落合住宅オリジナルカタログ2023.6版完成

投稿者:落合智貴
コロナ禍以降じわじわと資材価格の上昇が進み、昨年(2022年)2月のロシアのウクライナ侵攻を契機に資源高騰に拍車がかかりました。
この3年は設備関連の資材も毎月のようにいずれかの商品の値上げが行われています。

当社ではオリジナルカタログ(定価表)を作成するようになって7年になります。
紙の価格表ではリアルタイムの情報をお伝えでできないというデメリットはありますが、当社の在庫アイテムを一覧できるものとして毎年改定版を作成しています。
新規のお客様には会社案内としての機能も果たしており、当社の品ぞろえの豊富さを実感して頂く役割を果たしていると思っています。
この度2023年6月版が完成しました。
是非お手元に置いていただきご活用ください。

オリジナルカタログ2023.6

「マイセット」が「ワンド」に社名変更

投稿者:落合智貴
キッチンには一枚の天板の下に各機能が一体化された「システムキッチン」と独立した部品を並べて配置する「セクショナルキッチン」があります。
「セクショナルキッチン」のトップメーカーが『マイセット』です。
『マイセット』は60周年を機に、令和5年5月1日に社名を『onedo(ワンド)』に変更しました。『マイセット』時代にはバカボンのキャラクターを表紙にしたカタログでおなじみでしたが、雰囲気がガラッと変わりましたね。

社名に込めた思いは、沢山の「誰か(one)」の「行動(do)」に支えられながら育ち、より一層世の中に貢献して参りたいということで「onedo(ワンド)」にしたそうです。
賃貸マンションの流し台にはよく使われるメーカーです。
皆様もぜひ新しい社名を覚えてください。
益々の発展を応援していきたいと思います。

ワンド

落合住宅機器の歴史を辿る【昭和55~57年度(1980~1982年度)】

投稿者:落合智貴
昭和57年2月19日の金曜日、会社創立30周年の当日に新宿の京王プラザホテルで「創立30周年記念式典」を行いました。当時私は小学5年生でしたので出席していませんが、カセットテープの音声と写真のアルバムが残っています。お得意様や仕入先様など200名以上が集まり立食形式のパーティーでした。

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中山隆博専務(私の父です)が司会を務め、落合義作社長(私の祖父)が挨拶。
ご祝辞として当時のお客様代表の千代田設備工業の横田社長様、仕入先様代表で松下電器産業の藤岡所長様のご挨拶。橋本総業の橋本政雄社長様が乾杯のあいさつをしました。
パーティーの余興として3名の歌手に歌を披露していただき、中締めはお客様の細谷工業の細谷社長様に務めていただきました。

創業者にとって30周年は大きな区切りであったと思います。戦後の混乱期に鉛クズを集めて、鉛管に替え、水道屋さんに鉛管を売るところから事業が始まりました。戦後の高度経済成長に乗り、この当時で従業員17名。売上高を10億円に初めて乗せたのがこの年でした。
創業者の落合義作は慶応大学時代の同級生が皆一流企業に就職し活躍しているのに負けたくないという気持ちが強かったようです。30年間で会社の基礎を作り、後継者を育て、事業が永く安定して経営できる基盤を作り上げた感慨はひとしおだったかと思います。
あれから40年。昨年は70周年を超えてなお事業は存続しています。
日々コツコツと仕事をしてきた従業員の皆さんの努力も忘れてはなりません。
会社の基礎を作った先人たちに感謝したいと思います。

202012-2
【前列に着席しているのが役員 後列以降が会社の創業期を支えた社員の皆さん】

製販懇談会2023.4(後半)

投稿者:落合智貴
4月24日に行われた東京管工機材商業協同組合の製販懇談会の後半をご報告します。
テラル、三菱電機住環境システムズ、TOTOの三社の発表がありました。

●テラル
昨年は主に増圧ポンプの納期遅れでご迷惑をかけた。半導体の部品供給不足が原因。特に昨年春の上海ロックダウンではモーター部品が逼迫した。昨年10月以降生産は回復し、受注残はかなり解消してきた。加圧ポンプは2週間の通常納期に戻っており、増圧は1年かかっていた納期が5ヶ月まで縮まっている。増圧ポンプの「MC5S」はセパレート搬入、制御盤回転仕様、スマホで使えるメンテツールを搭載 などが特徴。
テラルMC5S
●三菱電機住環境システムズ
2022年度の住宅着工は99%、非住宅は106%で特に倉庫需要が好調。ルームエアコンの需要は、寒冷地での暖房のニーズ・電気代高騰による省エネニーズが高まり好調。換気扇・ロスナイはコロナ特需があったが反動に警戒している。エコキュートは東日本大震災前のオール電化ブーム時に設置した製品の買替え需要の時期に来ている。国の「給湯省エネ事業補助金」も活用してほしい。

●TOTO
2022年度はウォシュレットやバス換での納期遅れでご迷惑をかけた。住宅リモデルが伸長したもののパブリックは新築・リモデル共に前年割れ。タッチレス関連商材は伸びている。2023年度は新築住宅は減少の見込み。リモデル需要の創造と刈り取りが課題。システムキッチンのザ・クラッソが国際的なデザイン賞であるbest of the best を受賞した。原材料価格が上昇しており8月に製品値上げを予定。

製販懇談会2023.4(前半)

投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合の製販懇談会が4月24日に明治記念館で行われました。6社のメーカー様から発表がありました。前半3社の内容をまとめてみました。

●リケン
ねじ込み継手の2022年の販売重量は前年比97%。ハウジング継手は上期125%、下期120%となる。都心の大型物件でグルービング加工の案件が増えている。ステンメカニカル継手は前年比90%。ステンレスメカニカル継手の新商品として「TLジョイント」を発売した。ナット緩み止め防止機能が付いた商品。「サスフィット」は2024年に販売中止の予定。

