投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合の恒例行事であります、製販懇談会が4月18日にホテルローズガーデン新宿にて行われました。
メーカー8社様による現況報告が行われましたのでご紹介いたします。
●JFEスチール
鉄鋼業界は自動車・造船が好調。建築関連は2025年までは再開発案件など大型物件が堅調と思われる。鋼管は基準在庫を維持しているが、原料や物流費のコスト増により値上げの予定。
●JFE継手
ねじ込み継手の生産量は2008年度の3.3万tから2018年度には2.7万tまで減少している。非住宅の着工床面積の落ち込みよりもダウン幅は大きい。鉄管継手の需要状況は今後も厳しい。
●フネンアクロス
2018年度は前年対比105.7%の売り上げ増の見込み。耐火二層管プレカットや遮音製品など高機能商品の売り上げが好調。昨年発売した200φの売上も好調で、生産が遅れている状況。秋には新製品を出したい。
●クボタケミックス
2018年度はパイプ前年比98.3%、継手95.8%となった。今期は住宅着工戸数の減少が見込まれ、塩ビも98%の出荷を予想。物流コスト増により4月に値上げを行う。
●キッツ
バルブ生産額は2009年の3728億円から2017年に4776億円と上昇している。青黄銅・鋳鉄は減少傾向だが、ステンレス鋼やバタフライ弁は増加傾向。手動弁から自動弁へ需要が移行している。
●川本製作所
2018年度のポンプ生産台数は67万台と前年比101.8%。ブースターポンプが売り上げの中心。東京のブースターポンプは平成7年にスタートしたが買替需要が増えている。川本製作所はお陰様で100周年を今年迎えることができた。
●LIXIL
CEO退任問題でお騒がせしているが、報道以上のことはわからない。温水暖房便座の普及率は80%を超えた。災害時のトイレ問題は重要。LIXILとしてはレジリエンストイレを各種発売している。
●パナソニック
ルームエアコンの2018年度は猛暑の影響で出荷台数981万台と過去最高。2019年度は少し減ると思われる。住宅着工戸数は将来57万戸まで減少するだろう。ただしリフォーム需要は6.0兆円から6.9兆円まで増えると予想している。人口減や職人減が今後の課題。
平成 から 令和 へ
投稿者:落合智貴
4月1日に菅官房長官から次の元号が「令和」であることが発表されました。
世論はおおむね好意的に受け止め、5月1日の改元に向けて昂揚感が感じられます。
この半年~1年の間は“平成最後の”が枕詞となり、平成の30年間を振り返る特集などが新聞やテレビや書籍などで多く見られました。
保阪正康著「平成史(平凡社)」では平成の30年がどのような意味を持っていたのかを論じています。
平成の今上天皇は、昭和の戦争観を強く意識し、戦争への強い不信の念を持っている。昭和を因とし、平成を果とした様々な光景が生み出されている。また、平成の時代は「災害史観」という語が特徴的であり、阪神淡路大震災や東日本大震災を経て日本人が改めて災害という恐怖と向き合うことになったと述べています。
その他本文のなかでは以下のように平成の特徴を論じています。
・平成の始まりは米ソ冷戦の終結という転換点と重なる。
・自民党の1955年体制が崩壊し、非自民政権が誕生した。平成の政治を劣化させたのは小選挙区制の導入によるところが大きい。
・平成の今上天皇・皇后は“戦争”と“災害”に常に寄り添い続けた。
・自社さ連立政権の本格始動・阪神淡路大震災・オウム事件・Windows95の発売があった平成7年が昭和と平成の本当の転換点である。
・<戦後>という概念が死んでしまった。戦後民主主義を支えてきた人命尊重や人権尊重という価値観や倫理観が崩れてしまった。
・インターネットの時代になり情報の“送り手”と“受け手”の区別が無くなったと共に、質が低下した情報が大量にまかれるようになった。
これからは平成を因とし、令和を果とする因果が新たに生まれてくるのでしょう。
我々は平成の教訓を令和の時代にどう生かしていくべきか。
良い時代を作り、歴史を刻んでいくのは、今を生きる私たちの役目だと思います。
サ ク ラ サ ク
イチロー選手の引退
投稿者:落合智貴
大リーグ・マリナーズのイチロー選手が3月21日に引退を発表しました。
イチローは大リーグの選手からも最も尊敬される、世界一の野球選手と言っても良いのではないでしょうか。
日本人の野球選手がこのような評価を受けるのは、野茂選手やイチロー選手が大リーグに行かなければありえなかったことだと思います。
引退会見ではイチローらしいコメントが随所にありました。
今年のキャンプで結果が残せず、引退を決断することに後悔や思い残したことはないか?との質問に対し、
「(東京ドームのファンの声援に対し)今日の球場の出来事、あんなものを見せられたら後悔などあろうはずがありません。もちろん、もっと出来たことはあると思いますけど、結果を残すために自分なりに重ねてきたこと、他人より頑張ったということはとても言えないですけど、自分なりに頑張ってきたとははっきりと言えるので。これを重ねてきて、重ねることでしか後悔を生まないということは出来ないのではないかなと思います。」
と答えました。
我々は、人と比べて勝ってる負けてると自分を慰めることが多いです。
うまくいかないと人のせいにしたくなることも多いです。
しかし大事なことは、”人と比べてどうではなく、自分なりの納得のいく努力を少しずつ、少しずつ重ねていくことである” とイチローは教えてくれている気がします。
あなたは自分なりに頑張っていますか?
