22年ぶりの税務調査

投稿者:落合智貴
先日、渋谷税務署による税務調査がありました。
当社が税務調査を受けるのは平成8年以来なんと22年ぶりでした。
バブル崩壊以降厳しい時代が長く続いていましたが、当社の業績もずっと苦しく、税金を納めるほどの利益を上げていなかったというのが実態です。

税務調査では仕入・在庫・売上の整合性を厳しくチェックされました。
当社は3月決算ですが、3月末に仕入れた商品が3月中に売り上げが上がらなかった場合、それがきちんと在庫としてカウントされているか、というのが最大のチェックポイントでした。

税務調査
その他に、経費の中に不適切なものが無いか?
社員の給料台帳を見て、不審な点はないか?
こんなところを調査されました。

幸いなことにきちんと処理されているということで“お咎めなし”でした。
今世の中では公明正大さが重視されるようになっています。
税務調査で修正申告がなかったのは、とてもうれしい出来事でした。

自然災害に備えよ!

投稿者:落合智貴
今年は台風や豪雨などの風水害と大きな地震など自然災害が多発しました。

関空
9月4日の台風では関西空港の滑走路が冠水し、タンカーが連絡橋に衝突し空港利用客の約3000人が孤立状態になりました。市街地でも突風で屋根が飛ばされたり、トラックが倒れたり、建築現場の足場が崩れたりと、すさまじい映像がニュースで報道されていました。

9月6日の北海道胆振東部地震は震度7を記録し、土砂崩れによる家屋の倒壊が多く発生しました。火力発電所が停止し、北海道全域で停電が起きるというのも大きな衝撃でした。

  【地震の9日前 8月28日の支笏湖】
支笏湖

先週、鉄管継手メーカーのリケンさんの会で震源地に近い支笏湖や苫小牧に行ったばかりでした。
その際に利用した新千歳空港も地震の直後は大混乱だったようです。

気象庁の観測史上震度7は今回の北海道で6回目だそうです。

1995年(平成7年)1月17日 阪神淡路大震災
2004年(平成16年)10月23日 新潟県中越地震
2011年(平成23年)3月11日 東日本大震災
2016年(平成28年)4月14日 熊本地震(1回目)
2016年(平成28年)4月16日 熊本地震(2回目)
2018年(平成30年)9月6日 北海道胆振東部地震

災害はいつ誰に起きてもおかしくない。
これらを教訓に備えをしなければならないと思います。

新時代の組織論!? ~ティール組織~

投稿者:落合智貴
英治出版の「ティール組織(フレデリック・ラルー著)」は500ページを超える超大作です。
お値段も税別2,500円と、覚悟を決めないと買えない重みでした。

ティール組織
この著書によると、人類の組織パラダイムの発展段階としては以下のような経緯をたどっています。
 衝動型(レッド)  *マフィア・ギャングなどに見られる組織
 順応型(アンバー) *教会や軍隊に見られる組織
 達成型(オレンジ) *グローバル企業などにみられる組織
 多元型(グリーン) *自社を家族に例えるような組織
現代の資本主義社会においては達成型(オレンジ)パラダイムを重んじている組織が多いです。組織は階層的で、上意下達の目標設定がなされ、売上や利益といった数字で評価されるパラダイムがこの達成型(オレンジ)です。

新時代の組織として今回取り上げているのが「進化型(ティール)」です。
既存組織モデルを打破し、進化型(ティール)に移行するには3つの特徴(本書では突破口“ブレイクスルー”と呼んでいます)が必要です。
・自主経営(セルフ・マネジメント):階層やコンセンサスに頼ることなく、同僚との関係性のなかで動くシステム。
・全体性(ホールネス):だれもが本来の自分で職場に来ることができ、同僚・組織・社会との一体感をもてるような風土や慣行がある。
・存在目的:組織自体が何のために存在し、将来どの方向に向かうのかを常に追求しつづける姿勢を持つ。

簡単に言うと、組織の存在目的はあるが、戦略はすべて現場にゆだねられるということです。現場に近いスタッフが10~12人前後のグループを作り、助言者や関係者に意見を聞きながら自分たちのやり方を決めていきます。
組織の階層(ヒエラルキー)はなくなり、組織の方向性はトップダウンではなく、現場が自律的に決めていくということになります。

最近の社会は公平性や納得感がとても重要視されています。
権力の源泉が「情報」であった過去の時代から、ネットで「情報」が拡散していく現在の社会への移行が、組織の在り方をも変えてしまいました。
組織が大きくなりすぎてトップの指示が迷走するケースもよく見かけます。
ティール組織の考えを採用するには、組織のトップが自分の権力を手放す決断が必要になります。
しかし、ティール組織が世の中に増えてくれば社会は大きく変わります。
この本は社会を変え、歴史に残る著書になるのではないでしょうか。

ラストチャンス VS ハゲタカ

投稿者:落合智貴
今注目しているドラマのひとつがテレビ東京の「ラストチャンス 再生請負人」です。
飲食チェーン店の旧オーナー社長が突然辞任します。親会社から派遣された後任社長は会社の再生よりも自己のメリットと保身しか考えておらず、100億円以上の隠れ債務が発覚し、社長の座を投げ出します。
仲村トオルさんが演じる元銀行員の樫村はそれを受けて社長に就任し、会社の再生に挑みます。

ラストチャンス
注目しているもう一つのドラマがテレビ朝日の「ハゲタカ」です。真山仁原作のベストセラーを映像化したものです。外資ファンドのホライズンの鷲津を演じるのは綾野剛さんです。日光みやびホテルや総合電機メーカー あけぼの などの買収抗争に挑みます。

ハゲタカ
両者ともに大きなテーマは“企業再建“です。

経営能力の劣る二代目、三代目による老舗中小企業の衰退・・・
カリスマなきあとの大企業の迷走・・・

現実の世界でもいくらでもある事例です。
トップ次第で企業は良くも悪くも変わってしまう。
そこで働く従業員や取引先にとって、一つの会社の再生は人生を左右する大きな問題です。
樫村や鷲津がどのように企業を再建していくのか。
今後の展開に注目したいと思います。

Amazonはどうする?

