都立城南職業能力開発センターで出張授業(後半)

投稿者:落合智貴
9月22日に行った、都立城南職業能力開発センター配管科への出張授業の後編です。

クボタケミックス
CK金属・オンダ製作所に続き、クボタケミックスさんに登場頂きました。
火災の際に延焼を防止するための緑色配管材である「KC耐火ビニルパイプ」と、保温材付きの白色の配管材である「KCドレンパイプ」をカットサンプルなどを見せながらご説明頂きました。そのあと青い電気融着式のポリエチレンパイプ「スーパータフポリ」の施工を実演頂きました。パイプ接続部分のスクレープ作業、アセトンによる汚れのふき取り、クランプの設置、電気の通電といった流れを体感頂きました。

落合講義
最後は教室に戻り、私が講義いたしました。
塩ビ管・鉄管・銅管・ステンレス管・樹脂管など幅広い管種の大まかな説明から、支持金具・接着剤・保温材・水栓金具・バルブ・ダクトなど周辺の資材についても大まかにご説明いたしました。

城東校に続き、城南校でもこの特別講座は年二回の定例講義になりそうです。
ご協力いただいたメーカー様に感謝申し上げるとともに、受講された生徒さんが卒業後に設備業界で活躍されることをご期待しております。

都立城南職業能力開発センターで出張授業(前半)

投稿者:落合智貴
10年ほど前から足立区綾瀬にあります都立城東職業能力開発センターで出張授業をしておりますが、今回初めて品川シーサイド駅近くにあります都立城南職業能力開発センターの配管科で授業を依頼されました。
城南校の配管科は20年前に私自身生徒として6か月通った学校です。
建物の雰囲気や外部講師の先生方もあまり変わっておらずホッとする空間ですが、この20年の間に配管材料は進化を続けています。
今回のご依頼は城東校と同様、日頃の訓練では経験していない、高機能な配管材料をレクチャーしてほしいとのことです。
架橋ポリエチレンや電気融着式の青いポリエチレン管などは20年前にはまだそれほど普及していませんでした。
今回は城東校で参加いただいているメーカーとは違う3社に来ていただきました。

シーケー金属
一社目はシーケー金属さんです。
ねじ込み継手で有名なシーケー金属ですが、リケンとの合弁会社を作り生産体制を統合しているため、日本の鉄管継手メーカーではプロテリアル(旧日立金属)に並ぶ大きな勢力です。
今回は黒・白・コート・管端防食継手・埋設用継手・シール材不要製品・ネジ込み不要のメカニカル継手などを見せていただいたほか、グルービングによるハウジング継手の説明も行いました。またステンレス配管に使用するプレス式・拡管式・ワンタッチ式の継手もご説明頂きました。

オンダ製作所
二社目はオンダ製作所さんです。
架橋ポリエチレン管用の継手には「内面シール構造」と「外面シール構造」があります。
「内面シール構造」はパイプの外キズによる漏水リスクが少ないというメリットがある反面、流量損失が大きいというデメリットがあります。一方「外面シール構造」は反対にパイプの外キズに弱く、流量損失が小さいという特徴があります。
オンダ製作所では「外面シール構造」を推奨しており、特に『Revos』シリーズでは継手内面のカーブを緩やかにすることでより流量損失を少なくする高付加価値商品です。リフォームの場合、流量損失が大きい継手を使うと、以前よりも水量が弱くなったとお客様からクレームになることがあるそうですが、『Revos』を使えばそのリスクは減らせます。
今回の授業では「内面シール」「外面シール」「REVOS」のそれぞれエルボを10個使ったデモ配管に水を流し、水量がどれだけ違うかを生徒さんに体感して頂きました。

タカラスタンダード ショールーム見学

投稿者:落合智貴
タカラスタンダードの新宿ショールームを見学してきました。
ホーローキッチンで有名なタカラスタンダードですが、ホーロー(琺瑯)とは、鉄、アルミニウムなどの金属材料表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)を高温で焼き付けたものだそうです。
ショールームではホーローキッチンの表面の素材を木のハンマーで強くたたく実験をしてくれましたが、よっぽど強くたたかないと凹まないことが分かりました。また同じくホーロー表面を火で焙ってみると、ススが付きますが布巾で拭くとススはきれいに取れます。燃えたり焦げたりすることはないそうです。

フルモデルチェンジしたLEMURE(レミュー)シリーズでは木目のデザインを実現。
木製に見えるキッチン表面はホーロー素材です。
タカラ キッチン
お風呂もホーロー素材。油性マジックも水をかければ簡単に落とせます。
タカラ バス
イメージキャラクターは土屋太鳳さん。
ショールームレディーと同じ服装でメディアに登場してくれています。
タカラ 土屋太鳳

キャッシュレス決済の導入

投稿者:落合智貴
韓国や中国で早くから進んでいたキャッシュレス決済ですが、日本でもこの2~3年でかなり定着してきました。私自身もコンビニや飲食店ではPASMOを使うことが多くなりました。
当社に来店される初めてのお客様でも“キャッシュレス決済ができないか?”とのお問い合わせが増えてきました。
この度当社ではキャッシュレス決済システム「AirPay」を導入いたしました。
クレジットカード、交通系カード、バーコード決済(●●Pay等)がご利用いただけます。
手持ちの現金を気にせずにご利用できるようになりましたので、是非ご活用下さい。
尚当社と口座を開設の、月締めご請求払いの場合にはご利用できませんのでご了承下さい。

airpay

三菱電機暮らしと設備の総合展2023

投稿者:落合智貴
8月23~24日に東京ビックサイト西ホールにて「三菱電機暮らしと設備の総合展」が開催されました。以前は毎年行われていましたが、コロナ禍で開催できず、4年ぶりの開催となりました。
展示場ではBtoCコーナーとBtoBコーナーに分かれていました。
BtoCコーナーではルームエアコンやエコキュートに加え、冷蔵庫や洗濯機など家電品の展示もありました。
BtoBコーナーでは業務用空調機や照明器具、全熱交換機ロスナイなどが展示されておりました。
三菱電機
商社主催の商品説明会ではエアコンにおける三菱電機の省エネの優位性を中心に説明がありました。
原油価格の高騰により電気代が上がっている昨今、省エネは注目のポイントになっています。
ムーブアイ機能によって、人がいる場所に限定した空調が行われるなど、省エネ性と快適性を重視しているのが三菱電機の特徴です。