「管工機材の教科書」 作成中
投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合として「管工機材の教科書」の作成に取り組んでいます。
この教科書は管材商業界に入社した新入社員を対象にしたテキストです。
管工機材に関わるメーカー様が所属している業界団体に執筆をお願いし、組合員から構成される「管工機材の教科書作成委員会」が編集作業を行っています。
私は業界としてこんな教科書があったらいいなと以前から考えていました。
その思いを組合の理事会にお諮りし、承認され、私が委員長として始動したものです。
委員会に参加して頂いたのは私を含め12名。
委員の皆さんはとても優秀で、担当するページの編集に頑張ってくれています。
2019年5月の発刊を目指して頑張っています。
(組合だより2019年2月号)
年次有給休暇の計画的付与制度
投稿者:落合智貴
働き方改革が叫ばれるようになって久しいですが、現場レベルでも具体的な対応を取らなければならないケースが出てきました。
その一つが「年次有給休暇の計画的付与制度」です。
年次有給休暇の計画的付与制度とは、年次有給休暇の付与日数のうち5日を除いた残りの日数について、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度です。この制度を導入している企業は、導入していない企業よりも年次有給休暇の平均取得率が8.5ポイント(平成28年)高くなっているそうです。
労働基準法が改正され2019 (平成 31 )年4月 から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが必要となりました。
社員を休ませるには仕事の属人化を防ぐなど、役割分担の見直しも必要です。
人手不足の昨今、休みが取りづらい職場は採用も難しくなるでしょう。
人に対する問題は重要な経営課題であるとの認識がより必要になってくることを実感します。
(厚生労働省ホームページ)
落合住宅機器主催 商品説明会を開催
学生起業家 タイミー社長 の講演会
投稿者:落合智貴
物流コンサルタントの「イーロジット」という会社があります。
当社はこの会社のクラブ会員になっており、定期的な勉強会やセミナーなどに参加しています。
2月5日の新春セミナーではイーロジットの角井代表の講演とメガネスーパーの星﨑社長の講演も行われました。星﨑社長はポジティブなマインドや目標に対する執念などが大事であると説明しましたが、とてもパワーを感じました。
第二部では立教大学の学生起業家であるタイミーの小川社長(21歳)が角井代表と対談しました。
「タイミー」は “働きたい時間”と”人手が足りない時間”をマッチングします というのがコンセプトのサイトです。
人手不足と言われていますが、学生などは、シフトに入れないなど余った時間を有効に活用できていないケースが多いそうです。
企業側としては、面接に費用や時間をかけて採用するのではなく、必要な時間だけ働いてほしいというニーズがあるようです。
インターンシップの様に職場体験の意味で活用するのも両者にとってメリットになりそうです。
ウーバーやエアビーアンドビーなど車や宿泊などでマッチングするサイトの活用が世界的に増えてきていますが、「労働」も含めたあらゆるものがマッチングの対象としてビジネスになるということを実感した講演会でした。
関東流体やまずみ会・炭協会 平成31年新春のつどい
投稿者:落合智貴
1月23日に中央区の鉄鋼会館で「関東流体やまずみ会・炭協会 新春の集い」が開催されました。
この会は当社の仕入先であるユアサ商事㈱の得意先・仕入先が集う恒例行事です。
私は昨年の6月にやまずみ会の会長にご指名頂きましたので、冒頭の挨拶をさせていただきました。
会長就任以来はじめての挨拶でしたので、自己紹介を中心にお話しました。
私は大学卒業後、1年間社員としてユアサ商事㈱にお世話になりました。
入社の経緯や父の体調不良により早くに退職させていただいたこと。
退職の1か月後に父が亡くなり社長に就任したこと。
一人前になる前に退職してしまった為、やまずみ会の会長として恩返しがしたいとの決意などをお話ししました。
当日の様子は管材新聞のWEBページに掲載されています。
東京管工機材商業協同組合 2019賀詞交歓会
投稿者:落合智貴
新年恒例の東管機組合賀詞交歓会が1月9日に東京ドームホテルで行われました。
750名を超える来場者が新年を祝いました。