投稿者:落合智貴
GAFAという言葉を最近よく聞きます。
G(グーグル) A(アップル) F(フェイスブック) A(アマゾン) の4社の頭文字をとった言葉です。
IT社会の進歩は目覚ましいものがありますが、この4社が世界のプラットフォームを牛耳っているということでしょう。

そのなかでも小売業の仕組みを根本的に変えようとしているのがAmazon(アマゾン)です。「世界最先端のマーケティング(日経BP社)」ではAmazonを筆頭に、オンライン(ネット)とオフライン(リアル)の垣根を越えて両者が徐々に融合していく動きが解説されています。

世界最先端のマーケティング
冒頭に、“チャネルシフト戦略とは、オンラインを起点としてオフラインに進出し、顧客とのつながりを創り出すことによって、マーケティング要素自体を変革しようとする戦い方である。”と述べられており、ネット企業がリアルの領域に手を広げ、顧客との接点を増やす方向に進んでいることが述べられています。

・アマゾンダッシュとは飲料や洗濯洗剤やおむつなど特定銘柄をアマゾンで購入するための専用ボタンであり、その革新性はオンライン購入のゲートを、自宅というオフライン空間に出現させたことにある。
・アマゾンゴーはレジのないコンビニであり、顧客はアプリを起動して入店し、商品をピックアップしたらそのまま店を出ていけばオンラインのアカウントで決済が完了するシステム。
・アマゾンブックスはリアル店舗であり、プライム会員はオフラインであっても、オンラインと同じ優待価格で購入できる。
・アマゾンはキンドルというチャネルを持つことによって、「本(モノ)」ではなく「読書(コト)」を提供し、顧客時間のすべてに関与できるようになった。

従来、リアルの小売業では顧客の購入時点の情報しか得ることができませんでした。
アマゾンの新たな試みは、「個客」を認証する技術を活用し、その行動データを収集し、それをもとにマーケティング要素自体を変革し、一人ひとりに最適な提案を仕掛けるというものです。
販売戦略を考えるとき、これから常に意識しなければいけないのは次の言葉かもしれません。
『アマゾンはどうする?』

東芝の凋落

投稿者:落合智貴
トップの判断違いによって、大きな組織でも崩壊する可能性があると考えさせられるのが東芝の凋落です。
東芝は社員20万人を擁し、経団連会長を輩出するなど日本の名門企業と言える存在です。
大鹿靖明著「東芝の悲劇(幻冬舎)」では歴代社長について、元広報室長の次の言葉を紹介しています。

“模倣の西室 ・ 無能の岡村 ・ 野望の西田 ・ 無謀の佐々木“

東芝はウエスチングハウスに巨額の資金をつぎ込み買収しました。ウエスチングハウスはアメリカの原発メーカーで、熾烈な買収合戦を制した上に手に入れました。しかし東日本大震災による福島第一原発の爆破事故によって原発事業は大きな負債事業に陥ってしまいます。

東日本大震災さえなければ・・・ 
結末を知っている今の我々にとっては無謀な投資と感じますが、投資を決断した当時のトップは運が悪かったと感じているかもしれません。

個人の野望と会社の成長。また株主の思惑とリスクの許容範囲。
社長の暴走を止めることは言うほど簡単ではありません。
コーポレートガバナンスの難しさを考えさせられる事例だと思います。

企業は本能的に大きくなろうとするものですが、事業が複合化し、目が行き届かなくなる範囲が増えると、事業に対する愛着が希薄化し組織がサラリーマン化していきます。本業に専念している会社、例えば自動車のトヨタや衛生陶器のTOTO、空調機のダイキン工業などが勝ち残っている印象があります。
本社が大きな資金を持っていると大きな投資、無謀なギャンブルについ走りたくなります。
うまくいけば社長個人の功績。うまくいかなければ株主や銀行が損を被る。
この構造を変えない限り東芝のようなことは今後も起こるかもしれませんね。
東芝

シンギュラリティに備える

投稿者:落合智貴
落合陽一氏(親戚ではありません)の発言や書籍が話題になっています。
シンギュラリティとは日本語で技術的特異点とも言われ、いわばコンピュータ(AI)が人間の頭脳を超える点と定義されているようです。

落合陽一氏は著書でシンギュラリティに備えて生き方を変えていかなければならないと述べています。AIに置き換わるのはこんな職業という予想をよく耳にしますが、例えば医師の代わりにAIが検査結果を分析してベテラン医師と同等かそれ以上の診断をするとか、弁護士の代わりにAIが過去の判例を分析して判断するとか、今まで人間の経験や勘が重宝されていたような職業はAIに取って代わる可能性が高くなります。
スマートホンの普及が21世紀において最も世の中をダイナミックに変えたインフラであると落合陽一氏は述べており「スマートホンの登場によって人はデジタル空間にもう一度生まれた」とも言っています。暗記型の知識はスマホがあればすぐに答えが分かってしまう時代になりました。

落合陽一
これからの時代は「仕事」を「遊び」の様にしていくことが重要である。「ギャンブル的な報酬」「コレクション的な報酬」「心地よさの報酬」の3つのいずれかを感じられるようなことを仕事に取り入れたほうが良い。
「超AI時代の生存戦略(大和書房)」を読むとこれから大きく世の中が変わっていく気配を感じます。