第55回 管工機材設備総合展

投稿者:落合智貴
令和5年7月25~27日に東京ビックサイト南ホールにて「第55回管工機材設備総合展」が開催されました。今回はAKB48の4名を迎えての開場式やトークショーも開催されました。
管工機材展開場式
【柏木由紀さん含めAKB48の4名のメンバーが開場式テープカットに参加】

水栓メーカーのSANEIさんではデザインを重視した水栓を展示していました。
SANEIは17ものデザインシリーズを持っており、それぞれのコンセプトで特徴を表現しています。
展示していたのは『ROFFINE』シリーズのシャワーです。
『ROFFINE』のコンセプトは“五感を満たす心地よさ。“
ヨーロッパ調のシンプルで洗練されたデザインで、時間がゆっくりと流れるような、落ち着いた空間を演出するとのことです。
高級ホテルなどで、蛇口を開けた瞬間にシャワーから冷たい水が出るとクレームになってしまう。そうならないようにヒーターを使って即お湯が出るようにしているそうです。

SANEI

関東グランドフェア2023

投稿者:落合智貴
7月7~8日に幕張メッセで「関東グランドフェア2023」が開催されました。
ユアサ商事の得意先である「やまずみ会」が主催となり、ユアサ商事の仕入先メーカーが出展する展示会です。
コロナによる行動規制がなくなって初めての開催となりました。
ようやく日常が戻ってきたことを実感しました。
グランドフェア2023
東尾メックではSU管用拡管式継手「KKベスト」を展示していました。
拡管式の工法ではまれに袋ナットの緩みによる事故があるそうです。
「KKベスト」はパイプを拡管した後に、袋ナットをレンチで締め付けるのではなく、手回しで所定の位置まで回した後、ピンクやブルーやグリーンの回り止めのロックリングを挿入すれば施工完了です。
レンチで締め付ける作業がないのは画期的だと思います。
東尾メック

第55回管工機材設備総合展がいよいよ開幕!

投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合(東管機)と東京都管工事工業協同組合が隔年で交互に主催する「管工機材・設備総合展」が東京ビックサイトで7月25日(火)~27日(木)に開催されます。
2年前はコロナ感染防止のために中止であったため、東管機が主催となるのは4年ぶりとなります。
今回の目玉はAKB48がゲスト参加することです。
7月25日のオープニングセレモニー及び11時30分から行われるトークショーに、AKB48の小田えりなさん・柏木由紀さん・平田侑希さん・向井地美音さんの4人のメンバーが登場する予定です。
また新たな試みとして、出展メーカーさんの展示の様子をユーチューブで発信する「東管機商チャンネル」を開設しました。
お忙しいとは思いますが、ぜひ多くの方々にご来場・ご見学頂きたいと思います。

管工機材展

東京ガス ガスてなーに

投稿者:落合智貴
給湯器メーカーのノーリツさんの勉強会で豊洲にある「がすてなーに」を見学してきました。
がすてなーに ガスの科学館」は2006年に豊洲で開業し、暮らしを支えるガス・エネルギーの特長や、これからの暮らし・社会、SDGsや地球温暖化(または気候変動)などの社会の課題について、体験しながら考え、楽しみながら学ぶ施設です。

ガスは主に海外からタンカーで輸入されています。ガスは気体で家庭などに供給されますが、輸入の際は液化されて運ばれます。気体の天然ガスをマイナス162℃に冷やすと液化され体積が600分の1に圧縮されるため大量のガスを運搬できることになります。
これは「液化天然ガス」あるいは「LNG」と呼ばれます。
LNGは国内のガス貯蔵施設に液体のまま保管され、各家庭に供給する段階で大量の海水をかけて温度を上げて気化させます。ガスは本来無臭ですが、ガス漏れに気づきやすいようにわざと臭いをつけて家庭に供給されます。この臭いの成分はガス会社によって違うそうです。
ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー供給の混乱が続いていますが、日本の天然ガスはオーストラリアが最大の輸入元であり、2位はマレーシア、3位はカタール。ロシアは4位ですから元々ロシアへの依存度は高くないそうです。
エネルギーの安全保障の観点から、原油も含めエネルギーの調達は一国に集中しないことが大切ですね。
ガスについて勉強したい方は「がすてなーに」に遊びにいってみてはいかがでしょうか。

ガスてなーに
【ガスの配管では黄色いポリエチレン管が使われています】

管機連社員総会2023

投稿者:落合智貴
全国管工機材商業連合会(管機連)の社員総会が6月21日にグランドアーク半蔵門で行われました。私が総会の司会を担当するのは10年連続になりました。
総会後の講演会では4名の講師の皆様にお話しを伺いました。

●経済産業省 製造産業局 素材産業課 吉村課長様
「素材産業を取り巻く現状と課題」
世界ではカーボンユートラル目標を表明する国・地域が増えており、GX(グリーントランスフォーメーション)に向けた大規模投資競争が激化している。日本でも菅義偉政権時代に2050年カーボンニュートラルを宣言した。
賃上げ確保のための、価格転嫁・取引適正化に向けた取り組みを推進している。