登壇し挨拶をされたのは下記の方々です。
●向山英雄 東京管工機材商業協同組合理事長
昨年5月に橋本氏の後を受けて理事長に就任した。今年は①管工機材設備総合展の成功 ②管工機材の教科書を初めて作成 ③災害対策の推進 以上を重点課題として取り組みたい。
●秋田一郎 東京都議会議員
今年は水道法の改正がある。ラグビーのワールドカップと東京オリンピック・パラリンピックと世界の3大大会が2年連続で行われる。東京の水がおいしいことを世界にPRしていきたい。
●牧原秀樹 衆議院議員
水道のインフラを維持・整備していくことが重要。中国のテンセントが急激に時価総額を伸ばしている。キャッシュレスやデジタル化が益々進むことが予想される。人工知能を水道行政に活用することも出てくると思われる。
●湯本啓市 経済産業省製造産業局素材産業課長
グローバル化、デジタル化が世の中の流れ。災害対策が重要。消費税10%への移行の混乱を防ぎたい。中小企業の事業継承の負担を減らしていく。IOTやAIの活用が中小企業においても必要になってくるだろう。
●佐藤章 東京管工事工業協同組合理事長
昨年は地震・台風などの災害が多かった。米中貿易戦争が懸念される。水道の基盤強化を目的とした水道法改正が行われる。入札契約制度の改正は中小企業に配慮されたものになった。昨年の第50回管工機材展ではコマ集めや集客など東管機組合にはお世話になった。
●橋本政昭 全国管工機材商業連合会会長
全国各地で「資材提供の災害協定」を締結している。これらを通じ、いつどこで起きてもおかしくない地震・水害等の災害からライフラインを守る体制を強化し社会的使命を果たしていきたい。
常勝チーム の 作り方
投稿者:落合智貴
今年のお正月の学生スポーツは波乱が続きました。
1月2日の全国大学ラグビー選手権準決勝で、9連覇中だった帝京大学が天理大学に敗れました。
また、箱根駅伝では4連覇中であった青山学院大学が往路で6位となり、復路では追い上げたものの総合2位に終わりました。
帝京大ラグビー部の岩出雅之監督も青学大駅伝の原晋監督も常勝チームをどうやって作り上げていったのかを著書で記しています。
帝京ラグビーの岩出監督は「常勝集団のプリンシプル(日経BP社)」のなかで、昔ながらの軍隊的な体育会の精神論を見直すことから始めたことを説明しています。
心理的手法・科学的手法を用いて組織構造を変革し、自律型成長組織を作っていきました。
特に印象的なのは掃除や雑用は1年生ではなく4年生の仕事であるというところです。何をすればよいのかわからない1年生には余分な精神的・肉体的負担を与えず、また上級生は下級生の模範となるような行動を取ろうとします。自分たちが上級生に受けた恩を後輩に返してあげる。こういう雰囲気で下級生は上級生に対し、あこがれやリスペクトの気持ちを持つようになると共に、社会人として必要な精神も得ていきます。
一方青学大駅伝の原晋監督は“権限移譲“と“目標管理“に重点を置いています。
一般的に学生スポーツの監督は、学生時代・社会人でスター選手だった人がそのまま監督に就任するケースが多いようです。しかし原監督は営業マンとしての社会人経験を持ち、従来のスポーツ業界の発想にはない感覚を持ち込みました。
「フツーの会社員だった僕が青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉(アスコム)」ではチームをつくる4つのステージがあると述べています。
1、命令型 2、指示型 3、投げかけ型 4、サポーター型
その組織のレベルが今どこにあるかによって接し方が違うということです。
青学駅伝チームには各学年に学年長がいて、監督やコーチの意向を学生に伝える役割があります。監督は出来るだけ答えを出さずに学生が考えるのを待つようにしています。考える集団をつくるには待つことが大事であると述べています。
帝京大の岩出監督も青学大の原監督も、共通するのは、上からの指示で動くのではなく、自らが考えることができる組織づくり。学生が「人として成長する」ことに重点を置いていることです。監督自身の名誉やお金のためではなく、学生の人間成長を一番に考えるからこそ学生もモチベーションを保ち頑張り続けられるのだろうと思います。
謹賀新年 2019
カルロス・ゴーン元会長の逮捕
投稿者:落合智貴
日産自動車、ルノー、三菱自動車の会長を務めていたカルロス・ゴーン氏が最初に逮捕されたのが11月19日でした。役員報酬の虚偽記載が最初の容疑でしたが、その後個人の損失の穴埋めに会社のお金を使ったとか、親族に対する過大な報酬など、逮捕は3度に及び拘束がいまだに続いています。