ISM(インストアマーチャンダイジング)

投稿者:落合智貴
流通経済研究所主催の「ISM(インストアマーチャンダイジング)基礎講座」という研修に行ってきました。
スーパーやコンビニでどのような陳列をすれば売り上げが増えるのかといったことを理論的に学ぶものです。
ISMは“イズム”と呼び、消費者の購買特性に基づいた売り場づくりの原理・原則を研究し、効率的な方法によって生産性を最大化しようとする活動だそうです。

ISMは
① スペース・マネジメント :フロア・レイアウトや定番売り場づくり。中長期的視点で売り場生産性を高める。
② インストア・プロモーション :特売やプロモーションなど短期的視点で購買個数増加を図る。
以上二つの要素から構成されています。

売れ筋商品をあえて店舗の奥の方に配置し、お客様の動線を出来るだけ長くしていくことで、いろんな売り場の前を通り、追加購入を促進するといったテクニックがあります。
コンビニの弁当と飲料が離れた場所に配置されているのもこれが理由だそうです。

その他にも
●消費者の目線は左から右に流れる傾向がある。
●目の高さから10°~30°下側がゴールデンゾーンと呼ばれ、一番目につきやすい為、売りたいものを配置すると良い。
●選択肢が多すぎるとかえって選びにくくなるので、3~6種類に絞った方がかえって売り上げは上がる。
●高い・中間・安い 3種類の商品を並べると中間が売れやすくなる。したがって売りたい商品よりも高い価格の商品をあえて配置することが売り上げ増につながる。

管材屋もISMの理論を取り入れていくべきだと思います。
お客様にたくさん買っていただけるような売り場づくりを今後研究していきたいと思います。

春の四国訪問

投稿者:落合智貴
早いもので4月になりました。今日から当社も新年度です。
今年の桜は早く咲きましたが、暖かい日と寒い日が交互に来るようで着るものに迷います。

先日春の四国を旅行しました。
香川の高松から愛媛の松山までを観光してきました。
景色の良い所を撮影してきました。

   
【高松の栗林公園は見事な日本庭園です】      【金刀比羅宮は785段の階段を上り本堂へ】

   
【今治のタオル美術館では上質なタオルを販売】     【松山城は桜が見ごろでした】

ダークサイド・スキル

投稿者:落合智貴
「ダークサイドスキル~本当に戦えるリーダーになる7つの裏技~(日本経済新聞出版社)」のタイトルを初めて見た時に思い浮かんだのがスターウォーズのダースベーダーでした。
悪の手法を説いているのか?! と一瞬思ったのですが、中身を見てみるとそうではありませんでした。

仕事のスキルには“日の当たるスキル”、例えば論理的思考力や財務会計知識、プレゼンテーション能力、資料作成スキルなどに目が行きがちです。英語が喋れるとか資格を持っているといったことも“日の当たるスキル”に含まれます。
一方で本書が重要視している「ダークサイドスキル」というのは以下のようなものです。
・人や組織に影響を与え、動かす力
・空気を支配する力
・人を正しく見極める力
・厳しい意思決定を断行できる力

巻末の良品計画元社長の松井忠三さんと筆者の木村尚敬さんとの対談も、無印良品の改革がどのような経緯で行われたのかが分かり面白かったです。
組織の論理や長年の悪しき慣習が優先され、理不尽な決定がなされるのはよく聞く話です。
本当に大事な問題点がどこにあるのかを見極める力は、資格やスキルとは違うところにあるのだと改めて認識しました。

小室淑恵さん

投稿者:落合智貴
㈱ワーク・ライフバランスの小室淑恵社長の講演を聞く機会に恵まれました。
大塚商会さんの2月恒例の展示会のイベントです。
テーマは「経営戦略としての働き方改革 ~秘訣はワーク・ライフバランス~」です。

小室淑惠

経済の活力は人口の増減に大きく影響されます。
日本は戦後から1995年くらいまでが「人口ボーナス期」といって、労働力人口が増え、経済が成長していく段階でした。
しかし1995年以降は「人口オーナス期」に入り、少子化や高齢者の増加により、支える世代の負担が大きくなっていく時期になります。

それでは「人口オーナス期」に入っている現在、どうすればよいのか。
現在の労働力を増やす対策と、未来の労働力を増やす対策 の二つが大切であると小室さんは言っています。

① 現在の労働力を増やす対策として重要なのは、働く能力があるのに労働市場に参加しづらい人たち、たとえば女性・障がい者・介護者の方などを多く労働市場に参加させること。
② 未来の労働力を増やす対策として重要なのは、少子化対策の徹底であり、夫と妻の両者が長時間労働から解放され、子育てに心と体の余裕を持たせること。夫の帰宅が遅いと二人目、三人目の子供を儲けない家庭が多いとの統計があるそうです。

「人口ボーナス期」においては建設業など重厚長大産業が伸びていく時期であり、筋力の強い男性が外で長時間働き、女性が家事を担当するのが適していた時期である。これは日本の戦後経済発展における正しい戦略であり、その時代のやり方を否定してはいけない。この時代の成功体験を持っている現在の経営層の判断は正しかったと認めてあげるべきと小室氏は指摘しています。

そして「人口オーナス期」に経済発展しやすい働き方は
・なるべく男女共に働く
・なるべく短時間で働く
・なるべく違う条件の人をそろえる
仕事を属人化せず、チームで成果を出す手法に切り替えていかなければならない。
AIの発展にともない人がやるべき仕事の中身も変わってきます。
時代の動きをしっかり見極めることが大事であると大きな発見を得た講演会でした。