●国土交通省 住宅局 住宅産業課 山下課長様
「住宅建築行政の最近の動向」
2050年のカーボンニュートラルに向けて、住宅・建築物分野の省エネ対策を進めている。
住宅の省エネリフォームへの支援強化として補助金を設定。高断熱窓・高効率給湯器の設置・開口部や躯体等の省エネ改修工事が対象。

●厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課 名倉課長様
「最近の水道行政の動向について」
上水道事業の水道整備・管理行政の管轄は2024年4月より厚生労働省から国土交通省に、また水質基準の策定等については環境省に移管されることになった。これで上下水道一体で国交省が管轄することになる。
水道本管において法定耐用年数を超えた管の比率は令和2年で20.6%に達している。
人口減少による水道料金収入の減少が予想され、水道財政は益々厳しくなっていく。
水道料金の値上げと投資規模の削減など検討している。

●元内閣官房国家安全保障参与 宮川眞喜雄様
「国際情勢について」
広島で開催されたG7先進国首脳会議ではロシアのウクライナへの侵略を非難する強いメッセージを送ることが出来た。ゼレンスキー大統領の参加により注目度を高めることが出来た。グローバルサウスの経済的存在感は増している。中国の台頭により米国主導の国際機関は機能不全に陥っている。

管機連総会2023
【意見交換会であいさつする管機連の橋本政昭会長】

落合住宅オリジナルカタログ2023.6版完成

投稿者:落合智貴
コロナ禍以降じわじわと資材価格の上昇が進み、昨年(2022年)2月のロシアのウクライナ侵攻を契機に資源高騰に拍車がかかりました。
この3年は設備関連の資材も毎月のようにいずれかの商品の値上げが行われています。

当社ではオリジナルカタログ(定価表)を作成するようになって7年になります。
紙の価格表ではリアルタイムの情報をお伝えでできないというデメリットはありますが、当社の在庫アイテムを一覧できるものとして毎年改定版を作成しています。
新規のお客様には会社案内としての機能も果たしており、当社の品ぞろえの豊富さを実感して頂く役割を果たしていると思っています。
この度2023年6月版が完成しました。
是非お手元に置いていただきご活用ください。

オリジナルカタログ2023.6

「マイセット」が「ワンド」に社名変更

投稿者:落合智貴
キッチンには一枚の天板の下に各機能が一体化された「システムキッチン」と独立した部品を並べて配置する「セクショナルキッチン」があります。
「セクショナルキッチン」のトップメーカーが『マイセット』です。
『マイセット』は60周年を機に、令和5年5月1日に社名を『onedo(ワンド)』に変更しました。『マイセット』時代にはバカボンのキャラクターを表紙にしたカタログでおなじみでしたが、雰囲気がガラッと変わりましたね。

社名に込めた思いは、沢山の「誰か(one)」の「行動(do)」に支えられながら育ち、より一層世の中に貢献して参りたいということで「onedo(ワンド)」にしたそうです。
賃貸マンションの流し台にはよく使われるメーカーです。
皆様もぜひ新しい社名を覚えてください。
益々の発展を応援していきたいと思います。

ワンド

製販懇談会2023.4(後半)

投稿者:落合智貴
4月24日に行われた東京管工機材商業協同組合の製販懇談会の後半をご報告します。
テラル、三菱電機住環境システムズ、TOTOの三社の発表がありました。

●テラル
昨年は主に増圧ポンプの納期遅れでご迷惑をかけた。半導体の部品供給不足が原因。特に昨年春の上海ロックダウンではモーター部品が逼迫した。昨年10月以降生産は回復し、受注残はかなり解消してきた。加圧ポンプは2週間の通常納期に戻っており、増圧は1年かかっていた納期が5ヶ月まで縮まっている。増圧ポンプの「MC5S」はセパレート搬入、制御盤回転仕様、スマホで使えるメンテツールを搭載 などが特徴。
テラルMC5S
●三菱電機住環境システムズ
2022年度の住宅着工は99%、非住宅は106%で特に倉庫需要が好調。ルームエアコンの需要は、寒冷地での暖房のニーズ・電気代高騰による省エネニーズが高まり好調。換気扇・ロスナイはコロナ特需があったが反動に警戒している。エコキュートは東日本大震災前のオール電化ブーム時に設置した製品の買替え需要の時期に来ている。国の「給湯省エネ事業補助金」も活用してほしい。

●TOTO
2022年度はウォシュレットやバス換での納期遅れでご迷惑をかけた。住宅リモデルが伸長したもののパブリックは新築・リモデル共に前年割れ。タッチレス関連商材は伸びている。2023年度は新築住宅は減少の見込み。リモデル需要の創造と刈り取りが課題。システムキッチンのザ・クラッソが国際的なデザイン賞であるbest of the best を受賞した。原材料価格が上昇しており8月に製品値上げを予定。

製販懇談会2023.4(前半)

投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合の製販懇談会が4月24日に明治記念館で行われました。6社のメーカー様から発表がありました。前半3社の内容をまとめてみました。

●リケン
ねじ込み継手の2022年の販売重量は前年比97%。ハウジング継手は上期125%、下期120%となる。都心の大型物件でグルービング加工の案件が増えている。ステンメカニカル継手は前年比90%。ステンレスメカニカル継手の新商品として「TLジョイント」を発売した。ナット緩み止め防止機能が付いた商品。「サスフィット」は2024年に販売中止の予定。