●フネンアクロス
耐火二層管に関して今後価格改定の予定はないが、原油価格高騰の不安や物流コストの上昇も懸念され予断は許さない。昨年はエーアンドエーマテリアルとバクマ工業が耐火二層管事業から撤退し、ケイプラも消防検査が必要な物件では採用できない状態になっている。フネンアクロスの2023年3月期は前年比144.3%と過去最高。フネン通常品151%、小口径159%、HT154%、アクロスジョイント125%、シャオン136%、音ふうじ116%、200φ136%。都内大型物件が好調。大阪はIR、万博の需要に期待。

●キッツ
2022年度バルブの生産数量は横這いだが、値上げの影響で金額は前年比107%の見込み。ステンレス鋼製品は右肩上がり。青黄銅は微減。鋳鉄は横這い。鋳鍛鋼は減少傾向。再開発案件は人手不足で遅れがち。日本の製造業は海外生産から国内生産への国内回帰が進んでいる。キッツはサプライチェーンの強化を目的にベトナム工場を新設する予定。

製販懇談会2023.4

落合住宅機器の歴史を辿る【昭和58~60年度(1983~1985年度)】

投稿者:落合智貴
昭和58~60年度は私が中学生の3年間です。
中2の時に祖父落合義作(当時社長)の自宅を二世帯住宅にリフォームし、引っ越しをしました。父の養子縁組とともに中山智貴から落合智貴に苗字が変わるのは子供心に複雑な心境でした。昭和60年8月には祖母落合照子が亡くなったのは祖父にとってはショックな出来事だったと思います。私は中2から陸上部に入り、長距離チームの駅伝メンバーとして練習の日々でした。
智貴中2
【後列中央が中2の筆者 初代、2代目、3代目が揃った写真はあまり残っていません】

政治の方は中曽根内閣の長期政権の最中です。日本専売公社がJTに、国鉄がJRに、日本電電公社がNTTにと民営化を進めたのが中曽根内閣の功績だと思います。
日本戦後政治の総決算を謳い外交でも存在感を確立していったのがこの頃でしょう。

当社は8~9億円の売り上げを確保していましたが、ナショナル製品の拡販に力を入れている時期であり、利益率は今より4~5ポイント低かったです。1000万円以上の貸倒れが時々発生し、なかなか内部留保がたまらないという状況でもありました。

リンナイが単独展示会を開催

投稿者:落合智貴
ガス給湯器でおなじみのリンナイさんが「Go to meet Rinnai2023 ~見て、聞いて、ふれる、新たな発見がみつかる2日間~」と題したリアル展示会を4月13~14日に東京国際フォーラムで開催しました。

リンナイをはじめとする給湯器メーカーは、コロナ禍の初期からベトナムのロックダウンの影響などから部品調達が出来なくなり、製品が供給できなくなりました。給湯器の故障については修理で対応し、新築現場では竣工や着工を遅らせるなど、建設業界では大きな影響が出ました。最近は一般的な給湯器はおおむね正常な生産体制に戻ったとのことですが、床暖付き給湯器など未だに納期がかかる製品もあるそうです。

リンナイ
今回のリンナイさんの企画は各室に分かれての商品説明セミナーや会社方針説明会が行われました。
展示会では主に「幹太くん」と「ECO ONE」が紹介されていました。
ガス洗濯乾燥機「幹太くん」は電気式の全自動洗濯乾燥機よりも乾燥時間が半分で済み、ランニングコストも少ないことから根強い人気です。今回発売される新モデルでは操作ボタンをスタイリッシュにしたり、“花粉ケア“など使用シーン別のコースも充実しました。
ハイブリッド給湯器「ECO ONE」は電気を使ったヒートポンプ式の給湯機能にガス給湯を付加したものです。電気での稼働を基本としながら、お湯を多く使う時間帯や追い焚き時にはガス給湯を稼働させるなど、タンクへの貯湯も活用しながら使用湯量の学習と制御技術によって高効率な給湯ができる製品です。

コロナ禍も少し落ち着き始めた今、リアルな展示会が開催されるようになったのはうれしいことですね。

2023年版管工機材の教科書 完成!!

投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合として発刊している「管工機材の教科書」は2019年に初めて作られたものです。2作目の2021年版に続き3作目の2023年版が先日完成しました。
今回の2023年版では管工機材業界でSDG‘Sに熱心に取り組んでいる企業を紹介していると同時に、販売代金の一部をSDG’S団体に寄付するという仕組みを導入しています。
寄付先の日本水フォーラムは寄付された資金を使って、アジアやアフリカなど水環境に恵まれない国に対して、きれいなトイレや井戸を建設することに活用しています。
管工機材業界は省エネや節水などCO2排出削減につながる商品開発を重要視している業界です。この業界で働く方々が自分たちの仕事が社会の課題解決に結びついていると実感できると思います。
他にも2021年版との違いとしては新たに「換気」の章を加え、「空調機器」の章も大幅に内容を刷新しています。ページ数も2021年版より15%増えています。
2021年版に続き、巻末の問題集も100問用意されています。
私が作成委員長として始めたこの教科書も毎回内容を充実させ、徐々に業界内でも認知されてきました。
多くの方にご活用いただけたら嬉しく思います。

管工機材の教科書2023
東京管工機材商業協同組合のホームページから申込書がダウンロードできます】

落合住宅機器の歴史を辿る【昭和61~63年度(1986~1988年度)】

投稿者:落合智貴
昭和もだいぶ遠い過去になってきました。
当時の竹下内閣は「ふるさと創生」と称して市町村に1億円づつ配る政策をとりました。各自治体は工夫を凝らした使い方を試みましたが、結果はいまいちだったようです。財政難の今では考えられない政策ですね。

当社は昭和27年の創業以来36年間社長を務めてきた落合義作に代わり、昭和63年に落合隆博が二代目社長に就任しました。私の父である隆博は昭和46年、母との結婚を機に当社へ入社し、専務取締役として現場で指揮を執っていました。当初は旧姓の中山専務を名乗っていましたが、昭和59年に落合家の跡取りとして養子縁組し落合専務となりました。

