投稿者:落合智貴
新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言が5月14日に東京圏、大阪圏、北海道を除いた39県で解除されました。東京都においても一日の新規感染者数がここの所10~20人程度と自粛の効果が表れており、経済再開も視野に入ってきました。仮に緊急事態が解除されたとしてもマスクの着用や三密を避ける行動は当面続けなければなりません。仕事のやり方も大きく変わってきそうです。
コロナ後の経済は今までとどう変わっていくでしょうか?
今年3月に中国からの製品が入ってこない時期がありましたが、これは供給側の問題でした。一方4月以降、緊急事態宣言が発令されてからは消費者の動きが制限され、需要側の問題として経済が停滞したという事になります。今朝の日経新聞では、解雇や賃下げによる個人収入減や、感染の恐れが消費を委縮させるなど、世界的にデフレが忍び寄っていると報じています。
今後、供給サイドとしては例えば工場などで三密を避ける対応を取るために生産工程が長くなるといったことがあるかもしれませんし、海外からの輸入の頻度が落ちることも考えられます。
需要サイドとしては飲食関係、特に接待需要は以前よりかなり少なくなるでしょうし、海外旅行が減り、東京オリンピックで期待されたインバウンドも大きな成長は期待できないかもしれません。
地価が下がってくることも予想されます。銀座・赤坂・六本木など接待産業が柱の街では客足が遠のき、テナント賃料が払えなくなるお店も増えてくるはずで、テナント料の暴落から地価暴落につながることが予想されます。オフィスエリアにおいてもリモートワークが普及すると広いオフィスが不要になり、同じく地価が下がることになります。“密”を防ぐには都心に多くの人が集まる構造を変えない限り難しいのではないでしょうか。
バブル崩壊・金融危機・リーマンショック・東日本大震災とこの30年で幾度の危機がありましたが、コロナショックはこれらをはるかに上回ると言われています。
非常に難しい時代に突入したようです。