カルロス・ゴーン氏といえば経費の徹底削減や系列の解体、クロスファンクショナルチームの活用による社内の活性化など、沈みかけていた日産自動車を救ったヒーローとして日本の多くの経営者から尊敬されていました。
今回の事件の真偽につきましては捜査中ですのでわかりませんが、晩節を汚すことになった今回の逮捕は残念なことだと思います。
権力が長期化すると組織が腐敗するのは歴史が証明している通りです。
今回の騒動も他人事とせず、他山の石として戒めていかなければならないと思います。
都立職業能力開発センターにて特別講座
東管機組合 製販懇談会 2018.11
投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合では半年に一度メーカーさんとの懇談会があります。
商品の市況などを聞ける良い機会となっています。
11月7日に行われた懇談会の各メーカー様の発表を報告したいと思います。
●積水化学工業
2018年は民間住宅で1.5%アップ、民間非住宅で3.6%アップ。持ち家分譲や事務所・工場などが好調。塩ビ出荷量は2002年の48万tから2016年には28万tに大きく減少しているが、世界的には塩ビの需要は右肩上がり。ナフサの値上げは2016年比で2倍弱まで上がっている。
●新日鉄住金
鉄鋼需要は好調だが、米中の関税値上げで攻防が続いており、世界経済への懸念がある。自動車需要も微増。
●リケン
ねじ込み継手の需要は年々微減が続いている。ハウジング継手(リケンではトップジョイント)は人手不足の影響で前年比136%と好調。シール剤付継手ZDは微増。ねじ切を伴わない新たなパイプ「軽量鋼管」の開発を進めており、上市を準備している。
●フネンアクロス
2018年上期は売上101.2%。東京・横浜・名古屋が好調であった。遮音製品は146%と好調。新商品として、大口径200Aサイズ、FP-R受口付パイプ75,125A、三層管遮音エースを発売した。耐火二層管メーカーから排水管総合メーカーへと事業を拡大していきたい。
●TOTO
和風便器もいまだに年間1800台が出荷されている。学校の洋式化はまだ43%しか進んでいない。2018年下期はパブリックで103%を予想している。「住宅設備と生活意識に関する実態調査(REAL VOICE)」によると、タンクレストイレの便器が新築戸建の30%で採用されていることが分かった。フランスのルーブル美術館でTOTOの便器が採用された。
●大和バルブ
半導体関連のバルブ需要が伸びている。特にステンレスバルブが好調。今後もプラント関連に期待したい。
●荏原製作所
2017年は102%、2018年上期は101.9%。4階建て以上の新築着工は1997年比半減している。2019年1月より製品価格の約10%の値上げを予定している。
●ダイキン工業
今夏は酷暑であったためPA104%、RA106%を達成。酷暑の影響でもっと増えても良かったが、職人不足で工事日程が遅れ遅れになってしまい、期待よりは下回った印象。インバウンド効果によりホテル・工場などの空調機の需要が多い。岐阜の病院で空調機の故障による死亡事故があり、点検ビジネスに関する問い合わせが増えている。学校空調への補助金が拡大し、2万台の需要が見込まれる。体育館の空調機は、災害時の避難所になるため設置が進んでいる。2018年下期はPA、RA共に史上最高の販売を予想している。
「アルミ配管」の可能性
投稿者:落合智貴
10月24日から26日まで浅草の都立産業貿易センター台東館で「第50回管工機材・設備総合展」が行われました。50回の節目ということで147社のメーカーさんが出展しました。
そこで最も注目したのがステンレス継手メーカーのベンカンさんのコーナーでした。
ベンカンのフェイスブックに掲載頂きました
ベンカンさんは現在アルミ配管の可能性を研究しているとのことです。
空調の冷媒管では現在銅管が主流となっています。
しかし、銅は電子機器類の需要増加によって価格が上昇し、今後電気自動車(EV)の普及に伴い、益々価格が高騰することが予想されているそうです。
銅に替わる素材としてベンカンが注目したのがアルミです。
アルミは融解温度が660℃と比較的低いためハンダ溶接が困難であることが製品化の壁となっていました。