●フネンアクロス
耐火二層管に関して今後価格改定の予定はないが、原油価格高騰の不安や物流コストの上昇も懸念され予断は許さない。昨年はエーアンドエーマテリアルとバクマ工業が耐火二層管事業から撤退し、ケイプラも消防検査が必要な物件では採用できない状態になっている。フネンアクロスの2023年3月期は前年比144.3%と過去最高。フネン通常品151%、小口径159%、HT154%、アクロスジョイント125%、シャオン136%、音ふうじ116%、200φ136%。都内大型物件が好調。大阪はIR、万博の需要に期待。

●キッツ
2022年度バルブの生産数量は横這いだが、値上げの影響で金額は前年比107%の見込み。ステンレス鋼製品は右肩上がり。青黄銅は微減。鋳鉄は横這い。鋳鍛鋼は減少傾向。再開発案件は人手不足で遅れがち。日本の製造業は海外生産から国内生産への国内回帰が進んでいる。キッツはサプライチェーンの強化を目的にベトナム工場を新設する予定。

製販懇談会2023.4

リンナイが単独展示会を開催

投稿者:落合智貴
ガス給湯器でおなじみのリンナイさんが「Go to meet Rinnai2023 ~見て、聞いて、ふれる、新たな発見がみつかる2日間~」と題したリアル展示会を4月13~14日に東京国際フォーラムで開催しました。

リンナイをはじめとする給湯器メーカーは、コロナ禍の初期からベトナムのロックダウンの影響などから部品調達が出来なくなり、製品が供給できなくなりました。給湯器の故障については修理で対応し、新築現場では竣工や着工を遅らせるなど、建設業界では大きな影響が出ました。最近は一般的な給湯器はおおむね正常な生産体制に戻ったとのことですが、床暖付き給湯器など未だに納期がかかる製品もあるそうです。

リンナイ
今回のリンナイさんの企画は各室に分かれての商品説明セミナーや会社方針説明会が行われました。
展示会では主に「幹太くん」と「ECO ONE」が紹介されていました。
ガス洗濯乾燥機「幹太くん」は電気式の全自動洗濯乾燥機よりも乾燥時間が半分で済み、ランニングコストも少ないことから根強い人気です。今回発売される新モデルでは操作ボタンをスタイリッシュにしたり、“花粉ケア“など使用シーン別のコースも充実しました。
ハイブリッド給湯器「ECO ONE」は電気を使ったヒートポンプ式の給湯機能にガス給湯を付加したものです。電気での稼働を基本としながら、お湯を多く使う時間帯や追い焚き時にはガス給湯を稼働させるなど、タンクへの貯湯も活用しながら使用湯量の学習と制御技術によって高効率な給湯ができる製品です。

コロナ禍も少し落ち着き始めた今、リアルな展示会が開催されるようになったのはうれしいことですね。

2023年版管工機材の教科書 完成!!

投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合として発刊している「管工機材の教科書」は2019年に初めて作られたものです。2作目の2021年版に続き3作目の2023年版が先日完成しました。
今回の2023年版では管工機材業界でSDG‘Sに熱心に取り組んでいる企業を紹介していると同時に、販売代金の一部をSDG’S団体に寄付するという仕組みを導入しています。
寄付先の日本水フォーラムは寄付された資金を使って、アジアやアフリカなど水環境に恵まれない国に対して、きれいなトイレや井戸を建設することに活用しています。
管工機材業界は省エネや節水などCO2排出削減につながる商品開発を重要視している業界です。この業界で働く方々が自分たちの仕事が社会の課題解決に結びついていると実感できると思います。
他にも2021年版との違いとしては新たに「換気」の章を加え、「空調機器」の章も大幅に内容を刷新しています。ページ数も2021年版より15%増えています。
2021年版に続き、巻末の問題集も100問用意されています。
私が作成委員長として始めたこの教科書も毎回内容を充実させ、徐々に業界内でも認知されてきました。
多くの方にご活用いただけたら嬉しく思います。

管工機材の教科書2023
東京管工機材商業協同組合のホームページから申込書がダウンロードできます】

金属継手メーカーの業界再編【日立・JFE】

投稿者:落合智貴
金属継手
鋼管や金属継手はかつて管工機材業界では主流の管種でした。昭和40年代くらいまでは飲料用の給水管においてSGP白と白継手が使われておりました。しかし水道管の赤錆が社会問題となり、それを解消すべく昭和50年前後から、粉体ライニング鋼管(PA,PB,PD)とコート継手の組み合わせが登場します。しかし鋼管の管端部や継手の残り山ネジの金属部分が赤錆を発生させることが分かり、昭和60年前後に管端防食継手(コア入)が開発され、今でも塩ビライニング鋼管(VA,VB,VD)と組み合わせで使われることが多いです。

しかし平成10年代くらいから、従来からある塩ビ管に加え、架橋ポリエチレン管(白色)やポリブテン管(黄色)が登場し、今では宅内配管の主流となりました。平成23年の東日本大震災を契機に、耐震性に優れた高性能ポリエチレン管(青色)が給水立管に使われることも増えてきました。給水・給湯・排水のいずれにおいても金属配管から樹脂配管への移行が進んでいるのが現状です。

そんな中、金属継手メーカーは合併やグループ再編などのアライアンスが進んでいます。
令和5年に入ってからも大きな動きがありました。
永年、金属継手のトップシェアを誇っていた“ひょうたんマーク”の日立金属は日立グループから離れ1月4日に「プロテリアル」に社名変更しました。
また、“ゆびわマーク“のJFE継手(旧日本鋼管継手)は親会社がリケンとなり5月9日より「日本継手」に社名変更する予定です。
“こまマーク”のリケンは当社がメインとしているメーカーですが、従来からCK金属と連携をとっており、「リケン・CK・旧JFE」を一つのグループとみると旧日立グループを超える勢力となります。
アライアンスの進行は、需要の減少による生き残り策ともいえるでしょう。
消火配管を含めれば金属管はまだまだ根強い需要もあります。
時代の変化に柔軟に対応できるかが生き残りのカギのようです。

