投稿者:落合智貴
日産自動車のカルロスゴーン氏がCEOを日本人の西川廣人氏に譲ることを発表しました。
現在ではルノーのCEOと日産のCEO、三菱自動車の会長とまさにグローバルな活躍を続けています。
カルロスゴーンと言えば窮地に陥っていた日産自動車に、仏ルノーから45歳の時に送り込まれ、1999年からCOOとして再建をスタートさせました。それから18年、日産自動車を見事に復活させ、多くの日本人経営者から賞賛を浴びました。
近著「カルロスゴーンの経営論」はGRLP(逆風下の変革リーダーシップ養成講座)という幹部育成プログラムの中の、参加者との質疑応答をまとめた本です。
この本には経営の基本に忠実に従っているゴーンの考え方のベースが随所にちりばめられています。私が心に残った言葉をここでご紹介したいと思います。
●誰もが「従来通りでいい」と言う中で、自分だけ「ノー」といえる人こそリーダーである。
●「リーダーであること」を決めるのは自分ではなく、周囲の人たちである。
●リーダーとして周囲から認められる要件は、繰り返し結果を残していくことしかない。
●判断や行動の一貫性を保つには、熟慮し自分に正直であることが必要。
●「完璧なリーダー」はいないが「完璧なリーダーに見せる」ことはできる。問題が発生してから対応するのではなく、失敗が生じる兆候や可能性を見極めて事前に是正することが必要。
●厳しい決断をする時は、「信念を持つ」「実行させる」「期待できる成果を示す」。
●リーダーは中長期的な目標を示すとともに短期的な問題解決をしなければならない。
●モチベーションが高まるのは「自分自身が何かに貢献していると実感できている時」と「自分自身が学んでいると思えている時」。
●危機的状況の会社にいる人は、会社の変革に参加できることを「素晴らしい好機」と考えるべき。
●複数分野を経験させることと年功序列を廃することがリーダー育成の要点。
他にもリーダーシップのヒントがたくさん見つけることができると思います。
ご興味を持たれた方は是非お読みすることをお薦めします。