この度ベンカンさんと空調設備施工大手の高砂熱学工業さんが共同開発で「アルミ冷媒配管用分岐ユニット」を製品化しました。綿密な温度管理と分岐継手形状の試行錯誤の結果、ろう付け品質を担保できたそうです。
今後は溶接に替わるメカニカルジョイントでの接合を研究し、冷媒管だけでなく一般配管にも応用できることを目指しているそうです。 アルミ冷媒管の説明はコチラ
東京不動産大暴落??
投稿者:落合智貴
バブル崩壊やリーマンショックを経て土地の価格は長く低迷が続いていましたが、2012年の第二次安倍政権発足以来、地価の上昇が続き現在は高止まりしている状態です。
原因は「黒田バズーカ」と言われる日銀の大規模な金融緩和によって、史上まれにみる低金利になったことです。
榊淳司著「2025年東京不動産大暴落」では今後の不動産価格の下落を予想しています。
著者は今回の不動産価格の上昇は「局地バブル」であると名付けています。
東京の山手線内やその周辺、オリンピック会場となる湾岸エリア、武蔵小杉や横浜みなとみらい。首都圏以外では京都市の御所周辺と洛北エリア、大阪市の梅田周辺。それら限定的な場所だけが急激に価格が上昇しており、日本全体の地価が上がっているわけではないというのが著者の見方です。
今後東京の不動産価格が暴落すると考えている根拠は次のようなことが予想されているからです。
2020年 東京オリンピックの終了
2021年 団塊ジュニア世代が50歳代に突入
2022年 生産緑地法の期限が切れる
2023年 空き家率が21%を突破、1404万戸へ
2025年 東京都人口減少の開始、高齢者3600万人へ
最近でもスルガ銀行の不正融資問題の影響で、金融機関の個人投資向け不動産融資に関してはかなりブレーキがかかっているようです。
不動産の売却を考えている方にとっては今が最後のタイミングかもしれません。
日立工機 が 「ハイコーキ」 に名称変更
投稿者:落合智貴
10月19日に当社恒例の工具展を行いました。
セーバーソーなど電動工具でおなじみの日立工機さんにも出展していただきました。
工具展当日まで私も知らなかったのですが、今年の6月から社名が「工機ホールディングス」に、商品のブランド名を「HiKOKI(ハイコーキ)」に変更していました。
日立グループを離れ、KKRという投資ファンドの傘下に入ったとのことです。
緑色のコーポレートカラーは変わりませんので、引き続きご愛顧ください。
創業者 落合義作 没後20年
投稿者:落合智貴
10月19日は私の祖父で落合住宅機器の創業者 落合義作の命日でした。
亡くなったのが平成10年(1998年)でしたので、今年でちょうど20年になります。
85歳で亡くなりましたので、今生きていれば105歳になります。
初代 落合義作は鉛管の販売からスタートし戦後の経済発展と共に会社を成長させていきました。
当時の社名は「落合鉛工㈱」。
時代の流れと共に鉛管・ビニール管・鉄管・水栓金具と販売商材を増やしていきました。
二代目 落合隆博が入社する前の年、昭和45年(1970年)に社名を「落合住宅機器㈱」に変更。
この頃には松下電器産業の代理店としての地位を活用し、エアコン・バス・キッチンなど住宅機器の販売に力を入れてきました。
三代目に筆者が就任したのは平成7年(1995年)です。
この頃から世の中はコンピューター化が進み、現在の当社は在庫管理やネット通販などでITを活用した経営を進めております。販売商品も住宅機器だけでなく、配管材料のきめ細かい在庫アイテムを強みにする会社に変わってきました。
創業者が亡くなった平成10年はバブル崩壊が深刻化し、企業倒産が非常に多かった頃です。
当時会長であった創業者が亡くなり、名実ともに社長として最終決定をしなければならなくなった当時は大きなプレッシャーを感じていました。
あれから20年。経営者として独り立ちして”成人式”を迎えることができました。
山梨方面へ社員旅行
22年ぶりの税務調査
投稿者:落合智貴
先日、渋谷税務署による税務調査がありました。
当社が税務調査を受けるのは平成8年以来なんと22年ぶりでした。
バブル崩壊以降厳しい時代が長く続いていましたが、当社の業績もずっと苦しく、税金を納めるほどの利益を上げていなかったというのが実態です。
税務調査では仕入・在庫・売上の整合性を厳しくチェックされました。
当社は3月決算ですが、3月末に仕入れた商品が3月中に売り上げが上がらなかった場合、それがきちんと在庫としてカウントされているか、というのが最大のチェックポイントでした。
その他に、経費の中に不適切なものが無いか?