2018年を占う

投稿者:落合智貴
2018年は平成の時代が12か月続く最後の年になります。
まさに平成の締めくくりの年と言えそうです。
バブルから始まった平成は、バブル崩壊・世界同時多発テロ(9・11)・リーマンショック・東日本大震災 など、いつも危機と隣り合わせだったような気がします。
2020年の東京五輪も時代の節目にちょうどぶつかりました。
新しい年号の時代には東京五輪で勢いをつけて笑顔あふれる時代になればいいと思います。

さて、2018年の課題はなんでしょうか?
●北朝鮮情勢がどうなっているか?来年の今頃、大きな紛争がなく1年が過ごせればよいと思います。
●憲法改正問題は安倍内閣が具体的に動きを見せてくるだろうと思います。自衛隊の存在を明記するか否かが争点になりそうです。
●IoT、AIに関する話題が飛躍的に多くなっています。実用化、商品化に大きく進んでくる1年になりそうです。ロボットに癒されながら暮らす時代も目の前まで来ていますね。
●人手不足問題は働き方改革とも大きく関連し、企業の対応も大きく変わってきています。人件費の上昇と共にインフレに少しずつシフトしていくと思います。
●東京五輪関連の建設需要が本格化してきます。2018~2019年がピークになるでしょう。好況の実感が伴わないと言っているのも昨年までかもしれません。

当社の課題といえば築45年になる本社ビルの建替え問題です。
数年にわたり検討を重ねていますが、今年中には方向性が固められれば良いと思っています。
何よりも社員とお取引先の皆様が健康で幸福な一年を過ごされるのが最重要です!!


【スカイツリーは平成時代の象徴的建造物です】

謹賀新年 2018年

新春を迎え皆々様のご多幸をお祈り申し上げます
旧年中は格別のご厚情を賜り誠に有難うございました
昨年は弊社創立六十五周年行事や、㈱嶋鉄商店との営業統合など、大きな節目の年となりました。
今後とも、希望ある未来に向かい邁進していきたいと存じます。
社員一同益々努力していく所存でございますので、本年も何卒ご指導を賜ります様宜しくお願い申し上げます
貴社の益々のご発展をご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます

平成三十年 元旦

落合住宅機器株式会社    
代表取締役社長 落合智貴

町工場のオンナ

投稿者:落合智貴
NHKで金曜夜10時から放送されている「町工場のオンナ」というドラマがあります。
内山理名さんが主演でお父さん役は舘ひろしさんです。

原作はダイヤ精機の諏訪貴子さんという方で、一度講演を聞いたことがあります。
諏訪さんは私と同じ年です。大田区の町工場の家に生まれ、専業主婦をやっていた32歳の時に社長であるお父様が亡くなり、急遽社長を継ぎました。
なにもわからないところから勉強し、社内の抵抗を乗り越えながら会社を改革していきました。平成20年には経済産業省の「IT経営実践企業」に認定され、日経ウーマン主催のウーマン・オブ・ザ・イヤー2013 大賞(リーダー部門)を受賞するなど注目され、諏訪社長が広告塔となり講演会やメディアへの出演、政府の委員なども務めておられます。

私も父の急死を受けて24歳の時に社長に就任しました。
同い年ですから、経験した時代背景も全く一緒です。男女の違いはありますが、若くして社長を任された諏訪さんの経験は自分の事の様にわかる気がします。

 疑心暗鬼で不安な社員に対し覚悟を示さなければいけない。
 自ら率先垂範し、社員からの信頼を勝ち取らなければいけない。
 小さな成功を積み重ね、実績と自信を社内に植え付けなければならない。
 未来の希望を示し、この会社に長く勤めたいと思ってもらわなければいけない。

私が考えていたこんなことをきっと諏訪社長も感じていたのではないかと勝手に考えています。
中小企業の事業承継は失敗することも多いものです。
昔のことを思い出しながらドラマを見てみたいと思います。


  【原作の「町工場の娘」】

平成もまもなく終了ですね

投稿者:落合智貴
12月1日の皇室会議で、平成31年(2019年)4月30日に平成が終了し5月1日に改元されることが決まりました。
昭和から平成になった時、私は高校3年生でした。平成になってからもう30年が経つのかと思うと感慨深いものがありますね。
当たり前のことですが、30年経つと子ども世代が親世代になり、親世代がおじいちゃん・おばあちゃん世代になります。自分が親世代になり、見える世界が変わってきている事を感じます。

平成元年ごろはバブルの絶頂期。そこからバブルが崩壊し、失われた20年といわれる時代が続きました。
平成という時代は経済的には停滞期とされていますが、戦争もなく、人々が比較的穏やかに過ごせた時代だったと思います。

新しい時代はどんな世の中になるのでしょうか?
がむしゃらに生きる時代から、自分らしく生きる時代にすでに入っている気がします。
働き方も大きく変わりつつあります。常識と思っていたことは時代と共に変化していきます。
先入観を持たずにより良き社会にしていきたいですね。

メザシの土光さん

投稿者:落合智貴
石川島播磨重工(現IHI)、東芝の社長を務め、経団連会長、そして中曽根内閣で行政改革に辣腕をふるった経営者が土光敏夫さんです。
ひとつの組織の改革を成し遂げると、さらに大きな組織の改革を任される人生でした。
私生活は極めて質素で、政府の臨時行政調査会の会長時代に土光氏の食卓が全国放送されたのをきっかけに「メザシの土光さん」と慕われて国民も土光さんの行政改革を支持したという話は有名です。
母が創設し、自らが理事長を務めていた橘学苑女学校に私財の大半を寄付していた話はほとんど公にされなかったそうです。
国鉄がJRに、電電公社がNTTへと民営化されたのはこの臨時行政調査会の議論が基礎になっています。
国営組織の不効率を改革していくのは、現場の抵抗を含めて大変な仕事であったと思います。
大きな組織を動かすには信念が必要であり、多くの人を納得させる理念が必要だと思います。
それらを兼ね備えていたからこそ土光さんに改革ができたのだと思います。


