「17才の帝国」を見て

投稿者:落合智貴
NHKで放送されていたドラマ「17才の帝国」が終わりました。
このお話は、経済力が落ち“サンセットジャパン”と揶揄されるようになった近未来の日本を描いています。ある地方の実験都市において“17才の総理“を筆頭とした若い内閣がAIの分析を尊重して政策決定をしていくというお話です。
民主主義における人間の意思決定は利権や為政者の思惑が入り込む余地が大きく、間違った方向に行く可能性を秘めています。AIの判断を尊重する政策決定というのは近い将来本当にありそうな話です。
“17才の総理”は就任直後に内閣支持率が30%を下回ったら自動的に罷免されるようプログラムを組み、世間に公表します。閣議はオンラインで公表され誰でも見ることが出来ます。
AIは不透明な意思決定をする地方議会を解散すべきと進言し、内閣は実行します。
市役所も無駄が多いと人員削減案を提案し実行に移します。
これらは地元の権力者や市役所職員から大きな反発を受けます。
街の再開発プロジェクトは当初計画において無駄が多く、経済効果が疑問視されていましたが、AIによっていくつかのプランが出されて改善されていきます。

無題
AIが最善の策を提案し、人間が最後の意思決定をしていくというのは合理的な感じがします。しかし「17才の帝国」では“権力者”が年配者からAIを駆使した若者に移るだけでは人々は反発するということも示唆しています。
意思決定のプロセスというのは多くの人が納得するものである必要があり、いつの時代も大きなテーマになりうるものだと感じました。
かつてイギリスのチャーチル首相は「民主主義は最悪の政治といえる。これまで試みられてきた、民主主義以外の全ての政治体制を除けば」という有名な言葉を残しています。
世界は今ウクライナ戦争に象徴されるように、民主主義vs専制主義という対立が浮き彫りになっています。
民主主義とAIは新たな意思決定の仕組みとして社会をより良くしていくことが出来るのでしょうか?