東管機組合の賀詞交歓会2023

投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合の2023年の新年賀詞交歓会が1月11日に東京ドームホテルにて開催されました。コロナ禍となって2回中止でしたので3年ぶりの開催となります。
コロナ感染者数は再び増えていますが、参加された皆様は久しぶりの賀詞交歓会を楽しまれているように感じました。登壇された方々のご発言をまとめました。

賀詞交歓会2023
●東京管工機材商業協同組合 向山理事長
コロナ禍となりWEBを通じたコミュニケーションが増えてきた。スマホなどでは間違ったメッセージを送ってしまうこともあり、フェイスtoフェイスのコミュニケーションも大事にしたい。7月25~27日に開催される管工機材設備総合展は多くのメーカーの出展とご来場をお願いしたい。「管工機材の教科書」は2023年3月の発行を予定しており、販売金の一部を日本水フォーラムへ寄付する予定。アジアやアフリカで井戸が一本掘れるくらいの寄付ができるので社会貢献していきたい。
●牧原秀樹 衆議院議員 
経産副大臣として110兆円のコロナ対策を打ってきた。昨年は給湯器部品の供給不安などあったが、インフラ物資は国内調達ができるよう、国内工場への回帰には国として補助していきたい。経済安全保障の観点が必要。アフリカの人口はこれから20億人から40億人まで増えることが予想されている。アフリカの水道等インフラ整備はビジネスチャンスになる。
●足立敏之 参議院議員
国交省時代にはダムや河川に関わってきた。今年から水道事業のうち上水は厚生労働省から国交省に移管され、上下水道一体運営されることになるのは良かった。インフレになっているが、経営者の皆様には価格転嫁をしっかりして適正利潤を確保し、賃上げをお願いしたい。そのためには建設投資の増大が必要。予算確保に尽力したい。
●石島秀起 都議会議員
昨年はコロナ、ウクライナ、資源高、円安などに見舞われた。「TOKYO強靭化プロジェクト」は、風水害、地震、火山噴火、電力・通信等の途絶及び感染症の5つの危機に対して、都民の安全・安心を確保できる強靭で持続可能な都市の実現を目指して策定した。
●経産省 製造産業局 素材産業課 名須川 課長補佐
東管機組合が災害時に連携をしてくれるのは安心感がありありがたい。化学産業を担当しているがリサイクルの推進が必要。気づいた点はぜひ経産省にアドバイス頂きたい。
●東京都管工事工業協同組合 宮﨑理事長
水道法改正により上下水道行政が国交省に一体化されたのは評価したい。昨年はサプライチェーンの乱れや価格高騰があったが納期は改善してきた。昨年の第54回管工機材展は建て直した浜松町館で初めて行い、東管グランプリなども初めて行った。今後も貴組合とは盟友関係を続けていきたい。
●東京管工機材商業協同組合 斎藤展示会実行委員長
当組合最大のイベントとなる今年の管工機材展は東京ビックサイトの新しい南棟で行われる。賛助会員の皆様には多くの出展をお願いしたい。
●全国管工機材商業連合会 橋本会長
今年は管工機材展の年なのでぜひ盛り上げてもらいたい。

都立城東職業能力開発センターでの特別講座

投稿者:落合智貴
足立区綾瀬にあります都立職業能力開発センターで配管材料の授業をやるようになって来年で10年になります。6か月で生徒さんが入れ替わるのですが、入学して3か月目くらいにいつも授業を行っています。
生徒さんは入学するとまず、塩ビ管(VP管)の接着、鉄管(SGP白)の切断・ネジ切り、銅管(裸銅管)の溶接の基礎作業を学びます。
これらが終わったころに私の「配管材料概論」の半日授業を受けていただきます。
まずは私が今実際に現場で使われている高性能の配管材料をザックリと教室で説明します。
その後実習室に移り、リケンさんから、白・コート・コア入・VF・LA・トップジョイントなどの継手を見せながら鋼管継手の種類を説明してもらいます。
その次はベンカンさんです。SU管用の継手を3種類説明します。圧着式(モルコ、ダブルプレス)、拡管式(BKジョイント)、ワンタッチ式(EGジョイント)を生徒さんに施工体験して頂きます。
最後はセキスイさんです。架橋ポリエチレン管をエスロカチット継手に各自差し込んでいただきます。エスロハイパーAWは電気融着するまでの作業手順を現物を見せながら説明します。ACドレン・耐火DV継手なども商品を触っていただきます。
職人不足はなかなか解消されませんが、職業訓練校である城東校でも生徒集めに苦労しているようです。生徒さんたちの納得のいく就職と社会でのご活躍を期待したいと思います。
リケン
【リケンさんによる説明風景】

パナソニック工具 ミニ展示会を実施

投稿者:落合智貴
当社の工具展は初台に本社があった際には近くの渋谷本町公民館で工具メーカー様に一堂に集まっていただき行っていました。
令和元年に中野区江古田に引っ越してからは、工具展に適した会場が会社近くになかったため、狭いながらも1階入り口のカウンター前で2日に分けて行いました。しかし令和2年にはコロナ禍となり工具展は中止としチラシセールを開催する形をとっています。
今回新たな試みとして、11月29日に1社単独の展示をしてみました。
パナソニックさんのみの参加で、ついでに防寒対策商品も展示しました。
ウィズコロナの時代の展示会の在り方はまだまだ模索が続きそうです。
お客様に喜んでいただける形を考えていきたいと思います。
パナソニック
冬対策商品

空調タイムスに記事が掲載されました!