当時の父は入社17年、年齢が48歳と創業者が二代目にバトンを託すのにちょうどよいタイミングだったのだと思います。当時祖父である落合義作は「二代目が会社を伸ばすんだ」と言っておりました。会長に退き、ゴルフや旅行にと悠悠自適の生活を楽しめると感じていたと思います。この時点ではまさか二代目に先立たれるとは思っていなかったでしょう。
私は当時高校生。高校野球に打ち込んでいました。自分が三代目であることを薄々意識しだしたのがこの頃だったのかもしれません。

【前列右から2番目が初代義作、後列左が二代目隆博、その右が三代目筆者(18歳)】
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父は自分なりのやり方で会社を良くしていこうと意欲に燃えていたのだと思います。お客様を大事にする精神、社員を大事にする精神を大切にしていました。父が社長を務めた7年間は当社の歴史の中でも最も業績の良い時代でした。この頃は年間売上が9億円以上で、経営は安定軌道に乗っていたと思います。今となっては大変うらやましい繁栄の7年間でした。

WBC日本優勝

投稿者:落合智貴
ご承知の通り、野球のワールドベースボールクラシック(WBC)2023で日本がアメリカを決勝で破り優勝しました。日本中が沸いていますね。
今までの日本は体格差で劣るアメリカに対して、きめ細かい小技で勝負するスモールベースボールのイメージが強かったです。しかし今回のチームは選手が大型化し、パワーでも負けないチームで臨むことが出来ました。
メンタル面でもチーム全体が前向きな雰囲気を作り出し、チャンスやピンチでもプレシャーに押しつぶされることなく自分たちの力を出し切ることが出来たと思います。
今回の勝因はなんといっても栗山監督の一貫したチームコンセプト作りだったと思います。
ベテランとして皆が尊敬するダルビッシュ投手、世界が誇るNo.1プレーヤーの二刀流大谷選手、日本では無名だった日系メジャーリーガーのヌートバー外野手など、自分がこのチームいる意義をよく理解した人たちを集めたチーム編成だったと思います。

WBC
そして選手起用に関しても、選手を信じ切って任せることを通しました。不振だった村上選手が、準決勝のメキシコ戦で1点差で負けていた9回裏0死1,2塁の場面で登場。バントをさせてもおかしくない場面でも村上を信じて打たせ、逆転サヨナラ二塁打を導いたのはこの大会最大の決断だったと思います。
あまり目立ちませんが、今回のヘッドコーチを務めた白井一幸氏は元日本ハムの選手、二軍監督などで活躍した方で、若手育成に関する著書もあり講演活動も行っています。選手には手取り足取り教えるのではなく、自分で考えさせ、自分の意志で努力をさせるコーチングの理論をしっかりと確立している方です。前提としては選手をリスペクトすることからスタートするのが最近のコーチング理論だと思います。
野球におけるチーム作りと会社におけるチーム作りは共通するものが多いと思います。
今回のWBCから学べることは多いかもしれませんね。
【白井一幸ヘッドコーチ】
白井一幸ヘッドコーチ

金属継手メーカーの業界再編【日立・JFE】

投稿者:落合智貴
金属継手
鋼管や金属継手はかつて管工機材業界では主流の管種でした。昭和40年代くらいまでは飲料用の給水管においてSGP白と白継手が使われておりました。しかし水道管の赤錆が社会問題となり、それを解消すべく昭和50年前後から、粉体ライニング鋼管(PA,PB,PD)とコート継手の組み合わせが登場します。しかし鋼管の管端部や継手の残り山ネジの金属部分が赤錆を発生させることが分かり、昭和60年前後に管端防食継手(コア入)が開発され、今でも塩ビライニング鋼管(VA,VB,VD)と組み合わせで使われることが多いです。

しかし平成10年代くらいから、従来からある塩ビ管に加え、架橋ポリエチレン管(白色)やポリブテン管(黄色)が登場し、今では宅内配管の主流となりました。平成23年の東日本大震災を契機に、耐震性に優れた高性能ポリエチレン管(青色)が給水立管に使われることも増えてきました。給水・給湯・排水のいずれにおいても金属配管から樹脂配管への移行が進んでいるのが現状です。

そんな中、金属継手メーカーは合併やグループ再編などのアライアンスが進んでいます。
令和5年に入ってからも大きな動きがありました。
永年、金属継手のトップシェアを誇っていた“ひょうたんマーク”の日立金属は日立グループから離れ1月4日に「プロテリアル」に社名変更しました。
また、“ゆびわマーク“のJFE継手(旧日本鋼管継手)は親会社がリケンとなり5月9日より「日本継手」に社名変更する予定です。
“こまマーク”のリケンは当社がメインとしているメーカーですが、従来からCK金属と連携をとっており、「リケン・CK・旧JFE」を一つのグループとみると旧日立グループを超える勢力となります。
アライアンスの進行は、需要の減少による生き残り策ともいえるでしょう。
消火配管を含めれば金属管はまだまだ根強い需要もあります。
時代の変化に柔軟に対応できるかが生き残りのカギのようです。

落合住宅機器の歴史を辿る【平成元~2年度(1989~1990年度)】

投稿者:落合智貴

昭和天皇が崩御し、小渕恵三官房長官が「平成」の文字を発表し元号が変わりました。令和となった今ではその出来事もすでに歴史の一コマと言えるかもしれません。竹下内閣は自民党念願の消費税の導入を平成元年4月に成し遂げました。当初の消費税は3%。10%まで上がっている今となっては小さい税率に感じますが、消費税導入に当たっては世論の反対も大きく、私にとって政治が生活に密着しているものだと初めて実感した出来事でした。そして、リクルート事件が発覚し、大物政治家が次々と未公開株を受け取っていたことが分かり、政治不信の影響から竹下内閣は退陣し、宇野宗佑首相が誕生します。しかし女性問題から2か月で退陣し、よりクリーンなイメージの海部俊樹内閣に代わります。