【伊丹敬之著 難題が飛び込む男 土光敏夫】

現在東芝は大きな問題を抱えていますが、土光さんも当時の東芝の運営には苦労したそうです。強大になりすぎた組織はひとりひとりの思いや習慣が根深く、変えていくのは大変でしょう。東芝で問題になった「チャレンジ」という言葉は土光さんが使い始めた言葉だそうですが、歴代の組織の中で曲解されてしまったようです。

カリスマがいなくなった後の組織において権力争いの末崩壊する組織を多く目にします。
そろそろ日本も、組織を大きくすることを目的化する経営から脱却するべきではないでしょうか。
企業の総合化から専門化への流れも出てきています。
贅肉をそぎ落として精鋭化していく、個性的な強い組織を目指す、オーナーシップをもった組織に細分化していく、といったことを考えても良い時機に来ている気がします。

衆議院選挙の行方

投稿者:落合智貴
安倍総理大臣が衆議院を解散し、総選挙となりました。
10月10日公示、10月22日が選挙となります。
民進党が分裂し、小池都知事率いる希望の党と枝野氏率いる立憲民主党の二つの党が新しくできました。
旧日本新党も旧社会党も旧民主党も一度政権を取るものの、長くは続かず、下野後に党勢が縮小していくというのが続いています。やはり野党の立場で改革を叫ぶのは簡単だが、責任ある与党として運営していくのでは大変難しいということだと思います。

今回の希望の党はどこまで支持を伸ばしていくのでしょうか?
今の日本は安倍政権の元、雇用情勢の好転など、経済は緩やかながらも良い状態になっていますし、外交的な発言力も以前に比べて高まっているのではないかと思います。
そこを崩してまで政界再編が必要な状況なのか?有権者の判断を待ちたいと思います。

希望の党は耳ざわりの良い公約を並べていますが、現実性がどうなのか、また人材は十分なのかといったことを注視しなければならないと思います。
このブログで9月17日に私が述べたベーシックインカム(BI)が希望の党の公約に突然出てきたのは驚きましたが、突っ込んだ議論が行われた形跡は全くありませんので、本気度が良くわかりません。議論のきっかけになるのは良いと思います。

ベーシックインカム 考察

投稿者:落合智貴
ベーシックインカム(BI)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
特に最近話題になっているという訳ではないのですが、前から気になっていました。

ベーシックインカム(BI)とは全国民に最低限の健康で文化的な生活をするための所得を給付する制度です。
現在、生活保護制度がありますが、基準が厳しく、貧困であるにもかかわらず、給付を受けていない人も多いそうです。不正受給問題もたびたび起きていますよね。
ベーシックインカム(BI)は貧困を解消するために最も確実な方法ではないかと思います。
しかしこの制度が本格的に導入された国はまだないそうです。

ベーシックインカムを導入すると、生活保護・基礎年金・失業保険を一本化することができます。
失業しても、定年で仕事を引退してもBIでもらう金額は変わりません。
定年後の年金がたくさん欲しい人は民間の年金保険を掛ければよいと思いますし、障がいのある方や様々な理由で困難な生活を強いられている方にはそれぞれの社会保障を利用します。
健康保険制度は現状を残すのが良いと思います。

金額的なイメージとしては、例えば成年一人当たり一律月額8万円。未成年に一律4万円をBIとして支給します。夫婦と子ども二人の家庭ならば、働かなくても月24万円が支給されることになります。その代わり所得税率はたとえば一律50%にすると月額30万円の人なら15万円の所得税を払い、残った15万円(税引き後所得)+24万円(BI)=39万円が手取りになります。
単身者の場合、この公式に当てはめると月額30万円の給与に対し、15万円(税引き後所得)+8万円(BI)=23万円が手取りとなります。

この制度を私が良いと思ったのは下記の理由からです。
1、 現在の生活保護者は働くと給付が無くなってしまうが、BIの場合は給料に関係なく給付されるので働くインセンティブを阻害しない。
2、 生活保護・基礎年金・失業保険にかかる行政コストをなくすことができる。
3、 芸能・スポーツ・芸術など、夢を追いかける人が経済的理由により断念しなくて済む。
4、 子どもを産むことの経済的負担を減らすことができるので少子化対策になる。
5、 自分の能力や体力に合わせたペースで働くことにより精神的負担が軽くなる。自分らしい生き方を選ぶことができる。


原田泰著「ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか」 には財政的な裏付けも含めた検証がなされています。
いつの日か、このベーシックインカムが国民的議論になるのではないかと密かに考えています。

マクドナルドの秘密!?

投稿者:落合智貴
ハンバーガーでおなじみのマクドナルドを創業したマクドナルド兄弟と、それをフランチャイズ展開し、世界的規模のハンバーガーチェーンを確立したレイ・クロックの確執を描いたのが映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」です。

1950年代のアメリカはドライブイン式のハンバーガー店が多く、車内から注文し、20~30分待たされてやっとハンバーガーが出来上がるのが当たり前だったそうです。
マクドナルド兄弟は店のキッチンの配置を徹底的に研究し、注文してから30秒で出せるお店を作りました。テニスコートにチョークで線を引き、キッチンの配置を何度も書き直して検討しているシーンが印象に残りました。

その後、シェイクミキサーの営業マンだったレイ・クロックがマクドナルド兄弟にフランチャイズ展開を提案し、店をどんどん拡大していきました。そのやり方はマクドナルド兄弟の意に沿うものではなく、やがて両者は対立していきます。

この映画はマクドナルド社が関与しておらず、上映している映画館も少ないです。
マクドナルドでアルバイトを経験した人も多いと思いますが、誰もが知っている会社の創業の経緯をほとんどの人が知らなかったのが意外ですね。
レイ・クロックは「成功に必要なのは能力や、ましては学歴なんかではない。成功したいという執念と根気だ」という趣旨のことを言っています。
この映画はビジネスの視点で見ることをお薦めします。

労働問題が旬な話題??