投稿者:落合智貴
空調関連の工事会社、販売会社、メーカーを主な読者層とする「空調タイムス」という新聞があります。この業界紙は週刊で発刊されています。
9月28日号は「空調・冷熱商社特集」が組まれており、当社をご紹介いただきました。
当社が在庫管理を大事にし、お客様が欲しいものを速やかに供給できるよう努力していることをお話させていただきました。“6400アイテムを常時在庫”というタイトルも付けていただきました。
内容はコチラから見ることが出来ますので、よろしければご覧下さい。

空調タイムス

管工機材の展示会が続けて開催!

投稿者:落合智貴
コロナ禍になってから、展示会の中止が相次いでいましたが、先月には続けざまに管工機材業界の展示会が行われました。
10月6日に愛知管工機材・設備総合展(吹上ホール)
10月14日に東京みらい市(東京ビックサイト)
10月21日に東京管工機材・設備総合展(都立産業貿易センター浜松町館)
3週連続で見学をしました。
久々の展示会ということもあり、各メーカーさんは力が入っていましたし、お客さんもいつもより多かったような印象です。

印象に残ったのが未来工業のブースです。
リフォーム用の配管カバーとしてRMシリーズはすでに定番ですが、今回コーナータイプを開発しました。
壁の平面ではなく、コーナーに直角に設置するタイプのモールです。
見た目のスッキリ感が出せるかもしれません。
未来工業RMモール

未来工業コーナーRMカバー
もう一つは樹脂製のラッキングです。
この商品は従来からあったそうですが、因幡電工さんのブースでも展示しており、これから増えてくる可能性があるのではないかと思いました。
現在ラッキングはステンレスやカラー鋼板が主流ですが、一度何かがぶつかって凹むと修復が難しいです。樹脂製のラッキングなら凹む可能性は低く、耐候性も備えており、カラーバリエーションも因幡のスリムダクトのように壁の色に合わせた選択も可能です。
未来工業樹脂ラッキング
未来工業スッキリフロート

製販懇談会2022.10(後半)

投稿者:落合智貴
10月4日に行われた東管機組合「製販懇談会」の後半3社の発表をご報告します。

●川本製作所
2022年4~8月の出荷統計では、陸上ポンプ前年比96%、水中ポンプ102%、消火ポンプ99%、増圧・加圧ポンプ78%、全体では98%。コロナの影響による部材調達不足は、モーター鋳鉄部材は安定してきたがインバーターなど電子部品が入ってこない。増圧ポンプは3.7KW以下はまだ受注停止しており、復活の目途はたっていない。

●パナソニックハウジングソリューションズ
2022年度のルームエアコンの需要は前年比98%、パッケージエアコンは102%。新しいライフスタイル需要を「健」「楽」「安」を切り口に提案していきたい。各企業は感染症対策として換気の取り組みを強化している。飲食店のお店選びでは「換気」に対するユーザーの意識が高い。商品供給は給湯設備製品が納期1か月など遅れ気味。

●LIXIL
2022年10月に定価値上げを実施。資材高騰により工事原価がマンションで134%、戸建てで138%と上がっている。新築が減少傾向にあり、リフォームに着目している。キッチン・バスなどの廃棄物処理は元請けに責任があり法令順守が必要。LIXILブランドを騙った偽物の浄水器カートリッジが出回っている。インターネットのフリーマーケットやオークションサイトで購入する際は注意が必要。
LIXIL浄水カートリッジ注意喚起情報(公式)
lixilカートリッジ

製販懇談会2022.10(前半)

投稿者:落合智貴
10月4日に東京管工機材商業協同組合で恒例の「製販懇談会」が明治記念館で開催されました。コロナの影響による供給不安がまだ残っていますがその回復具合に焦点が当てられました。
メーカー7社中前半4社の発表をご報告します。

●日本製鉄
日本経済は緩やかながら持ち直している。非住宅着工数が4~7月は良かった。資源高、円安は当面続きそう。カーボンニュートラルを目標に、高炉水素還元で鉄を作ることについて世界的に研究が進められている。

●シーケー金属
鉄管継手の生産量はコロナ前の2019年は2150t。2021年は1750tと減少。都内では大型現場は多いが、中小現場が少ない傾向。白シール付き継手が国交省で認められた。SU管用ワンタッチ拡管式継手を新発売。

●クボタケミックス
2021年度はパイプ102%、継手103%。リーマンショック以降下落を続けたが下げ止まった。ウクライナ戦争や円安の影響もあり原料は高止まり。耐火パイプやKCドレンなど環境に配慮した製品を発売。

●キッツ
バルブの生産量は2009年以降右肩上がり。最近では販売個数はあまり変わらないが値上げ効果で売上増。中小物件は動きが悪い。青銅バルブは減少、ステンレスバルブは増加傾向。耐久性重視のニーズが増えている。70周年事業として茅野工場にイノベーションセンターを作った。
製販懇談会2022.10

日本水道鋼管協会の勉強会

投稿者:落合智貴
7月29日(金)に東京管工機材商業協同組合主催の勉強会が行われました。
内容は日本水道鋼管協会(WSP)による鋼管についてです。

昭和42年(1967年)に設立されたWSPは主にライニング鋼管の普及を目指して作られた団体です。昭和40年代までは、日本の建物内給水管は主にSGP白ガス管を使っていました。亜鉛メッキ塗装をしている管ですが、長年使っていると亜鉛メッキが溶け出し、赤錆が発生するという問題がありました。それを解消するために作られたのが塩ビライニング鋼管であり、内面に塩ビ管が張り合わせてあります。よって水が通る内面は塩ビ管となりますので錆びが発生しません。ただし、継手ねじ込みの残り山やパイプ管端には鉄の部分が水に触れてしまうため「管端防食継手」いわゆる“コア入継手”が開発され、塩ビライニング鋼管とセットで使われるのが主流となりました。