経済の方は株価や土地価格がどんどんと上昇を続け、日本が世界に冠たる経済大国であることを自他ともに認め、海外の不動産や会社を買収するようになりました。日本に対するバッシングが起こるようになったのもこの頃だと思います。

私の父 落合隆博は昭和63年に二代目社長に就任しバブル経済の時流に乗って好業績を残していました。平成2年度の経常利益は4233万円と過去最高。この頃の父は毎年4月になると決算書を作るのが楽しくてしょうがないと嬉しそうにしていました。お客様をゴルフや旅行にご招待し、皆で利益を分け合っていた。そんな良き時代だったと思います。

【松下電器MACS PLAZAを落合会で見学したときの様子】

 

インボイス制度 適格請求書の消費税の扱い

投稿者:落合智貴
インボイス制度が令和5年10月からスタートするにあたり当社でも本格的に準備を始めました。
「T」で始まる適格請求書発行事業者番号を取得し、請求書や納品書・領収書などに記載をしなければならないのは知っていましたが、消費税の計算の仕方にも注意が必要であることを最近知りました。
一般的に個人が商店などで買い物する場合は一回ごとのレシートで消費税を計算して支払いを済ませます。車を買うとか何かのサービスの対価を支払う時も同様に一回一回の買い物ごとに清算するのが普通だと思います。
しかしBtoBの場合などでは、一ヶ月の売上げをまとめて請求書を発行するのが普通です。当社も仕入・売上、両面で一ヶ月の請求書を元に支払い・入金を処理しています。
今回のインボイス制度においては一つの請求書において「明細ごとに消費税端数処理を行い、その合計を税率ごとに区分した消費税額等として記載することは出来ない」とのことです。当社では今までこのやり方で請求書を発行していました。しかし今後は「一つの適格請求書につき、税率ごとに一回、1円未満の端数処理を行わなければいけない」となります。

インボイス
お客様によって一ヶ月の伝票明細は100件以上になることもあります。伝票ごとに消費税を計算してから一ヶ月の合計を計算するのと、一ヶ月の税抜き金額を合算してから消費税率を掛けるのでは数円のズレが出てくるのが普通です。
これを無くそうというのが今回のインボイス制度の変更点となります。
販売管理システムの設定変更で対応できるようなので一安心ですが、“適格請求書登録番号“を表示するように修正するのに多少のコストが掛かることが分かりました。
フリーランスなど年間課税売上が1000万円以下の方への緩和措置が検討されているなど、まだ未確定の部分もあるようです。
今回の制度は税逃れを防ぐために必要なものであることは理解しますが、それに対応するためのコストや今後発生する事務コストを考えると企業側の負担は大きいなと、ため息をついてしまう今日この頃です。

一瞬で「できる」と思わせる心理術

投稿者:落合智貴
大塚商会さんの毎年恒例の展示会「実践ソリューションフェア」が2月8~10日に開催されました。そこで行われた講演会を聞いてきました。講師は山名裕子さん。“心の専門家”との肩書をもつ方です。演題は【一瞬で「できる」と思わせる心理術】です。

山名裕子
人間には“確証バイアス”というのがあり、第一印象で良いと思った人の言葉は肯定的に聞いたり感じたりし、第一印象が悪かった人の言葉や態度は否定的に感じる傾向があるそうです。初めて会った人とのやり取りはファーストリアクションが大事。“あなたに関心がありますよ!”という態度で接すれば相手は良い印象を持ちますし、“あなたには興味がない”という態度をとればその後の関係性は発展しない。ファーストリアクションが良い人は運を引き寄せることになりそうです。

第一印象を良く見せるには、自分に自信を持つことも大事だそうです。
自信を持つためには以下が大切です。
・小さな成功を重ねる
・知識・情報をたくさん得る
・はずかしい経験を厭わない(失敗も良い経験のひとつ)
・拡張自我をもつ(きちんとした服装をするなど)

“言葉が現実を作る“というのも大事な観点です。人の悪口を言うことは、その人をネガティブにとらえるように自分に聞かせていることになります。ネガティブな発言は自分の耳を通じて聞くことにより、自分の志向もネガティブになっていく。だから日頃からポジティブな発言を心掛けるようにすれば、自分の気持ちも前向きになり物事が良い方向に進むということだと思います。

ソフトバンク創業者の孫正義さんの口癖は“それ是非やりましょう!”との事。
周りを強く引っ張っていく人にはポジティブなオーラが出ているのかもしれませんね。

アルコールチェッカーの使用開始

投稿者:落合智貴
道路交通法施行規則では、乗車定員が11人以上の自動車にあっては1台、その他の自動車にあっては5台以上を使用している事業所(自動車使用の本拠)ごとに安全運転管理者1名を選任するとされています。
当社も9台のトラック・軽自動車を使用していますので、安全運転管理者設置事業者となっており、年一回の講習を受講しています。

2021年6月に千葉県においてトラック運転手の飲酒運転により複数の児童が亡くなるという事故があり、安全運転管理者設置事業者に対するアルコールチェックが義務化されました。運賃収入を得ている緑ナンバーについては従来から運転の前後にアルコールチェックが義務化されていましたが、今回は白ナンバーにおいても義務化されたということです。

アルコールチェッカー
当初は2022年10月からアルコールチェッカーを利用した検査と結果の保管が義務付けられましたが、アルコールチェッカーの機械の生産が追いついておらず義務化が延期になっている状況です。
当社は昨年春からアルコールチェッカーを発注していましたが、先月(2023年1月)にようやく入荷いたしました。
タイムカード横に機械を設置し、業務で車を運転する社員は、出社時と帰宅時にストローを使って息を吹きかけて検査をします。誰がいつ検査をしたかが自動的に記録されるので非常に便利です。当社では毎月の検査データをプリントアウトして保管することにしました。

