修会が開催され、フネンアクロスの新商品が紹介されました。

フネンアクロス
今まで耐火二層管フネンパイプの最大口径は200Aでしたが、250Aも発売予定とのことです。
鉄管配管と比べると重量がかなり軽減できるため、主に大型現場での採用を見込んでいるとの事です。

続いて「水溶性スペーサー付き伸縮継手(S-ES)」。
塩ビの配管は温度差により伸縮があるため、すべて実管で配管すると、パイプの伸び縮みにより将来破断する恐れがあります。
それを防ぐための伸縮継手(ES,ESS)は従来からありますが、この新商品は、施工時に伸縮シロを確実に確保するための白いスペーサーが内蔵されており、完成後に水を流せば水溶性のスペーサーが溶けて伸縮シロを確保できるとのことです。

最後にフネン用Aパットです。立管とスラブのスキマをモルタルで埋めるときに使う商品ですが、フネン集合管アクロスジョイント用の切れ込みが入っており、折り込んだAパットのパイプ部分に巻き付ける部分があり、モルタルのモレを防ぐことができます。

そのほかFVキャップ用のFVベース200Hなども紹介されました。

落合住宅機器の歴史を辿る【平成22年度(2010年度)】

投稿者:落合智貴
INAXやサンウエーブ、トステムなど5社が合併しLIXILが誕生したのがこの年でした。パナソニック電工がパナソニックと合併すると発表されたのもこの年です。リーマンショックからの復活を目指して各社生き残りに必死になっている様子が分かります。

当社では物流部門や経理部門での人員の交代や営業部門で初めての女性の採用など動きがありました。業績は多少の回復は見られたものの2期連続の赤字となり、依然厳しい状態でした。

この年度の最も大きな事件と言えば平成23年3月11日の東日本大震災です。当社社員の義母家族も残念ながら津波の被害でお亡くなりになりました。
地震直後はスーパーやコンビニの商品が棚から消えましたね。
そしてガソリンがなくなりました。ガソリンスタンドに車が列をなしたことをご記憶の方も多いと思います。
その影響で各社配送がままならず、一時は塩ビ管などの入手が困難になりました。
計画停電があり営業できない問屋さんがあったり、メーカーも操業できないこともありました。東北地方では部品メーカーが多く、トイレ製品・空調機・電気温水器・エコキュートなど完成品メーカーが商品を作れないといったこともしばらく続きました。
メーカーから流通に至るサプライチェーンがいかに大切なものであるかを思い知らされました。

地震の前はオール電化が注目されていましたが、地震以後はガスが見直されました。
東日本大震災によって日本の景色がいろんな意味で変わった、歴史的な事件だったと思います。
地震0215
【当社が所有しているマンションの壁にも地震の影響で多数の亀裂ができました】

下水道展2024東京を見学

投稿者:落合智貴
7月30日から8月2日まで東京ビックサイト東ホールにて「下水道展2024東京」が開催されました。
アロン化成や前澤化成工業、荏原製作所などおなじみのメーカーさんも展示していました。
管路資機材ゾーン・下水処理ゾーン・維持管理ゾーン・建設ゾーン・設計測量ゾーンなどにエリア分けされていましたが、下水道の世界は当社が扱う建物内の設備とはスケールが全く違います。
地下にトンネルを掘り進むシールド工法の機械なども展示されていましたが、圧巻でした。

下水道展2024

首都圏外郭放水路を見学

投稿者:落合智貴
埼玉県春日部市に「首都圏外郭放水路」という施設があり、先日見学してきました。
首都圏外郭放水路は、洪水を防ぐために建設された世界最大級の地下放水路です。中川、倉松川、大落古利根川、18号水路、幸松川といった中小河川が洪水となった時、洪水の一部をゆとりのある江戸川へと流すことができます。中川・綾瀬川の流域は、利根川や江戸川、荒川といった大きな川に囲まれています。この地域は、土地が低く水がたまりやすいお皿のような地形となっているため、これまで何度も洪水被害を受けてきましたが、この施設の建設によって水害が大幅に軽減されたそうです。
外角放水路図
内径約30m、高さ約70mの立坑が5つあり、各立坑は地下トンネルで連結されています。各地の増水を立坑で一旦吸収し、下流の立坑に水を送っていきます。今回見学したのは江戸川に流す最後の第1立坑に直結している「調整水槽」となります。これはトンネルから流れてきた水の勢いを弱め、スムーズに江戸川へ流すための巨大プールです。太い柱が並ぶ壮観な姿は『パルテノン神殿』のようだとも言われています。
外郭放水路現地
ゲリラ豪雨などが増えている昨今、洪水被害は毎年のように起こっています。
ダム建設なども含め、治水は非常に時間のかかる事業となります。
水は生活に欠かせないインフラであるとともに、災害を引き起こす存在でもあります。
水とうまく付き合っていくことは人類の永遠のテーマかもしれませんね。