今回の勉強会では、DVDによる塩ビライニング鋼管の製造工程の説明。継手についての説明などが行われました。その後「電食」についての説明では鉄・銅・ステンレスなど素材の違う管は電位差があり、直接接続すると管が腐食する恐れがあるので、異種管を接続する場合は絶縁継手を間に接続するなどの必要があると説明がありました。

その後は“切削ねじ“と”転造ねじ”の違いの説明です。“切削ねじ”は一般的に使われているねじですが、パイプ外面を削り取ってねじを加工するので、地震などがあると最も破断しやすい箇所がネジ部分になってしまいます。“転造ねじ“の場合は表面のメッキ加工を残したままパイプ外面を凹ませる加工となりますのでネジ部の強度が落ちないのがメリットです。ただし管端防食継手には接続できないためあまり普及していないというのが現状です。SGP白ガス管など冷温水配管や消火栓配管では使われるケースもあるようです。

日本水道鋼管協会
最後はレッキス工業とリケンによる実演がありました。
レッキス工業さんからは、バンドソーによる鋼管の切断とパイプマシンによるネジ切りの実演が行われました。コの字型にした“切削ねじ”接合の管と“転造ねじ”接合の管を人力で引っ張ってみる実験では“切削ねじ”はネジが破断したのに対して、“転造ねじ”はパイプ自体が曲がってネジ部分は破断しないことが証明されました。
リケンさんはグルービング接合の実演です。メカニカル継手である”トップジョイント”はリケンがシェアを一番持っている商品です。パイプの先端から少し内側に溝を作り、管と管のつなぎ目にパッキンを合わせて上からトップジョイント本体をかぶせ、ボルトナットを締め付けていく施工方法です。大きな口径の管でも長いパイプレンチの取り回しが必要なく、少ない労力で接合できることが分かりました。

ダイキンのフレアレスジョイント

投稿者:落合智貴
エアコンの冷媒管接続は一般的にフレア加工により行います。銅管の先端をフレアツールを使ってラッパ状に広げ、空調機の接続部分にナット締めしていきます。
しかし、フレア加工は狭いスペースでフレアツールを取り廻さなければならず、職人の腕の良し悪しによって、最もガス漏れの原因となりやすい箇所です。
ダイキン工業はビルマル・スカイエアーにおいて「フレアレスジョイント」を同梱するようになりました。従来通りフレア加工で接続することもできますが、フレアレスジョイントを使用することもできます。
施工方法は、バリ取り・マーキング・管の挿入・ナット回し、という手順です。
信頼性については今後の実績次第ということになりそうです。
また、管と管の接続に使う「クイックパイパー」もオーケー器材から発売されています。施工方法は「フレアレスジョイント」と同じです。
フレア加工とフレアレスのどちらが施工会社様に評価されるのか注目したいと思います。

フレアレスジョイント
【7月8日に幕張メッセで行われたグランドフェアではフレアレスジョイントが展示されていました】

管機連2022年度社員総会を開催

投稿者:落合智貴
6月20日に一般社団法人全国管工機材商業連合会(管機連)の第10回定時社員総会がグランドアーク半蔵門で行われました。
私は10年連続で司会進行を担当させていただきました。
総会後の講演会で4名の方々のお話がありましたのでご紹介いたします。

●経済産業省 製造産業局 素材産業課長 吉村様
「素材産業の更なる競争力強化に向けて」
素材産業は様々な原材料から化学反応を用いて製品を製造している。その中でもエチレンプラントはCO2の排出が多い。国内需要は人口減少に伴い緩やかに減少していく見込みでエチレンの国内生産能力も減少しているが、グローバルにはエチレン需要は伸びている。特に半導体は2030年に100兆円規模になる見通し。菅首相が2050年カーボンニュートラルを宣言したが、CO2を原料にしたプラスチックの製造が重要になる。素材産業の課題は、安定供給と事業の新陳代謝である。原料価格の高騰に関しては、下請け価格に適切に反映されるよう、下請けGメンを通じて働きかけている。

●国土交通省 住宅産業課長 松本様
「住宅建築行政の最近の動向について」
令和4年度の住宅局関係予算については、①住まい・くらしの安全確保 ②住宅・建築物におけるカーボンユートラルの実現 ③誰もが安心して暮らせる多様な住まいの確保 ④既存ストックの有効活用と流通市場の形成 ⑤住宅・建築分野のDX・生産性向上の推進 がポイント。税制では住宅ローン減税を延長し、環境性能に応じて借入限度額を変えていく。長期優良住宅認定基準は見直す見通し。

●厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課長 名倉様
「最近の水道行政の動向について」
我が国の水道普及率は98.0%を達成。既存の水道の基盤を確固たるものとしていくため、下記の課題対応が必要。
① 老朽化の進行-耐用年数を超えた水道管路の割合が年々増加。年間2万件を超える漏水・破損事故が発生している。
② 耐震化の遅れ-水道管路の耐震適合率は約4割しかない。大規模災害時に断水が長期化するリスクがある。
③ 多くの水道事業者が小規模で経営基盤が脆弱-水道事業は主に市町村単位で経営されており、職員数が少なく小規模で脆弱。人口減少で水道サービスが維持できなくなる自治体も出てくる可能性がある。
④ 計画的な更新のための備えが不足-約3分の1の水道事業者で給水原価が供給原価を上回っており原価割れの状態。計画的な更新のための資金を確保できていない事業者も多い。