もし社員が車で死亡事故を起こしたら大変な事態です。
出来ることを一つずつやっていくことが大切だと思います。

沼袋駅前再開発

投稿者:落合智貴
当社は3年半前の令和元年7月に今の中野区江古田に移転しましたが、最寄りの駅は西武新宿線沼袋駅となります。
現在西武新宿線は中井駅~野方駅の地下化工事を進めております。会社移転当初にはすでに工事が始まっておりましたが、当初の予定は大幅に遅れているようです。
沼袋駅前は南北を渡る道路に踏切があり、特に通勤時間の朝は踏切渋滞が起きています。
地下化工事が完成すれば踏切渋滞はなくなります。
西武線新宿線中井~野方駅間連続立体交差事業

【西武線ホームページより】
【西武線ホームページより】

【沼袋駅工事の様子】
【沼袋駅工事の様子】

合わせて中野区は、平成29年(2017年)5月に「西武新宿線沿線まちづくり推進プラン(沼袋駅周辺地区編)」を策定し、まちの将来像を実現するため、4つの具体的なまちづくりの取り組み(施策)を示しました。
沼袋駅から当社に歩いていくには、駅前の踏切から商店街を北上することになりますが、この一方通行の道が拡張し、両側通行になることが予定されています。

【商店街出口の沼袋交差点】
【商店街出口の沼袋交差点 建物の解体工事が始まっています】

沼袋の商店街は昨年後半あたりから立ち退きのため店じまいが増え、ところどころで解体工事が始められています。道路の両側が約4mづつ後退するそうです。
これを機に引退される商店の方も多いのではないでしょうか。
沼袋駅前の再開発が完了するのはまだまだ先になると思いますが、線路の地下化が終われば地上部分にも新たな商業施設ができると思います。商店街の再生も含め生まれ変わる街の風景を楽しみに観察していきたいと思います。

2023年を占う

投稿者:落合智貴
ここ数年はコロナ禍やウクライナ戦争、安倍元首相の銃撃など、年の初めには思いもしなかった出来事によって世の中の状況が大きく変わることが続いています。2023年も予測不能な事件が起こるかもしれませんが現状から考えられるポイントに目を向けたいと思います。

【日比谷 馬場先門から】
【日比谷 馬場先門から】

私が注目するポイントは「インフレ」と「サプライチェーン」です。
まずは「インフレ」について。2022年12月の消費者物価指数は前年同月比で4.0%上昇となりました。これは41年ぶりの事だそうです。企業物価指数も前年同月比10.2%アップで、22ヶ月連続で上昇。資源高は2年前からじわじわと進んでおり、ウクライナ戦争で拍車をかけたと言えます。私の実感では配管材や住宅設備機器でも前年比20%~50%ほど値上がりしている製品群も多いですので今後さらに物価指数が上昇していく可能性が高いと考えます。
岸田内閣と経団連は賃金アップが必要であるとの認識を共有しています。現状では消費者物価指数と企業物価指数には6%以上の開きがありますので、ひとまず企業は利益を削って価格上昇をギリギリに抑えているといったところでしょうか。今後、賃金アップの原資を確保するためには企業は価格転嫁を促進していかなければならないと思います。
バブル崩壊以降の日本経済は30年にわたり経済成長が止まりデフレに悩まされました。この間「値下げしないとお客様が買ってくれない」というマインドが強かったと思いますが、2023年以降「賃上げをしないと社員が働いてくれない」という新たな悩みが増えてくるのかもしれません。

二つ目は「サプライチェーン」です。コロナ禍以来、ベトナムや上海におけるロックダウンなどの影響で部品調達や製品輸入が滞り、供給不安定の状況がいまだに続いています。バブル崩壊以降の円高を背景に日本の製造業は安い人件費を求めて、中国・タイ・ベトナムなどと製造拠点を移していきました。しかし円安の顕在化や日本の相対的賃金の低下、サプライチェーンリスクの高まり、経済安全保障の観点からも製造業の国内回帰が必要との声が高まっています。半導体工場が熊本で建設、あるいは第二の候補地が検討されていることに象徴されるように「製造業の国内回帰」は日本経済復活の大きなきっかけとなるのではないでしょうか。

いずれにしても平和あっての生活や企業活動です。
ウクライナ戦争の一日も早い終戦とコロナの終息が多くの皆さんの願いではないでしょうか。

東管機組合の賀詞交歓会2023

投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合の2023年の新年賀詞交歓会が1月11日に東京ドームホテルにて開催されました。コロナ禍となって2回中止でしたので3年ぶりの開催となります。
コロナ感染者数は再び増えていますが、参加された皆様は久しぶりの賀詞交歓会を楽しまれているように感じました。登壇された方々のご発言をまとめました。

賀詞交歓会2023
●東京管工機材商業協同組合 向山理事長
コロナ禍となりWEBを通じたコミュニケーションが増えてきた。スマホなどでは間違ったメッセージを送ってしまうこともあり、フェイスtoフェイスのコミュニケーションも大事にしたい。7月25~27日に開催される管工機材設備総合展は多くのメーカーの出展とご来場をお願いしたい。「管工機材の教科書」は2023年3月の発行を予定しており、販売金の一部を日本水フォーラムへ寄付する予定。アジアやアフリカで井戸が一本掘れるくらいの寄付ができるので社会貢献していきたい。
●牧原秀樹 衆議院議員 
経産副大臣として110兆円のコロナ対策を打ってきた。昨年は給湯器部品の供給不安などあったが、インフラ物資は国内調達ができるよう、国内工場への回帰には国として補助していきたい。経済安全保障の観点が必要。アフリカの人口はこれから20億人から40億人まで増えることが予想されている。アフリカの水道等インフラ整備はビジネスチャンスになる。
●足立敏之 参議院議員
国交省時代にはダムや河川に関わってきた。今年から水道事業のうち上水は厚生労働省から国交省に移管され、上下水道一体運営されることになるのは良かった。インフレになっているが、経営者の皆様には価格転嫁をしっかりして適正利潤を確保し、賃上げをお願いしたい。そのためには建設投資の増大が必要。予算確保に尽力したい。
●石島秀起 都議会議員
昨年はコロナ、ウクライナ、資源高、円安などに見舞われた。「TOKYO強靭化プロジェクト」は、風水害、地震、火山噴火、電力・通信等の途絶及び感染症の5つの危機に対して、都民の安全・安心を確保できる強靭で持続可能な都市の実現を目指して策定した。
●経産省 製造産業局 素材産業課 名須川 課長補佐
東管機組合が災害時に連携をしてくれるのは安心感がありありがたい。化学産業を担当しているがリサイクルの推進が必要。気づいた点はぜひ経産省にアドバイス頂きたい。
●東京都管工事工業協同組合 宮﨑理事長
水道法改正により上下水道行政が国交省に一体化されたのは評価したい。昨年はサプライチェーンの乱れや価格高騰があったが納期は改善してきた。昨年の第54回管工機材展は建て直した浜松町館で初めて行い、東管グランプリなども初めて行った。今後も貴組合とは盟友関係を続けていきたい。
●東京管工機材商業協同組合 斎藤展示会実行委員長
当組合最大のイベントとなる今年の管工機材展は東京ビックサイトの新しい南棟で行われる。賛助会員の皆様には多くの出展をお願いしたい。
●全国管工機材商業連合会 橋本会長
今年は管工機材展の年なのでぜひ盛り上げてもらいたい。