落合住宅機器の歴史を辿る【平成23年度(2011年度)】

投稿者:落合智貴
2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災の直後に始まったのがこの年度でした。本来ならリーマンショックからそろそろ立ち直るかという期待感があった年でした。しかし福島第一原発の事故の影響による計画停電がありました。東北地方の主に部品メーカーの被災により製品メーカーの生産にも大いに影響が出ました。給湯器や電気温水器、エアコンなどのプリント基板が作れず納期が大幅に遅れたと記憶しております。経済全体にブレーキが掛かりうまく回らなくなったという感じでした。多くの見知らぬ人々が日々コツコツと仕事をしていることがいかに世の中の役に立っているのかを思い知らされましたね。当社としては3期連続の赤字となり大変危機感を強めた一年になりました。

社員の事故や怪我、病気も大変多い年でした。工事部社員の高所落下による骨折事故。その他盲腸手術による入院、バイク事故による骨折、軽い脳こうそくによる入院など複数の社員が大きなアクシデントに見舞われました。今では皆元気に働いていますが健康が何より大事であるとの実感を得ました。

悪いことばかりの様ですが、良いこともありました。2012年2月19日には会社創立60周年を迎えることができました。企業は一代30年が目安とすると、いよいよ三回目の30年がスタートすることになります。私は早すぎた三代目でしたが、これからが本来の三代目の時期になるなと気を引き締めた事を思い出します。

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(創立60周年パーティーにはOBや仕入先の方々も駆けつけてくれました)

ノーリツ調理器具の研修会

投稿者:落合智貴
「ノーリツ西新宿プレゼンルーム」というショールームがあります。
ノーリツの調理器具などを体感できる施設です。
7月18日にノーリツ代理店のタカムラさん主催で研修会が開催されました。
ノーリツのビルトインコンロはスタンダード品としてホーロートップの『Metal Top』がありますが、ガラストップの『Fami』。オートグリル機能を加えた『Mikke』。操作ボタンなどをスタイリッシュにした『Nest』。親水アクアコートやグリルクリーンモードを加えた『Orche』。専用プレートパンやキャセロールという調理グリルが使える最高級機種の『PROGRE』までのラインアップがあります。

【写真はMitte】
mikke
ノーリツは、男性の調理初心者などにも簡単に調理ができる、機能充実商品の開発に力を入れているそうです。
新たな商品戦略“NORITZ For 2030”では「生活の悩みや社会の課題を解決する」ことを目標にしているとのことです。

【『PROGRE』を使えばソーセージの燻製が簡単に作れます】
燻製

落合住宅機器の歴史を辿る【平成24年度(2012年度)】

投稿者:落合智貴
リーマンショックからの不況が長期化し、メーカーの再編が多く行われたのがこの年度でした。新日鉄と住友金属の合併、三菱樹脂の塩ビ管事業の積水化学工業への事業譲渡、リケンとCK金属の合弁会社設立などがありました。供給過剰の時代が長く続き、価格競争の激化と共にメーカーさんの収益力が大幅に落ち込んできたことの表れだと思います。バブル崩壊以降のデフレがこういう結果に結びついているのですね。

当社としては年度初めに営業担当の大幅交代を行い臨みました。担当替えの目的は色々なタイプのお得意様を経験することで社員の成長を促す事でした。売上の大きなお得意様の担当をほとんど交換するものであり、反対意見も不安もリスクもありました。しかし実行の結果、3期連続の赤字からようやく脱却し、売上前年比125%を達成し黒字化を果たしました。慣れない担当先との取り組みを頑張ってくれた社員の皆さまのおかげだと思います。これを受けて、5年ごとに担当交代をする方針を打ち出しました。今後もレベルの高い営業マンを多く育て、会社の力をより強くし続けていきたいと思います。