●元内閣官房国家安全保障参与 宮川様
「世界の地殻変動(新たな対立の時代)」
戦後の世界対立は大きく第三時代に入っている。
第一時代(1947~1989年):米ソ冷戦の時代
第二時代(1989年~2017年):国連が機能したグローバル協力の時代
第三時代(2017年~):新たな世界対立の時代
第三の時代は米国トランプ大統領が米国第一主義を提唱。英国がEU離脱。中国が世界第二位の経済大国となり西側に挑戦しようとしている。

新冷戦は熱戦に発展する懸念がある。米国の相手はロシアではなく中国。米ソ冷戦時代は対立の中心が欧州であったが、新冷戦では対立の中心地域は東アジアと西太平洋となる。戦略空間は陸海空を超えて、宇宙・電子空間に侵入している。ロシアのウクライナ侵攻は”力の時代”に戻る兆候であり、核兵器の意味も変わってくる可能性がある。

管機連2022総会
【意見交換会での橋本政昭会長のあいさつ】

LIXILアメージュ便器リトイレ 新発売

投稿者:落合智貴
トイレのリフォームにおいて最も問題になるのが排水芯です。
トイレは床排水と壁排水がありますが、床排水の場合は既存の便器から排水芯を推測する必要があります。
この20年ほどは壁から排水芯までの距離200mmが標準ですが、それ以前はメーカーや機種によってまちまちでした。
20年の間に1度、2度と便器を変えるたびに元々の排水芯が分からなくなる場合があります。便器を外して初めて想定と違っていたことが分かるケースも増えています。用意した便器が取り付けられないとなると、部品を買いに走ったり、工事の日を改めたりしなければなりません。
今回LIXILでは、アメージュシリーズにおいて、ほとんどの排水芯に対応できるリトイレ便器が発売されました。
今まで難しかった排水芯120mmにも対応。200~580mmの範囲でも対応可能です。

LIXILリトイレ
先日社内でLIXIL様に来ていただき講習会を行いました。
トイレリフォームに是非ご活用ください。

製販懇談会 2022春(後半)

投稿者:落合智貴
4月20日に開催された東京管工機材商業協同組合の製販懇談会の後半のご報告です。
●荏原製作所
建設市場は緩やかに持ち直しの見込み。産業市場はコロナが落ち着けば企業の投資が回復する見通しだが原油高やサプライチェーンの混乱は懸念。公共市場は大きく減少することはなさそう。ポンプ需要はGDPに連動している。SDG’Sへの取り組みとしては安全な水を届ける事やCO2削減に貢献していきたい。2021年にインバーター一体型モータ搭載の「BN-MK型」を発売予定。
●ダイキン工業
ベトナムのロックダウンの影響で製品不足をお詫び。円安・原料値上げでコストアップが進んでいる。上海のロックダウンの影響も出てきている。社会情勢としては①カーボンニュートラル ②空気・換気に関するニーズの高まり ③エネルギーコストの上昇 があげられる。空調市場の動向としてはパッケージエアコンは2022年度104%の予想。業務用全熱交換器は105%。ルームエアコンは100%。エコキュートは110%を予想。
●TOTO
ウォシュレット・水栓金具の供給不足でご迷惑をかけた。ウォシュレットは少しずつ回復している。上海のロックダウンではバス換の供給に影響が出ている。2021年度はお家時間の増加で高付加価値商品が好調だった。システムバスでは「シンラ」、キッチンでは「ザ・クラッソ」など高価格帯商品が伸びた。ウォシュレットのオート開閉や洗面化粧台オクターブの自動水栓などタッチレスの需要も増えている。新商品4部位発売を予定。2022年10月に定価改定を予定。

TOTOオクターブ

製販懇談会 2022春(前半)

投稿者:落合智貴
東京管工機材商業協同組合の恒例の製販懇談会が明治記念館で4月20日に開催されました。
メーカー様7社の発表のうち前半4社の内容をご報告いたします。

●ベンカン
ステンレスの原料となるニッケルはロシア産が10%。一時SUパイプの生産を中止したが現在は再開している。ただし価格は10~15%値上げ。中国のロックダウンの影響で継手の材料も不足している。給湯温度が高くなるケースが多くなり、拡管式のBKジョイントⅡは100℃まで使用可能になった。
●積水化学工業
建設業従事者は20代が11%しかおらず減少傾向で労務費が上がっている。もっとカッコいいと思われる仕事にしなければならない。建設投資は5.5%増。国産ナフサはこの二年で2倍に上がっており、原料メーカーはこの一年で4回値上げをした。中国・インド・北米・南米などで塩ビの需要は拡大しており、内外価格差がますます拡大の傾向。ウクライナ情勢によりさらに騰勢が強まりそう。
●フネンアクロス
昨年、エーアンドエーマテリアルとバクマ工業が相次いで耐火二層管事業から撤退した。残るはフネンアクロスと昭和電工建材(ケイプラ)のみとなった。耐火二層管が発売されて50年。ピークは発売から22年のバブルの頃。平成12年に法改正がありメジ付き継手になった。
●大和バルブ
日本バルブ工業会は正会員113社。品種別では給排水栓類22.2%、自動調整・調節弁31.5%、ステンレス弁が24.5%。部門別では建築設備用56.5%、上下水道用12.2%。バルブ産業が影響を受ける外部要因としては「カーボンニュートラル」と「デジタルトランスフォーメーション(DX)」があげられる。バルブ業界のDXとしてはアズビル社からDx Valve Cloud Serviceが販売されており、バルブの稼働状況をクラウドサービスで解析するもの。 

製販懇談会2022春