投稿者:落合智貴
6月27日(火)は同じ日に2件のセミナーをハシゴしたのですが、なんと両者とも内容が弁護士による「労働問題」でした。企業が関心の高いテーマであると共に、問題が多く発生していることの表れだと思います。

午前中のセミナーは保険代理店主催のもので、テーマは「労働者はこう攻める!攻め方に学ぶ労災防衛策」で弁護士の木谷先生によるものです。
木谷弁護士は日頃は労働者側の代理人として企業と対峙することが多いそうです。うつ病など精神疾患を患う方が増えていますが、長時間労働や職場の人間関係が原因の場合、労災の申請をしたり、場合によっては企業側が損害賠償を請求されるケースもあるとのことです。ワタミや電通の様に大きく報道されると企業のイメージダウンも大きいものになります。労働時間を管理することや日頃からスタッフの悩みを聞く機会を増やすなどの対策が必要です。

午後のセミナーは仕入先の橋本総業様によるものでした。「従業員の心を動かす労務・マネジメント技術」と題し、弁護士の堀井先生による講演です。
たとえば女性からセクハラの相談があった場合、女性と男性の言い分を聞いてみると、事実が食い違うことが多いそうです。しかし両者とも嘘をついているわけではなく、感情の違いで見るポイントが変わってくる。あるいは女性の場合、相手の男性の事が嫌になってしまうと、最初は好意を持っていたとしても、最初から嫌だったと思い込む傾向があるとのことです。また、最近の若い世代は小さいころから大事に育てられているので、自分は会社に大事にされるのが当たり前と思う傾向があり、それが上司との意識のギャップになっているケースが多いそうです。

人手不足が叫ばれる昨今、人に辞められないように配慮していくこと。
気持ちよく仕事ができる環境を整えること。
これらが企業にとって重要な課題であることが大変よくわかった一日でした。

萩市 北九州市 旅行

投稿者:落合智貴
5月にお得意様をお連れして山口県萩市と福岡県北九州市などを観光してきました。
最終目的地は小倉の「TOTOミュージアム」です。

萩市はかつては観光の名所でしたが、最近はなかなか観光客が集まらないようです。
一昨年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」で一時は注目されました。
地元の方は吉田松陰を「松陰先生」と皆が呼び、尊敬しているようでした。
萩市は総理大臣を最も多く出した地域であるというのも地元の方々の誇りだそうです。
「花燃ゆ」を見た方は一度行ってみてはいかがでしょうか。
「萩八景遊覧船」に乗りましたが、約40分で川や海から萩の町並みをゆったり見ることができるのでお勧めです。

二日間ともに天気が良く、さわやかな気候のなか旅行ができました。
景色が良かったところをダイジェストでご紹介します。

【関門橋を下関側から見たところ】
【関門橋を下関側から見たところ】
   
【関門海峡 海の向こうは門司港】
【関門海峡 海の向こうは門司港】

         

【萩市の城下町には見事な白壁が残っています】
【萩市の城下町には見事な白壁が残っています】
   
【松陰神社(世田谷ではありません)】
【松陰神社(世田谷ではありません)】

    

【秋吉台は空と大地が見事なコントラスト】
【秋吉台は空と大地が見事なコントラスト】
   
【小倉城は大きくはありませんが白壁が見事!!】
【小倉城は大きくはありませんが白壁が見事!!】

   

残業税の導入??

投稿者:落合智貴
「サービス残業は脱税になります!」
そんな世の中がきたらどうなるでしょうか?
『1日8時間、または1週間40時間の法定労働時間を超える労働については割増賃金を払わなければならないが、この割増された賃金の2割が“時間外労働税“として労使折半で税金を納めなければならない。』
この小説は架空の未来を描いたものですが、あながち無い話ではないなあというのが正直な感想です。
“残業税務調査官”いわゆる「マルザ」という役職ができて、税務署と労働基準監督署が共同で調査をするという設定です。
安倍政権は働き方改革を標榜しておりますが、過労死や過労自殺を防ぐという目的と、税収を増やすという目的が合致したこの税法は本当にあり得そうですね。
非正規雇用を酷使するビジネスモデルは今の人手不足の状況をみると長く続かないのではないかと思います。
光文社文庫の「残業税」(小前亮著)。
ご興味を持たれたら読んでみてください。

子ども数が減少中

投稿者:落合智貴
少子高齢社会と言われるようになって久しいですが、日本の人口はすでにピークを越え、減少に向かっています。
高齢化の理由は医療・健康管理の発達による長寿というのが大きいと思います。
子供の減少に関しては、結婚しない人が増えたり、結婚しても子供を産む数が減っているということもあるようですね。

先日の「こどもの日」を前に総務省が発表した14歳以下の子供の人数は1954年の2989万人をピークに半減し、今年は1571万人でした。総人口に占める子どもの割合は1954年には35%程度であったのが、今年は12.4%だそうです。
ただし、都道府県別にみると東京都だけは約12000人増と、前年より子どもが増えました。
その他の道府県では減少とのことです。
東京への一極集中がまだまだ進んでいるということです。
東京の地価動向は下がる気配がありませんし、建設業界も東京はまずまず好調と言えると思います。