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会社設立60周年を記念して行われたテラル(広島県福山市)・ノーリツ(兵庫県明石市)への工場見学兼旅行会が行われたのもこの年です。多数のお客様にご参加頂きました。修復中の「姫路城」や、阪神大震災の教訓を展示した「人と防災未来センター」も見学してきました。

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同じく60周年記念社員旅行は3泊4日で沖縄に行ってきました。帰りの飛行機が東京の大雪のため大幅に遅れて冷や冷やしましたが、無事に帰ってこられました。楽しい思い出になったと思います。

TOTO石神井ショールームOPEN

投稿者:落合智貴
当社から一番近かったTOTOショールームは練馬ショールームでしたが、先日閉館となりました。その代わり練馬と三鷹ふたつのショールームを併合し「石神井ショールーム」を7月4日にOPENしました。
西武新宿線の上石神井から徒歩12分。新青梅街道沿いにあります。駐車スペースはたくさんありますので、車でのアクセスが便利です。
当社からは新青梅街道を走れば車で20分ほど。7月4日のOPEN初日に見学してきました。
トイレ・バス・キッチン・洗面化粧台など一通りのTOTO製品が展示されています。
旧練馬ショールームの2倍の広さがあり、商談コーナーもたっぷり用意してあります。
新宿ショールームよりは小さいですが、落ち着いて商品をご覧になるには石神井ショールームのほうが良いかもしれません。
新築出来立てのショールームですので是非ご活用ください。

TOTO石神井

管機連社員総会を開催

投稿者:落合智貴
全国管工機材商業連合会(略称:管機連)は東京を含む全国の管工機材商組合の上部団体にあたります。6月17日に年に一度の社員総会がグランドアーク半蔵門で開催されました。
私は社員総会の司会を10年以上担当してきましたが、今回、東京管工機材商業協同組合の理事長に就任したため、正式に管機連の理事に選任されました。
当日は3名の講師による講演が行われましたのでご報告します。

●宮川 元内閣官房補佐官 
「貿易の自由化と中国の主張」
世界の貿易は、戦後GATTにより西側諸国の貿易活性化を図ってきたが、冷戦終結後はWTOにより貿易自由化の流れを東側や途上諸国に広げてきた。しかしWTOは「途上国」に優遇制度があり、中国やインド、カタールなど世界のGDP上位を占める国までも自己申告により「途上国」扱いとなっているため、貿易自由化の義務やCO2削減義務なども守る義務がないと主張することができてしまい、WTOは機能不全に陥っている。世界の貿易制度の再構築はゼロからスタートしなければならない。

●経済産業省 製造産業局 素材産業化 土屋課長 
「素材産業の国際競争力強化とGXの実現に向けた政策動向」
素材産業は製造業全体の約2割を占め、自動車に次ぐ製造業第2位の規模。半導体の需要拡大に伴い、エチレンの国際市場規模が伸長している。GaN基板や黒鉛電極などの高機能材は、市場規模は小さいものの日本企業が高いシェアを持つものが少なくない。GX(グリーントランスフォーメーション)についてはGI基金(グリーンイノベーション基金)を設立し、“水素還元製鉄”や“ペロブスカイト太陽電池”“液化水素運搬船”“アンモニア専焼”“全個体型蓄電池”など、2050年のカーボンニュートラルに向けて2.8兆円を野心的な目標に取組む企業に支援している。

●国土交通省 水管理・国土保全局 水道事業課 名倉課長
「最近の水道行政について」
令和6年4月1日に水道事業が厚生労働省から国土交通省に移管され、下水道事業と一体組織となった。能登半島震災における断水の復旧は東日本大震災や熊本地震と比べて遅れている。日本全体で、法定耐用年数を超えた管路は22.1%に達しているが、小規模水道事業体は水道料金で費用がまかなえず約40%の事業体が原価割れ。全国の水道施設の更新費・修繕費は年1.3兆円ほどだが、将来30年においては1.8兆円必要。