謹賀新年 2023

賀正2023
新春を迎え皆々様のご多幸をお祈り申し上げます
旧年中は格別のご厚情を賜り誠に有難うございました
お陰様で当社は昨年創立70年を超えることができました
これも偏にお取引先様各位のお力添えの賜物と深く感謝致します
新型コロナに加えウクライナ情勢などまだまだ難しい状況が続きますが
皆様と共に乗り越えていきたいと存じます
今後とも社員一同益々努力していく所存でございます
本年も何卒ご指導を賜ります様宜しくお願い申し上げます

令和五年 元旦      
落合住宅機器株式会社     
代表取締役社長 落合智貴

都立城東職業能力開発センターでの特別講座

投稿者:落合智貴
足立区綾瀬にあります都立職業能力開発センターで配管材料の授業をやるようになって来年で10年になります。6か月で生徒さんが入れ替わるのですが、入学して3か月目くらいにいつも授業を行っています。
生徒さんは入学するとまず、塩ビ管(VP管)の接着、鉄管(SGP白)の切断・ネジ切り、銅管(裸銅管)の溶接の基礎作業を学びます。
これらが終わったころに私の「配管材料概論」の半日授業を受けていただきます。
まずは私が今実際に現場で使われている高性能の配管材料をザックリと教室で説明します。
その後実習室に移り、リケンさんから、白・コート・コア入・VF・LA・トップジョイントなどの継手を見せながら鋼管継手の種類を説明してもらいます。
その次はベンカンさんです。SU管用の継手を3種類説明します。圧着式(モルコ、ダブルプレス)、拡管式(BKジョイント)、ワンタッチ式(EGジョイント)を生徒さんに施工体験して頂きます。
最後はセキスイさんです。架橋ポリエチレン管をエスロカチット継手に各自差し込んでいただきます。エスロハイパーAWは電気融着するまでの作業手順を現物を見せながら説明します。ACドレン・耐火DV継手なども商品を触っていただきます。
職人不足はなかなか解消されませんが、職業訓練校である城東校でも生徒集めに苦労しているようです。生徒さんたちの納得のいく就職と社会でのご活躍を期待したいと思います。
リケン
【リケンさんによる説明風景】

新価値創造展2022 を見学

投稿者:落合智貴
東京ビックサイトで行われた「新価値創造展2022」を12月16日に見学してきました。
この展示会は中小企業基盤整備機構(中小機構)が主催するものです。
中小機構は独立行政法人として様々な中小企業支援を行っています。
当社も先日、銀行様の紹介で経営相談窓口を利用させて頂きました。

今回の展示会は中小企業が持っている工業的な技術やITツール、SDGsへの取り組みを意識した商品など、様々な企業が出展していました。

新価値創造展
イベントコーナーでは「中小企業の未来戦略2023 どうなる? どうする?」と題して、ロンドンブーツの田村淳さんをモデレーターとしたトークセッションも行われました。
田村さんの他、ダイヤ精機の諏訪貴子社長、ココナラの南章行会長、日経BPマーケティングの高柳正盛社長が参加されていました。

中小企業の主な悩みとして議題に上がったのは以下の通りです。
1,事業継承について
2,人材採用・育成について
3,ブランディング・マーケティングについて

1の事業継承については跡継ぎとなる子息が継いでくれない、もしくはうまく継承できない会社が多いことを知りました。最近はM&Aなども増えているようですが、3代・4代と世襲を続けていく事はなかなか難しいようです。
2の人材採用・育成については、中小企業ではそもそも採用が出来ない、採用しても2~3年で辞めてしまうケースが多いようです。
3のブランディング・マーケティングについては、若い経営者は比較的上手にやれるケースがありますが中小企業では難しいと感じている会社が多いようです。
会社のブランディングは2の人材採用にもつながってくるものだと思います。
少子化でこれからますます人材採用が難しくなる中で、働きやすく、やりがいのある会社であることを社内外に認めてもらう努力をしていかないと中小企業の継続は簡単ではなさそうですね。

パナソニック工具 ミニ展示会を実施

投稿者:落合智貴
当社の工具展は初台に本社があった際には近くの渋谷本町公民館で工具メーカー様に一堂に集まっていただき行っていました。
令和元年に中野区江古田に引っ越してからは、工具展に適した会場が会社近くになかったため、狭いながらも1階入り口のカウンター前で2日に分けて行いました。しかし令和2年にはコロナ禍となり工具展は中止としチラシセールを開催する形をとっています。
今回新たな試みとして、11月29日に1社単独の展示をしてみました。
パナソニックさんのみの参加で、ついでに防寒対策商品も展示しました。
ウィズコロナの時代の展示会の在り方はまだまだ模索が続きそうです。
お客様に喜んでいただける形を考えていきたいと思います。
パナソニック
冬対策商品