社員の給料台帳を見て、不審な点はないか?
こんなところを調査されました。
幸いなことにきちんと処理されているということで“お咎めなし”でした。
今世の中では公明正大さが重視されるようになっています。
税務調査で修正申告がなかったのは、とてもうれしい出来事でした。
フネンアクロス 200φ発売
自然災害に備えよ!
投稿者:落合智貴
今年は台風や豪雨などの風水害と大きな地震など自然災害が多発しました。
9月4日の台風では関西空港の滑走路が冠水し、タンカーが連絡橋に衝突し空港利用客の約3000人が孤立状態になりました。市街地でも突風で屋根が飛ばされたり、トラックが倒れたり、建築現場の足場が崩れたりと、すさまじい映像がニュースで報道されていました。
9月6日の北海道胆振東部地震は震度7を記録し、土砂崩れによる家屋の倒壊が多く発生しました。火力発電所が停止し、北海道全域で停電が起きるというのも大きな衝撃でした。
先週、鉄管継手メーカーのリケンさんの会で震源地に近い支笏湖や苫小牧に行ったばかりでした。
その際に利用した新千歳空港も地震の直後は大混乱だったようです。
気象庁の観測史上震度7は今回の北海道で6回目だそうです。
1995年(平成7年)1月17日 阪神淡路大震災
2004年(平成16年)10月23日 新潟県中越地震
2011年(平成23年)3月11日 東日本大震災
2016年(平成28年)4月14日 熊本地震(1回目)
2016年(平成28年)4月16日 熊本地震(2回目)
2018年(平成30年)9月6日 北海道胆振東部地震
災害はいつ誰に起きてもおかしくない。
これらを教訓に備えをしなければならないと思います。
猛暑 と エアコン
投稿者:落合智貴
今年の夏は異常と言えるほどの猛暑でしたね。
関東の梅雨明けは6月29日頃で平年より22日も早く、6月に梅雨明けするのは史上初めてのことだそうです。
以来35度を超える日が多く、熱中症など体調を崩される方も多かったです。
今年は、エアコンの販売は好調ですが、職人不足により設置までかなり時間がかかるケースが見受けられました。
岐阜県のY&M藤掛第一病院ではエアコンの故障のため、熱中症で患者が5名亡くなるという事件も起きました。
空調機の故障は夏の初めに集中する傾向があります。
メーカーサービスは病院などには最優先で出動してくれる場合が多いですが、故障の集中期にはやはり混雑します。
空調機の点検制度は既にありますが、実施されていないケースが多いようです。
この事件をきっかけに、空調機の保守点検の不備に対する罰則が強化されるかもしれません。
医療機関以外でも、夏が来る前に古い空調機を更新しておくといった準備も必要だと思います。
ダイキンの新商品「ココタス」はトイレや脱衣所といった小さな部屋に最適な天井カセットエアコンです。ハウジングマルチエアコンとして発売されました。
同じくダイキンの新商品「risora(リソラ)」は壁掛けのエアコンで、薄型コンパクトなフォルムに加え、ホワイト以外にも豊富なカラーバリエーションが用意されています。ブラック・グリーン・ブラウン・ゴールド・ソライロなど斬新な色遣いです。
新時代の組織論!? ~ティール組織~
投稿者:落合智貴
英治出版の「ティール組織(フレデリック・ラルー著)」は500ページを超える超大作です。
お値段も税別2,500円と、覚悟を決めないと買えない重みでした。
この著書によると、人類の組織パラダイムの発展段階としては以下のような経緯をたどっています。
衝動型(レッド) *マフィア・ギャングなどに見られる組織
順応型(アンバー) *教会や軍隊に見られる組織
達成型(オレンジ) *グローバル企業などにみられる組織
多元型(グリーン) *自社を家族に例えるような組織
現代の資本主義社会においては達成型(オレンジ)パラダイムを重んじている組織が多いです。組織は階層的で、上意下達の目標設定がなされ、売上や利益といった数字で評価されるパラダイムがこの達成型(オレンジ)です。