【管機連の会長が橋本氏から大藪氏に交代】
管機連総会2024.6

落合住宅機器の歴史を辿る【平成25年度(2013年度)】

投稿者:落合智貴
第二次安倍内閣がアベノミクスを打ち出し、長いデフレからの転換点に位置づけられるのがこの年でした。黒田日銀の大胆な金融緩和があり、9月には東京五輪の開催が決定され、リーマンショックからの回復がようやく実感できるようになりました。消費税の5→8%への駆け込み需要があったのもこの年度でした。
当社の業績も2期連続で増収増益となり、会社の雰囲気も良くなってきました。

当社としては、中小企業のブランド化をどう進めていくかということを模索しました。「スムーズな設備工事現場をお手伝いします」とのコーポレートメッセージを策定しました。日々の社員の行動基準も定め、組織の一体感を高めていくことを目指しました。一朝一夕には行きませんが、この年にスタートした戦略が知らず知らずに会社の力を強くしていければと考えたことを思い出します。

私は中小企業とは弱いものであるという世間の風潮にあまり違和感を持っていませんでした。しかし中小企業のブランド化を勉強していくうちに少し見方が変わったような気がします。中小企業は大企業よりも、組織の統一感が得やすく、トップの方針を浸透させるのも大企業よりもはるかに容易だと思います。また、中小企業はニッチな強みに特化することにリスクが少なく、思い切った戦略がとりやすいのだと感じました。資金力のある大企業の方が大胆な投資ができるかもしれませんが、お金をかけない小さな工夫で素晴らしい会社に“魅せる“あるいは”変わる“方法はアイデア次第でいくらでもできるということも学びました。
“中小企業は決して弱くない!!“ この年に学んだことは大変大きかったと思います。

【写真はLIXIL新宿ショールームの見学会】
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SFAジャパンのショールームを見学

投稿者:落合智貴
給排水がひかれていない部屋や地下にトイレや洗面所を設けたい場合、給水はともかく排水を設置することは勾配が確保できないと難しいです。しかしSFAの圧送ポンプを使えば勾配が取れない場所でも排水が可能となります。
最近はコンビニの冷蔵ショーケースのドレン配管にも使われるケースも増えてきたそうです。
先日、日本橋箱崎町にあるSFAのショールームを見学してきました。
SFAはフランスの会社ですが、日本でもじわじわと知名度が上がっています。
設置方法などご相談の際には、当社の営業を通じてお申込みいただき、ショールームをご活用ください。

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SFAショールーム

日本バルブ工業会の70周年記念祝賀会に出席

投稿者:落合智貴
一般社団法人日本バルブ工業会は、日本のバルブ工業の進歩発展に寄与することを目的とし、1954年3月21日、国内の主要バルブ製造業者が参加して設立されました。現在、キッツ・大和バルブ・オンダ製作所・タブチ・前澤給装工業・日邦バルブ・SANEI・TOTO・LIXILなど116社が正会員となっており、手動弁・自動弁・止分水栓・水栓金具を製造しているメーカーが参画しています。バルブ製品の規格制定をはじめとした技術向上を図るだけでなく、会員企業の働き方改革・人財育成・サスティビリティなども業界の課題ととらえ取り組んでいます

バルちゃん

6月6日に大手町サンケイプラザにおいて「創立70周年記念祝賀会」が開催されました。
マスコットキャラクターの「ばるちゃん」も様々なイベントで盛り上げ役をかっています。

落合住宅機器の歴史を辿る【平成26年度(2014年度)】

投稿者:落合智貴
この年の最も大きな話題は、配管材料のネット通販の開始があります。水道設備工事や空調工事では材料が今すぐ欲しいというニーズが大変大きいと思いますが、必要な材料がどこにあるかが分からないといったこともお客様の悩みです。
近年ITの普及やスマホの普及で、特に若い世代の方々はネット検索で何かを調べることが日常になりました。当社の6000アイテムという豊富な在庫の存在をWEBで公開することによって一人でも多くの方に『在庫があって助かった!』と言って頂けたらと思い、設備工事部材専門ネット通販サイト「設備ロジス.com」を立ち上げました。
既に配管材料を扱うサイトは多数存在していますが、お取り寄せに数日掛かる商品の掲載が多いです。“全ての商品が在庫即納品”であるというのが当社の大きな特徴です。また支払い条件はネットプロテクション社を利用した“コンビニ後払いシステム”の他、カード決済や代引き決済なども後から機能を追加しました。また、東京都内近隣の方には“ご来店引取も可能”となっております。都心に近い立地を生かしたいとの思いは、初台から中野区江古田に移転した今でも変わりありません。