「たのめーる横浜物流センター」を見学

投稿者:落合智貴
当社が取引している大塚商会さんが運営しているネット通販サイトが“たのめーる”です。
一般文具などオフィスに必要な商品を数多く取り扱っています。
11月18日に横浜市金沢区にある、「大塚商会たのめーる横浜物流センター」を見学してきました。
たのめーる横浜倉庫
昨年(2021年)10月にオープンした物流センターはSBSロジコムグループが運営しており、最新の物流設備を備えています。
受注データは電子化されており、自動発行される伝票とピッキングコンテナが倉庫内のコンベアによって運ばれていきます。
頻度の高い商品はデジタルピッキングエリアにて人が棚から商品を取り出します。その際、ピッカーは光の点滅で表示される棚から表示された個数をピッキングして商品をコンテナへ入れます。頻度の低い商品は“オートストア”と呼ばれるロボットピッキングシステムにより立体的に配置された倉庫から機械が商品をピッキングエリアまで運んでくれます。
この“オートストア”は12段積みされた箱の集積で構成されていますが、AIの判断によって、ピッキングに時間がかかる段積み下部の箱には頻度の最も低いもの、比較的頻度が高いものは段積みの上部に保管されるようにプログラムされています。

【オートストア】
【オートストア】

最後の箱詰め作業では、あらかじめ物量に適した箱の大きさが伝票に示されており、箱詰め担当者は指定された箱に要領よく収納して封函します。比較的大きな箱が必要な物量の場合は“自動梱包機”の方に回ります。これはコンピューターが判断した物量に応じて箱の大きさがぴったりになるように箱の四隅に切り込みを入れて箱を必要最小限の大きさに織り込んでから封函します。これによって無駄な緩衝材が不要になります。
当社の出荷頻度ではこのような立派な自動倉庫は必要ないと思いますが、最先端の物流システムを見ることは大変参考になりました。

空調タイムスに記事が掲載されました!

投稿者:落合智貴
空調関連の工事会社、販売会社、メーカーを主な読者層とする「空調タイムス」という新聞があります。この業界紙は週刊で発刊されています。
9月28日号は「空調・冷熱商社特集」が組まれており、当社をご紹介いただきました。
当社が在庫管理を大事にし、お客様が欲しいものを速やかに供給できるよう努力していることをお話させていただきました。“6400アイテムを常時在庫”というタイトルも付けていただきました。
内容はコチラから見ることが出来ますので、よろしければご覧下さい。

空調タイムス

管工機材の展示会が続けて開催!

投稿者:落合智貴
コロナ禍になってから、展示会の中止が相次いでいましたが、先月には続けざまに管工機材業界の展示会が行われました。
10月6日に愛知管工機材・設備総合展(吹上ホール)
10月14日に東京みらい市(東京ビックサイト)
10月21日に東京管工機材・設備総合展(都立産業貿易センター浜松町館)
3週連続で見学をしました。
久々の展示会ということもあり、各メーカーさんは力が入っていましたし、お客さんもいつもより多かったような印象です。

印象に残ったのが未来工業のブースです。
リフォーム用の配管カバーとしてRMシリーズはすでに定番ですが、今回コーナータイプを開発しました。
壁の平面ではなく、コーナーに直角に設置するタイプのモールです。
見た目のスッキリ感が出せるかもしれません。
未来工業RMモール

未来工業コーナーRMカバー
もう一つは樹脂製のラッキングです。
この商品は従来からあったそうですが、因幡電工さんのブースでも展示しており、これから増えてくる可能性があるのではないかと思いました。
現在ラッキングはステンレスやカラー鋼板が主流ですが、一度何かがぶつかって凹むと修復が難しいです。樹脂製のラッキングなら凹む可能性は低く、耐候性も備えており、カラーバリエーションも因幡のスリムダクトのように壁の色に合わせた選択も可能です。
未来工業樹脂ラッキング
未来工業スッキリフロート

製販懇談会2022.10(後半)

投稿者:落合智貴
10月4日に行われた東管機組合「製販懇談会」の後半3社の発表をご報告します。

●川本製作所
2022年4~8月の出荷統計では、陸上ポンプ前年比96%、水中ポンプ102%、消火ポンプ99%、増圧・加圧ポンプ78%、全体では98%。コロナの影響による部材調達不足は、モーター鋳鉄部材は安定してきたがインバーターなど電子部品が入ってこない。増圧ポンプは3.7KW以下はまだ受注停止しており、復活の目途はたっていない。

●パナソニックハウジングソリューションズ
2022年度のルームエアコンの需要は前年比98%、パッケージエアコンは102%。新しいライフスタイル需要を「健」「楽」「安」を切り口に提案していきたい。各企業は感染症対策として換気の取り組みを強化している。飲食店のお店選びでは「換気」に対するユーザーの意識が高い。商品供給は給湯設備製品が納期1か月など遅れ気味。

●LIXIL
2022年10月に定価値上げを実施。資材高騰により工事原価がマンションで134%、戸建てで138%と上がっている。新築が減少傾向にあり、リフォームに着目している。キッチン・バスなどの廃棄物処理は元請けに責任があり法令順守が必要。LIXILブランドを騙った偽物の浄水器カートリッジが出回っている。インターネットのフリーマーケットやオークションサイトで購入する際は注意が必要。
LIXIL浄水カートリッジ注意喚起情報(公式)
lixilカートリッジ

製販懇談会2022.10(前半)

投稿者:落合智貴
10月4日に東京管工機材商業協同組合で恒例の「製販懇談会」が明治記念館で開催されました。コロナの影響による供給不安がまだ残っていますがその回復具合に焦点が当てられました。
メーカー7社中前半4社の発表をご報告します。

●日本製鉄
日本経済は緩やかながら持ち直している。非住宅着工数が4~7月は良かった。資源高、円安は当面続きそう。カーボンニュートラルを目標に、高炉水素還元で鉄を作ることについて世界的に研究が進められている。