新時代の組織として今回取り上げているのが「進化型(ティール)」です。
既存組織モデルを打破し、進化型(ティール)に移行するには3つの特徴(本書では突破口“ブレイクスルー”と呼んでいます)が必要です。
・自主経営(セルフ・マネジメント):階層やコンセンサスに頼ることなく、同僚との関係性のなかで動くシステム。
・全体性(ホールネス):だれもが本来の自分で職場に来ることができ、同僚・組織・社会との一体感をもてるような風土や慣行がある。
・存在目的:組織自体が何のために存在し、将来どの方向に向かうのかを常に追求しつづける姿勢を持つ。
簡単に言うと、組織の存在目的はあるが、戦略はすべて現場にゆだねられるということです。現場に近いスタッフが10~12人前後のグループを作り、助言者や関係者に意見を聞きながら自分たちのやり方を決めていきます。
組織の階層(ヒエラルキー)はなくなり、組織の方向性はトップダウンではなく、現場が自律的に決めていくということになります。
最近の社会は公平性や納得感がとても重要視されています。
権力の源泉が「情報」であった過去の時代から、ネットで「情報」が拡散していく現在の社会への移行が、組織の在り方をも変えてしまいました。
組織が大きくなりすぎてトップの指示が迷走するケースもよく見かけます。
ティール組織の考えを採用するには、組織のトップが自分の権力を手放す決断が必要になります。
しかし、ティール組織が世の中に増えてくれば社会は大きく変わります。
この本は社会を変え、歴史に残る著書になるのではないでしょうか。
ラストチャンス VS ハゲタカ
投稿者:落合智貴
今注目しているドラマのひとつがテレビ東京の「ラストチャンス 再生請負人」です。
飲食チェーン店の旧オーナー社長が突然辞任します。親会社から派遣された後任社長は会社の再生よりも自己のメリットと保身しか考えておらず、100億円以上の隠れ債務が発覚し、社長の座を投げ出します。
仲村トオルさんが演じる元銀行員の樫村はそれを受けて社長に就任し、会社の再生に挑みます。
注目しているもう一つのドラマがテレビ朝日の「ハゲタカ」です。真山仁原作のベストセラーを映像化したものです。外資ファンドのホライズンの鷲津を演じるのは綾野剛さんです。日光みやびホテルや総合電機メーカー あけぼの などの買収抗争に挑みます。
経営能力の劣る二代目、三代目による老舗中小企業の衰退・・・
カリスマなきあとの大企業の迷走・・・
現実の世界でもいくらでもある事例です。
トップ次第で企業は良くも悪くも変わってしまう。
そこで働く従業員や取引先にとって、一つの会社の再生は人生を左右する大きな問題です。
樫村や鷲津がどのように企業を再建していくのか。
今後の展開に注目したいと思います。
みらい市 2018 in東京ビックサイト
ユアサ商事やまずみ会
投稿者:落合智貴
当社の仕入れ先であり、私が1年間社員としてお世話になった会社がユアサ商事㈱です。
ユアサ商事では仕入れ先が炭協会、得意先がやまずみ会として様々な行事を行っています。
全国各地に業界ごとに結成されているやまずみ会ですが、当社が所属するのが「関東やまずみ会流体システム部会」です。6月18日に鉄鋼会館で行われた総会で、私は会長に就任しました。前任は日本管材センターの関根唯夫会長で、21年間やまずみ会会長を務められました。(総会の様子は管材新聞をご覧ください)
総会後、ユアサ商事本社に伺い、佐藤会長(右)、田村社長(左)にやまずみ会会長就任のご挨拶をしてきました。
新入社員としてユアサ商事に入社した24年前を思うと感無量です。
7月6日にはやまずみ会主催の展示会「グランドフェア」の開会式が行われ、主催者代表としてテープカットを行ってまいりました。(管材新聞)
やまずみ会会長は責任重大ですが、様々な経験をさせてもらえ、勉強になることが多いと思います。
恩返しのつもりで頑張っていきたいと思っています。
管機連第6回定時社員総会
投稿者:落合智貴