平成26年4月にサイトオープンした当初は月に1~2件のご注文しかありませんでしたが、1~2年後には毎日のようにご注文やお問い合わせを頂けるようになりました。設備工事関係の方だけでなく、マンション管理・ビル管理・リフォームの関係の方のご依頼が多いように思います。また日本全国から注文頂けることもうれしいことです。
新しい顧客と毎日のように出会えるこの事業がどこまで広がっていくのか、挑戦を続けていきたいと思います。

東京管工機材商業協同組合の理事長に就任

投稿者:落合智貴
この度、第77回通常総会にて「東京管工機材商業協同組合」の理事長に就任いたしました。
東京の管材商社140社を代表する大変な重責ですが、頑張っていきたいと思います。
当社のお客様にご迷惑が掛からないよう、本業に支障のないよう両立できればと思っております。

~就任時の挨拶を下記に掲載いたします~
令和6年5月21日開催の通常総会において第14代理事長に就任いたしました。
75年を超える諸先輩方のご尽力を引き継ぎ、業界発展のため努力して参る所存です。
「管工機材」は水道・空調など私たちの生活を支えるライフラインとして、いつも身近に感じられる商材です。
東京管工機材商業協同組合の会員企業は日々、新築・リフォーム・プラント・上下水道等に必要な設備資材を工事現場にお届けする大切な役割を担っています。
当組合の役割は、日々発生する業界内の悩みや問題を共有し、中小企業が個別に対応することが難しい課題に組織として対策を講じ、
この業界で働く皆様が生き生きと働ける環境を整える事ではないかと思います。
中小企業の経営者が、日々直面する悩みに対し、他の経営者との交流の中で解決のヒントを得ていくのも一つの意義であると思います。
また当組合には、管工事組合様・メーカー様・行政・関係諸団体との情報交換のハブとしての機能も求められていると思います。
これらの情報交換を通じて、施工性の高い製品の開発、ユーザー様の生活の質の向上につながる製品の開発、
業界で働く方々の働きやすさの向上などが達成され、日本全体の発展に寄与出来ればこれに勝る喜びはありません。
今後とも関係各位のご協力を宜しくお願い致します。

理事長就任あいさつ
   【理事長就任あいさつ】

人手不足にどう立ち向かうか?

投稿者:落合智貴
人手不足が深刻な状況になってきているようです。インバウンドの増加など、コロナ明けの急激な需要増に人員がついてこないことに加え、建設業や物流業に携わる方々の残業規制の猶予期間が終了した2024年問題も拍車をかけた形になっています。
古屋星斗+リクルートワークス研究所著「働き手不足1100万人の衝撃」では2040年に日本が直面する危機と希望について論じています。
日本はこのままいくと、2040年には1100万人の働き手が足りなくなり“宅配便が届かない” “救急車を呼んでも来ない” “道路や橋が未修繕のまま放置” “警察官のなり手が足りなくなる” “デイサービスに3日しか通えない”などの影響が出てくると指摘しています。
要するに『お金を払えば誰かがやってくれる』と簡単に考えないほうがいい時代が来るかもしれないという事だと思います。
これまでの人手不足は景況感や企業業績に左右されて需要の増減をベースとして労働者の過不足が決定するものでしたが、これからは労働供給制約すなわち景況感や企業業績に左右されず、労働供給量がボトルネックになる、との事。
これらを打開する対策として、著者は以下の4つの解決策を挙げています。
1, 機械化・自動化
2, ワーキッシュアウト
3, シニアの小さな活動
4, 仕事におけるムダ改革

いずれにしても人材を大切にしない会社は淘汰されていくことになりそうです。
『経営者より労働者のほうが立場が強い』そんな時代に突入したのかもしれません。

働き手不足1100万人の衝撃