1947年前後生まれの団塊世代と1973年前後生まれの団塊ジュニアの世代に大きな山があり、その後はなだらかに出生数が減少しています。
この後新たな山が現れることはあるのでしょうか?
待機児童問題や世帯収入の減少など様々な問題が絡んでいると思います。
程よい人口を維持するのは難しい事なのですね。

大塚商会のグッドパートナー制度

投稿者:落合智貴
コンピューターや複合機、IT全般で当社がお世話になっているのが㈱大塚商会さんです。
平成6年ごろからのお付き合いだと思いますので20年以上ですね。
会計ソフト、給与ソフトの導入が最初のお取引でした。その後、販売管理ソフトの「スマイルα」を導入し、今では当社の在庫管理や請求業務の基幹システムとなっています。コピーやFAX、プリンター機能は今では複合機としてネットワークの中に組み入れられています。

お付き合いが長くなるにつれ、「導入事例集」という冊子への掲載を頼まれたり、昨年は「経営戦略セミナー」でのパネラーとして登壇したりとご協力をしてきました。
これらのご協力をご評価いただき、このたび㈱大塚商会「グッドパートナー」という全国で300社しかない仲間の一社に加えていただきました。
グッドパートナー制度は、先進的なIT構築に積極的に取り組んでいる得意先と大塚商会が協業関係を結び、共に業界の成長・発展に貢献することを目指した活動です。
新たにシステムを導入しようとしている会社さんに経験やノウハウを提供することも大きな役割の一つです。
        

【グッドパートナーの証しを頂きました】   【ご褒美に当社オリジナル瓦せんべいを作っていただきました】

当社が行っているIT活用は、在庫管理・ホームページによる情報発信・ネット通販 など珍しいものではありませんが、いつも少しだけ時代の先を行けるようにと努力して参りました。
少しだけ時代の先を行くには専門家のご指導が必要です。
これからも大塚商会さんのご指導をいただきたいと思っています。

セブンイレブンの単品管理

投稿者:落合智貴
当社がコンピューターによる在庫管理を開始したのが2000年ですから今から17年前になります。
それまでの在庫発注は倉庫番の「勘と経験」に頼るものでした。
コンピューター在庫管理を開始するときに参考にしたのが「セブンイレブンの単品管理」でした。
セブンイレブンを実質的に日本で創業した鈴木敏文氏は“死に筋商品の排除”に徹底的にこだわりました。
面積の小さいコンビニでの売上を増やそうと思ったら、消費者の必要なものを徹底的に追及することが必要との考え方です。

当社では今でも、商品1アイテムごとの売り上げ個数を検証し、在庫個数を多すぎず、少なすぎない数量に補正していく作業を毎月行っています。
在庫回転率というのは 売上個数÷在庫数 で計算されます。
当社では単品管理を始めて以降、売上個数が増えていき、在庫数は減っていきました。
つまり在庫回転率が劇的に上がっていったのです。
売り場の商品を常に新鮮に保つことが大事なのはコンビニでも管材屋でも同じことです。

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近著「鈴木敏文 孤高」(日経ビジネス編)では昨年不本意な形で引退をした鈴木氏の軌跡を追っています。
イトーヨーカ堂の創業者の伊藤雅俊氏が鈴木氏を信頼し、大きな器で権限を与えたことが今のセブンイレブンの成功につながっています。
鈴木氏は、もしダイエーの中内功さんや西武の堤清二さんの下だったら1年も持たずに辞めていただろうと語っています。セブンイレブンの創設も当初は伊藤氏は反対でした。コンビニという業態は、それだけ当時の常識からは外れた新規事業だったということですが、最後は伊藤氏は鈴木氏に任せました。
強いリーダーシンプが必ずしも成功するとは限らない。我慢強く部下に任せることで成功する場合もある。
この二人の関係はビジネスのケーススタディとして非常に興味深いものだと思います。

カルロス・ゴーン

投稿者:落合智貴
日産自動車のカルロスゴーン氏がCEOを日本人の西川廣人氏に譲ることを発表しました。
現在ではルノーのCEOと日産のCEO、三菱自動車の会長とまさにグローバルな活躍を続けています。
カルロスゴーンと言えば窮地に陥っていた日産自動車に、仏ルノーから45歳の時に送り込まれ、1999年からCOOとして再建をスタートさせました。それから18年、日産自動車を見事に復活させ、多くの日本人経営者から賞賛を浴びました。
近著「カルロスゴーンの経営論」はGRLP(逆風下の変革リーダーシップ養成講座)という幹部育成プログラムの中の、参加者との質疑応答をまとめた本です。

この本には経営の基本に忠実に従っているゴーンの考え方のベースが随所にちりばめられています。私が心に残った言葉をここでご紹介したいと思います。

●誰もが「従来通りでいい」と言う中で、自分だけ「ノー」といえる人こそリーダーである。
●「リーダーであること」を決めるのは自分ではなく、周囲の人たちである。
●リーダーとして周囲から認められる要件は、繰り返し結果を残していくことしかない。
●判断や行動の一貫性を保つには、熟慮し自分に正直であることが必要。
●「完璧なリーダー」はいないが「完璧なリーダーに見せる」ことはできる。問題が発生してから対応するのではなく、失敗が生じる兆候や可能性を見極めて事前に是正することが必要。
●厳しい決断をする時は、「信念を持つ」「実行させる」「期待できる成果を示す」。
●リーダーは中長期的な目標を示すとともに短期的な問題解決をしなければならない。
●モチベーションが高まるのは「自分自身が何かに貢献していると実感できている時」と「自分自身が学んでいると思えている時」。
●危機的状況の会社にいる人は、会社の変革に参加できることを「素晴らしい好機」と考えるべき。
●複数分野を経験させることと年功序列を廃することがリーダー育成の要点。