全国管工機材商業連合会(管機連)は全国にある管工機材の業界団体を取りまとめる上部団体です。年に一度の定時社員総会の司会を私は6年連続で務めております。
6月11日に行われた総会では会長が小泉久則氏から橋本政昭氏に交代しました。
総会のあとの講演会ではお二人からお話がありました。
1、経済産業省 製造産業局 素材産業課 湯本課長様
「第4次産業革命への対応 ~Connected Industriesの取組~」
デジタル化によりモノづくりの現場が変革している。第4次産業革命とはIoTや人工知能、ビックデータ、ロボットなどを使った自律化・相互協調の社会である。ネットからリアルへ、リアルからネットへの動きが盛んに行われている。製造現場のデジタル化のメリットは人手不足の解消や技能伝承、利益の拡大などが考えられる。Connected Industriesとはヒト・カネ・モノに加えてデータや情報が新たな経営資源になること。機械とデータが結びつくことによって新たな付加価値やサービスが創出されることが期待される。
2、国土交通省 住宅局 住宅生産課 長谷川課長様
「住宅建築行政の最近の動向について」
平成30年3月に閣議決定した建築基準法の一部改正では①建築物・市街地の安全性の確保 ②既存建築ストックの活用 ③木造建築を巡る多様なニーズへの対応 が背景にある。
「安心R住宅」の制度は、耐震性がありインスペクションが行われた住宅でリフォーム等について情報提供が行われる既存住宅に対し国の関与のもとで事業者団体が標章を付与する仕組み。
下水道への紙オムツ受入実現に向けた検討ロードマップを策定した。紙オムツの処理方法はAタイプ(固形物分離タイプ)、Bタイプ(破砕・回収タイプ)、Cタイプ(破砕・受入タイプ)を設定している。2022年にガイドラインを作成したいと考えている。
Amazonはどうする?
投稿者:落合智貴
GAFAという言葉を最近よく聞きます。
G(グーグル) A(アップル) F(フェイスブック) A(アマゾン) の4社の頭文字をとった言葉です。
IT社会の進歩は目覚ましいものがありますが、この4社が世界のプラットフォームを牛耳っているということでしょう。
そのなかでも小売業の仕組みを根本的に変えようとしているのがAmazon(アマゾン)です。「世界最先端のマーケティング(日経BP社)」ではAmazonを筆頭に、オンライン(ネット)とオフライン(リアル)の垣根を越えて両者が徐々に融合していく動きが解説されています。
冒頭に、“チャネルシフト戦略とは、オンラインを起点としてオフラインに進出し、顧客とのつながりを創り出すことによって、マーケティング要素自体を変革しようとする戦い方である。”と述べられており、ネット企業がリアルの領域に手を広げ、顧客との接点を増やす方向に進んでいることが述べられています。
・アマゾンダッシュとは飲料や洗濯洗剤やおむつなど特定銘柄をアマゾンで購入するための専用ボタンであり、その革新性はオンライン購入のゲートを、自宅というオフライン空間に出現させたことにある。
・アマゾンゴーはレジのないコンビニであり、顧客はアプリを起動して入店し、商品をピックアップしたらそのまま店を出ていけばオンラインのアカウントで決済が完了するシステム。
・アマゾンブックスはリアル店舗であり、プライム会員はオフラインであっても、オンラインと同じ優待価格で購入できる。
・アマゾンはキンドルというチャネルを持つことによって、「本(モノ)」ではなく「読書(コト)」を提供し、顧客時間のすべてに関与できるようになった。
従来、リアルの小売業では顧客の購入時点の情報しか得ることができませんでした。
アマゾンの新たな試みは、「個客」を認証する技術を活用し、その行動データを収集し、それをもとにマーケティング要素自体を変革し、一人ひとりに最適な提案を仕掛けるというものです。
販売戦略を考えるとき、これから常に意識しなければいけないのは次の言葉かもしれません。
『アマゾンはどうする?』