●シーケー金属
鉄管継手の生産量はコロナ前の2019年は2150t。2021年は1750tと減少。都内では大型現場は多いが、中小現場が少ない傾向。白シール付き継手が国交省で認められた。SU管用ワンタッチ拡管式継手を新発売。

●クボタケミックス
2021年度はパイプ102%、継手103%。リーマンショック以降下落を続けたが下げ止まった。ウクライナ戦争や円安の影響もあり原料は高止まり。耐火パイプやKCドレンなど環境に配慮した製品を発売。

●キッツ
バルブの生産量は2009年以降右肩上がり。最近では販売個数はあまり変わらないが値上げ効果で売上増。中小物件は動きが悪い。青銅バルブは減少、ステンレスバルブは増加傾向。耐久性重視のニーズが増えている。70周年事業として茅野工場にイノベーションセンターを作った。
製販懇談会2022.10

初台旧本社のその後・・・

投稿者:落合智貴
【2020年 解体直前の初台旧本社ビル】
落合ビル外観
当社は令和元年(2019年)7月に渋谷区本町から中野区江古田に移転しました。
旧本社は1階に会社事務所と倉庫を構え、45㎡×18所帯の7階建て賃貸マンションでした。
当社のトラックなど車両10台を駐車し、パイプ棚も配置しておりました。
初台駅から徒歩10分程の旧本社はその後、東京建物様に売却しました。そして2年前より解体、新たな賃貸マンションへの建替えが進められてきました。
この度「Brillia ist 渋谷本町」が完成し、土地の旧オーナーとして内覧会にご招待頂き、見学してきました。

【2022年9月完成 Brillia ist 渋谷本町】
ブリリアist渋谷本町外観
今回新たに完成したのは25㎡~50㎡の合計47所帯の賃貸マンションです。
ガラス張りの外観が印象的です。
駐車スペースはなく、バイク置き場や駐輪場は完備されています。

このマンションのポイントはコロナ禍を踏まえ、共有のワークスペースが充実していることです。
1階のフリースペースにはWi-Fiやコンセントが完備されたフリーデスクがあり、入居者は自由に使うことが出来ます。
ブリリアist渋谷本町フリースペース

またオンライン会議などに使用できる個室ブースも6室設けられ、予約制で利用できるそうです。自室とは別にテレワークできる部屋があるのは公私の切り替えをする上で非常に魅力的ですね。部屋のタイプによっては居室とは別に1階に専用トランクルームがあるのもうれしい特典です。
ブリリアist渋谷本町個室
コロナ禍で資材の高騰やサプライチェーンの乱れなど建築が困難な時期であったと思います。そんな中で、ライフスタイルが変わり住まいへのニーズが大きく変わったことにうまくプランニングした東京建物様は素晴らしい会社だと思いました。

祖父の代から引き継いだこの土地は手放しましたが、社会のニーズに応えた建物に生まれ変わったことは私にとってもうれしく、一連の本社移転の本当の終結になった感じがします。
「Brillia ist 渋谷本町」が多くの方の人生のすばらしい舞台になることをお祈りしております。

コロナ、ウクライナ・・・そして円安

投稿者:落合智貴
ダイキン工業は2023年度中に有事に中国製部品がなくてもエアコンを生産できるサプライチェーンを構築するそうです。
日本はバブルの頃まで経済成長を続け、ドル円レートは360円から1995年には79円まで円高が進みました。バブル以降、日本の製造業は円高を背景に人件費の安い中国や東南アジアに製造拠点をシフトしていきました。

ダイキン
新型コロナが発生してからベトナムや上海のロックダウンの影響でウォシュレット、エアコン、給湯器、ポンプなど当社が扱う多くの製品が一時供給ストップとなりました。
コロナによるサプライチェーンの混乱、ウクライナ戦争による資源高、日米金利差による円安とメーカーが海外生産をするメリットがことごとくデメリットに転換していったのがこの3年間だったと思います。

バブル以降の日本は他国の成長を尻目に賃金が上がらず、人口減少も始まり、GDPは世界3位からの転落も視野に入ってきました。
今回のダイキン工業の動きは日本への製造拠点回帰という合理的な動きの典型例だと思います。サプライチェーンの安定化や内需・雇用の拡大など日本再興のきっかけになることを願います。

空き家問題を考える

投稿者:落合智貴
日本経済新聞によると2023年に日本の空き家は1000万戸に達するそうです。
日本の人口はすでに減少局面に入っていますが、世帯数はいまだに増え続けています。
しかしいよいよ世帯数も2023年に5419万戸でピークとなり減少が始まると予想されています。
建設業界に身を置く我々としては、新築着工戸数が増えることを期待して仕事をしてきましたが、もう新築は多くは必要ないということになりそうです。

空き家問題を考える
戸建ての空き家に関しては、死亡したのに名義が書き換えられてないケースがあります。相続人不明のまま放置されているケースや、分かっていても取り壊し費用を惜しんでそのままにしているケースなどがあると思われます。
マンションの場合も深刻です。所有者と連絡がつかず、修繕積立金が集められず、建替えに必要な5分の4の議決も得られないなどの経緯で建替えを決断できないまま管理不在で老朽化していくマンションも徐々に増えているようです。
築50年を建て替えの目安とすると、今から50年前の1972年より前に建てられたマンションよりもその後に建てられたマンションの方が圧倒的に多いです。すなわちこれから築50年を超えるマンションがどんどん増えていくということです。

これらの問題を解決するために議論されていることは、
1, 建替えに必要な議決を「5分の4」から「4分の3」や「3分の2」に引き下げる
2, 空き家を解体して更地にすると固定資産税が高くなることの是正
などです。
かつて日本の住宅事情は“ウサギ小屋”と揶揄されてきました。
しかしコロナ禍でテレワークが増えてきたことで都心ではなく郊外を選択する人も増えてきましたし、空き家をうまくスクラップ&ビルドしていけば一戸当たりの面積を広く作ることもできます。

設備や内装はかつてに比べて格段におしゃれになっています。
日本の住宅の付加価値を高めていくことも我々の役目ではないかと思います。