他にもリーダーシップのヒントがたくさん見つけることができると思います。
ご興味を持たれた方は是非お読みすることをお薦めします。

「老いる家 崩れる街」

投稿者:落合智貴
講談社現代新書から出ている「老いる家 崩れる家 ~住宅過剰社会の末路~」(野澤千絵著)を読みました。
日本の人口は2010年の1億2806万人をピークに減少が予想されています。
一方、日本の総世帯数が5245万世帯に対し、住宅のストックは6063万戸あるそうです。
つまり住宅ストックの約16%は空き家であり、その数は800万戸を超えるということです。
今後人口減少と世帯数の減少が進み、2023年には空き家数1400万戸、空き家率が21%になるとこの本は予想しています。
2015年1月に相続税の基礎控除が低くなったことが、相続税対策として賃貸アパートを建築することを促進しました。都心部だけでなく地方においても農家の跡継ぎ不足により農地を賃貸アパートに転用する例も増えているそうです。タワーマンションの建築によって都心のマンション世帯は増え続けています。

都市計画の規制緩和によって、都市部から離れた場所に住宅が建ちます。そうするといわゆるスポンジのようなスカスカな状況が進みます。都市の面積は広がるものの、社会インフラのコストが上がる状況が進んでしまうということです。
コンパクトシティを作っていこうとの国の政策があるにもかかわらず、現実には人口の低密化が進んでいるというのが現状のようです。

不動産業界は過去の成功体験をもとに建設を続けることになります。賃貸住宅を建てれば大きな利益が残るとの成功体験も大家さんは持っているでしょう。
このバブルはいつか弾けるとこの本は警告しています。

建設に関わる身としては建設需要が増えたほうが良いと考えるのですが、この状況は将来に大きなリスクを残すということを頭に入れておかなければなりませんね。

落合住宅機器株式会社へ入社をご検討の皆様へ

私たちは65年に渡り、社会インフラの一つである水道や空調の仕事にたずさわってきました。会社とは社会のお役に立ち続けなければ存続出来ないものだと思います。

何故私たちは65年もの長い間、存在し続けることができたのでしょうか?

戦後の復興のなか、汗をかきながら商品を運び続けた先輩たち・・・
FAXがない時代に電話で必死に注文を聞き続けた先輩たち・・・
パソコンがない時代に、夜遅くまで手書きで売り上げ伝票を書き続けた先輩たち・・・

今では携帯電話やITが普及しましたが、いつの時代も仕事の苦労は絶えないものです。

しかし、私たちは働かなくてはなりません。
生活のため  家族のため  お客様のため  ・・・そして未来の子供たちのため

仕事とは誰かのために頑張ることで誰かの役に立ち、そしてお給料がもらえるものではないでしょうか。

私たちが売っているものは、建物の設備として10年、あるいは50年以上使われることもあります。お客様に喜んでもらえ、カタチに残る仕事です。
歴代の社員たちが会社の歴史、社会の歴史を作ってきました。

私たちはチームワークを大事にしています。人の悪口は言わず、困っている人がいたら助け合う風土があります。仲間と会社のために役に立ちたいと思っている人ばかりです。

私たちと一緒に歴史を作りましょう!!

落合住宅機器株式会社
取締役社長 落合智貴

山陰旅行のご報告

投稿者:落合智貴
年明けの三連休。家族旅行で山陰地方に行きました。
山陰はなかなか行く機会がなく、学生時代に島根県の多伎町でスイム・ランの大会に出て以来だったと思います。25年ぶりくらいですね。
全体の感想はとにかく観光地に人が少ないということです。
やはり山陰地方はアクセスの問題で、なかなか観光客が集まらないようです。
東京では外国人が最近とても多いですが、山陰ではほとんど見かけませんでした。
機会があれば皆様是非お出かけください。

  
まずは鳥取砂丘コナン空港に降り立ち、鳥取砂丘を初めて見ました。
天気が良く、砂と海と空のコントラストがきれいでした。

  
島根県では松江で一泊し、宍道湖、出雲大社、石見銀山などを見てきました。
島根県はとにかく東西に長く、レンタカーの移動は一日がかりでしたね。
日本海沿いにはところどころに風力発電のプロペラが回っていました。

     

  
山口県では萩城跡を散策し、旧武家屋敷付近に宿泊しました。松陰神社のなかには松下村塾の建物が残っており、吉田松陰歴史館もありました。地元の人は「松陰先生」と呼んで皆が尊敬しているそうです。
美祢市にあります秋芳洞と秋吉台も見てきました。自然の迫力がすごかったですね。

  

  
最後に関門海峡を渡り福岡県の北九州に渡りました。
小倉城を見て、最後に昨年できたTOTOミュージアムを見ました。
当日は月曜休館日で中は見学できませんでしたが、今度お客様をご案内するツアーを組みたいと思っています。

謹賀新年 2017年

新春を迎え皆々様のご多幸をお祈り申し上げます。
旧年中は格別のご厚情を賜り誠に有難うございました。
当社は本年二月に創立六十五周年を迎えます。
これもひとえに皆様方のおかげと心より感謝申し上げます。
これを機に社内体制をより強固にし、お客様の役に立つ会社を目指して参ります。
社員一同益々努力していく所存でございますので、本年も何卒ご指導を賜ります様宜しくお願い申し上げます。
貴社の益々のご発展をご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。

平成二十九年 元旦
〒151-0071            
東京都渋谷区本町4-4-13      
落合住宅機器株式会社    
代表取締役社長 落合智貴